ドスパラさんからガレリアXGの実機をお借りしたのでレビューしていきます。
ガレリアXGの特徴はRTX2080が搭載されている事です。GeForce RTXシリーズはリアルタイムレイトレーシングとDLSS (Deep Learning Super Sampling) が大きな目玉となっています。
リアルタイムレイトレーシングは光の反射や陰影をリアルに表現でき、DLSSはディープラーニングを活用して高画質化し更にフレームレートも出るので一石二鳥な技術になります。
対応タイトルの拡充は長期的な目線で見る必要はありますが、せっかく買うならレイトレ時代に突入したRTXシリーズを狙いたいという方や重量級のタイトルでコンスタントに高いフレームレートを出して快適にPCゲームを楽しみたいという方におすすめのゲーミングPCとなっています。
まずはこちらのページでガレリアの製品の詳細や価格を把握すると理解がグッと深まります。今回レビューするのはRTX2080が搭載されているガレリアXGというモデルになります。
スペック
ガレリアXG | ||
---|---|---|
OS | Windows10 64bit | |
CPU | Core i7-8700 | |
グラフィック | NVIDIA GeForce RTX2080(8GB) | |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | SSD 500GB、HDD 2TB | |
電源 | 650W |
レビュー機のスペックになります。現在の商品の詳細や価格については上記リンクから詳細ページにてご確認下さい。
外観をチェック
PCケースはガレリア専用のKTケースです。Xシリーズ・Zシリーズと同じになります。冷却性能と拡張性が高いATXのミドルタワー型になります。
フロントを開ける事は可能ですが、結構面倒なのでフロントファンを換装したい場合はBTOオプションで頼むのも手です。フロントファンは12cmです。カスタマイズする場合は、『フロントケースファン』という箇所で変更可能です。
左側面にはサイドにメッシュ加工がされており、高温になりがちなCPUとGPUを冷却する機構になっています。サイドには12cmファンor14cmファンが取り付け可能です。
右側面には右上にマザーボード部分を冷却する為に吸気があります。
最近のゲームはダウンロードが主体なので使う機会はゲーム用途では少ないかもしれませんが他の用途で使う機会もあると思います。初期装備されているのは嬉しいポイント。
前面インターフェース部はUSB3.0×2、SDカードリーダー、マイク入力×1、ヘッドフォン出力×1、リセットボタン、電源ボタンが並んでいます。その下にはアクセスランプがあります。
天板上部は12cmファンor14cmファンが取り付け可能です。後方にファンがあるので贅沢に置く事はできませんが手前にはスマホなどの小物を置く程度のスペースはあります
背面は上部にケースファンがあります。背面のファンは12cmです。
ケースファンはフロント(前面)、リア(背面)、トップ後部(天板後部)の3つが初期装備されています。静音性を上げる場合にはここを山洋のファンにカスタマイズすると効果が見込めます。
内部パーツをチェック
内部はこのようになっています。右側の上段が5インチベイ、下段が3.5インチベイの格納になっています。
静音パックまんぞくコースなのでCPUファンにサイドフロー型が採用されています。
GPUはASUS製のNVIDIA GEFORCE RTX 2080が搭載されています。
電源を投入するとラインが入っていて光りました。
HDMI端子x1、DisplayPort端子x2、USB TYPE-C x1が装備されています。
マザーボードはASUSのPRIME H370-Aが採用されていました。
電源はCorsairのCX650Mが採用されていました。
メモリはSamsung製が採用されていました。
SSDはCrucial製が搭載されていました。
HDDはSeagate製のHDDが搭載されていました。
パーツのメーカーに関しては状況により変更される可能性があります。レビュー機ではこのメーカーのパーツが搭載されていましたという情報になります。
付属品もチェック
ドライバ類が付いているのもドスパラのゲーミングPCの嬉しいポイント。
キーボードとマウスも標準付属。高級キーボードや高級マウスには操作性では勝てませんがゲーミングPCをはじめて購入される方には嬉しい点。
ゲーム性能をチェック
3DMARK
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。
Fire StrikeはフルHD、Fire Strike ExtremeはWQHD、Fire Strike ULTRAは4Kのベンチとなっています。Time SpyはDirect12に対応したベンチマークテストになります。
3D MARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | スコア | 21362 |
Graphics Score | 25761 | |
Physics Score | 18913 | |
Combined Score | 10239 | |
Fire Strike EXtreme | スコア | 11446 |
Graphics Score | 12014 | |
Physics Score | 18890 | |
Combined Score | 5883 | |
