マウスコンピューターさんから「NEXTGEAR JG-A7A8X」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「NEXTGEAR JG-A7A8X」は、CPUに「Ryzen 7 7800X3D」を搭載し、ゲームで重要なグラフィックスボードにはAMDの「Radeon RX 7800 XT」を搭載したWQHD向けのゲーミングPCです。タイトルによっては4K解像度も狙えます。
映像の美麗さにこだわるゲーミング環境を構築したい方におすすめです。気になった方はチェックしてみて下さい。
NEXTGEAR JG-A7A8Xのスペック
スペック | |
---|---|
CPU | Ryzen 7 7800X3D |
グラフィック | RX 7800 XT(16GB) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
ケース | ミニタワー 強化ガラスサイドパネル マゼンタLED |
NEXTGEARとは?
- 価格を抑えたブランド
- AMD CPUのみ採用(執筆時点)
- 通販でしか購入する事が出来ない
NEXTGEAR(ネクストギア)ブランドは、2023年7月26日に販売が開始されたマウスコンピューター「G-Tune」とは別のブランドになります。高いコストパフォーマンスが魅力のブランドで、通販限定の専用モデルとなっています。
「NEXTGEAR」は初心者の方のはじめてのゲーミングPCや、コストパフォーマンスを求める方におすすめのブランドになります。
外観デザイン
PCケースはNEXTGEAR専用ミニタワーケースです。左側面は標準で強化ガラス仕様。カラーはブラックになります。
フロント中央に「NEXTGEAR」のロゴマークがあり、強化ガラス下にも「NEXTGEAR」という文字が入っています。
赤色LED
青色LED
マゼンタLED
フロント部はメッシュ加工がされており、オプションのLEDにカスタマイズするとフロント部と側面が光るのが特徴的です。LEDは赤色、青色、マゼンタ色の三色から選択可能です。
右側面には何もありません。
強化ガラスの開閉は、ワンプッシュ式ではありません。ネジがあるので普通に外す事で開閉が行なえます。
前面インターフェース部は電源ボタン、USB3.0×2、ヘッドフォン出力×1、マイク入力×1が配置されています。
天板にはダストフィルターが付いています。ダストフィルターはワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。磁石のようにペタッとくっついているだけなので取り外しも簡単です。
背面の映像出力端子は「HDMI端子、DisplayPort端子x3」となっています。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。
底面には天板と同様のダストフィルターが付いています。こちらもワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。
内観
左側面を開けると内部にアクセス可能です。NEXTGEARの筐体の特徴としては、ファンの搭載数が多いです。
通常モデルでは4つ(前面×1 / 上面×2 / 背面×1)装備されます。
LEDファンのカスタマイズでは6つ( 前面×3 / 上面×2 / 背面×1 )になります。ファンは12cmです。
フロント部がメッシュでファンの搭載数も多いため、冷却性能に優れている筐体という印象です。
電源は右側面を開閉するとアクセス可能です。ストレージの格納もこちらにあります。SSD×2の搭載が可能です。HDDは搭載する事が出来ません。
PCケースの特徴を以下にまとめました。
- ミニタワー型なのでコンパクト
- 天板と底面にダストフィルターが付いている
- オプションで強化ガラス&LED仕様に変更可能
- ファンの搭載可能数が多い
ゲーム性能
ベンチマークソフトを使用してゲームのパフォーマンスをチェックしました。
3DMARK
FireStrike
TimeSpy
3DMARKのFireStrikeはDirectX 11、TimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
TimeSpyの参考スコア比較です。「NEXTGEAR JG-A7A8X」は、RTX 4070TiとRTX 4070の間のパフォーマンスを持っています。前世代のRX 6800XTと比較すると性能が向上しています。
更にRX 7800XTは消費電力が263W、RX 6800XTは300Wなので、ワットパフォーマンスも改善されています。
ファイナルファンタジー15
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 高 | 7188 / 71 fps【快適】 |
WQHD 2560×1440 | 高 | 12361 / 123 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 高 | 16713 / 167 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー15は、スコアの評価としては6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度の最高設定で6,000スコアを超えて「快適評価」以上が出ています。
PSO2:NGS
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 8165【標準】 |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 23683【快適】 |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 34955【快適】 |
設定は最高設定のウルトラ(設定6)です。
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。
フルHD解像度、WQHD解像度で「快適評価」です。
BLUE PROTOCOL
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 10053