Fire Strike Ultra | スコア | 6082 |
Graphics Score | 5946 | |
Physics Score | 18882 | |
Combined Score | 3298 | |
Time Spy | スコア | 9488 |
Graphics Score | 10237 | |
CPU Score | 6709 |
ガレリアZZ、ガレリアZG(GTX1080)、ガレリアXG(RTX2080)の性能を比較しました。搭載されているCPUが異なるのでグラフィックススコアでの比較ですが、DirectX 11のFire StrikeではGTX1080Tiの方がパフォーマンスが高くDirectX 12のTimeSpyではRTX2080搭載のガレリアXGの方がパフォーマンスが高いです。
GTX1080と比較するとその性能はグンとアップしています。
ファイナルファンタジー XV《重量級》
FF15のベンチマークではスコアが12,000を超えると最高評価の非常に快適になります。現状国産ベンチマークで配布されている中ではかなり重いベンチマークになります。重量級のゲームをプレイされる方はこのベンチマークを指標にゲーミングPCを選択するのがおすすめになります。
フルHDならとても快適評価が出ているので重量級ゲームでも安心してゲームに集中する事ができるスペックをガレリアXGは持っています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 高品質 | 4544 | やや快適 |
2560×1440 | 高品質 | 7817 | 快適 |
1920×1080 | 高品質 | 9918 | とても快適 |
ファイナルファンタジー XIV 紅蓮の解放者《中量級》
FF14の紅蓮の解放者のベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。7000を超えているので、FF14が快適にプレイ可能です。中量級のゲームのプレイを想定してゲーミングPCを選択される方はFF14のベンチマークを指標にして選択するのがおすすめです。
4Kでも55FPSと高フレームレートが出ているので中量級タイトルなら4Kも視野に入るレベルです。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 8332 / 55FPS | 非常に快適 |
2560×1440 | 最高品質 | 15035 / 102FPS | 非常に快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 17894 / 128FPS | 非常に快適 |
ドラゴンクエストX《軽量級》
すべての設定において最高評価の『すごく快適』評価が出ています。軽量級のタイトルなら性能を完全に持て余しています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 21376 | すごく快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 22001 | すごく快適 |
モンスターハンター第三弾[大討伐]《軽量級》
モンスターハンターオンラインでのベンチマークソフトでもフルHDなら6万近いスコアが出ています。
画面サイズ | スコア |
---|---|
3840×2160 | 18367 |
2560×1440 | 37478 |
1920×1080 | 59744 |
PSO2ベンチマーク ver.4《軽量級》
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定で9万超えのスコアが出ています。最高設定でも問題無く快適にプレイする事が可能です。
解像度 | 設定 | スコア |
---|---|---|
1920×1080 | 簡易設定6 | 93166 |
簡易設定5 | 110127 |
ゲーム内ベンチマークを計測
アサシンクリードオデッセイ
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高 | 41 | |
高 | 53 | ||
低 | 74 | ||
2560×1440 | 最高 | 59 | |
高 | 76 | ||
低 | 99 | ||
1920×1080 | 最高 | 70 | |
高 | 86 | ||
最低 | 102 |
最重量級のタイトルのアサシンクリードオデッセイが快適に動くのであれば大抵のゲームはもっと快適に動きます。2018年に発売されたゲームの中で屈指の重さを誇るゲームでもWQHDの最高設定で60FPSに手が届きそうなパフォーマンスをRTX2080は持っています。
フルHDなら最高設定でも70FPS出ているので快適に重量級ゲームを楽しむ事ができます。
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高 | 42 | |
中 | 52 | ||
最低 | 79 | ||
2560×1440 | 最高 | 73 | |
中 | 86 | ||
最低 | 124 | ||
1920×1080 | 最高 | 99 | |
中 | 108 | ||
最低 | 128 |
DirectX12 / TAA環境で取得しました。フルHD環境ではそこまで重いという感じではありませんが4Kにすると超重量級タイトルのアサシンクリードオデッセイ並みの重さになりました。
リアルタイムレイトレーシングとDLSSの対応が予定されているタイトルなのでパフォーマンスのアップやグラフィックのアップに期待が持てます。
VR性能をチェック
VRMARK《VR性能》
Orange、Blue共にスコアが5000を越えると「VR Ready」評価になります。Orange Roomは標準的なVR性能を評価するベンチマークで、Cyan RoomはDirect12、BlueRoomは将来用です。
VRMARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Orange Room | スコア | 9906 |
Avg FPS | 215 fps | |
Cyan Room | スコア | 10808 |
Avg FPS | 235.61 | |
Blue Room | スコア | 3388 |
Avg FPS | 73.85 FPS |
これだけのスペックなので重量級のVRゲームも快適に動作します。
CPU性能をチェック
CINEBENCH R15
CINEBENCH R15 | スコア |
---|---|
CPU | 1421 cb |
CPU(Single Core) | 195 cb |
CPU性能の比較をする時に参考になるのがCINEBENCHになります。Core i7-8700のスコアになります。
ストレージの速度をチェック
SSD | HDD |
---|---|
ゲームタイトルによってはHDDが原因でスタッタリング(カクつき)が発生する場合もあります。そういう意味でSSDは必須ですが240GBが最低限、500GBあれば余裕が出てくるという印象です。
大作ゲームの場合はストレージ容量も大きい傾向にありますが、それらのタイトルを都度SSDからHDDに、またはHDDからSSDに移動させれば100GB越えのタイトルであっても怖くは無いです。
静音性のチェック
アイドル時 | FF14実行時 | 3DMARK FireStrike実行時 |
---|---|---|
45.6db | 47.3db | 48.2db |
アイドル時とFF14と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デジベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に考えて下さい。
静音を更に求める場合にはケースの項目でも触れましたが搭載されているファンを山洋製のファンにカスタマイズする事で静音性はアップします。
しかし価格とトレードオフになるのでデフォルトのファンで個人的には十分満足です。ゲーム中にイヤホンやヘッドホンをすれば気にならない方も多いと思います。
消費電力のチェック
アイドル時 | FF14 | 3DMARK |
---|---|---|
41.0w | 231W | 290w |
消費電力を計測しました。消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。
温度のチェック
アイドル時とベンチマーク実行時の温度 |
---|
CPUやGPU等の構成内容によって温度は変化します。室温23℃環境での計測になります。FF14、3DMARKのFire Strikeのベンチマークを実行した温度になります。CPU温度はかなり低く、GPU温度は普通です。
FF14のフルHD標準品質を実行した時の温度になります。最高で48℃ですがもっと低い温度を推移しているという感じです。
CPUのストレステストをチェックする事ができる「OCCT」のLINPACKをAVX有効で40分間実行した時の温度を計測しました。最大でも67℃になるのでかなり低いです。
計測中にHWiNFOにてサーマルスロットリングが起きているかどうかもチェックしました。当然NO判定になります。快適にPCゲームも実況や配信などのCPUに高負荷をかけても安心して使えるゲーミングPCです!
COD:BO4をプレイしてみた
1回目 | 143 FPS / 189 FPS |
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2回目 | 151 FPS / 187 FPS |
3回目 | 139 FPS / 188 FPS |
4回目 | 137 FPS / 197 FPS |
5回目 | 130 FPS / 180 FPS |
設定はフルHDで設定は出来るだけ上げてチームデスマッチをプレイした時のフレームレートになっています。左が最小FPS、右が平均FPSです。144FPSで快適にゲームを楽しむ事ができました。さすがの性能です。ゲーミングPCのスペックが低いからという言い訳は一切できません!ガチで世界と戦えるゲーミングPCです!
まとめ
ガレリアXGは快適にゲームをプレイしたい方や将来性に期待したい方にもおすすめのゲーミングPCです。
更に上のRTX2080Tiもありますが、価格を考えるとRTX2080搭載のガレリアXGは魅力的なゲーミングPCです。
- 拡張性の高いPCケースなので後になって何するにも困らない
- SSDとHDDのデュアルストレージかつSSDの容量が多いのでストレスフリーな環境
- RTX2080搭載で将来性が高い
- せっかくならレイトレ対応を選びたい
- フルHD×144FPSの組み合わせで世界中のライバルとしのぎを削る戦いに身を投じたいゲーマーに最適!
- フルHD最高設定で重量級のゲームも60FPSで快適にプレイ可能!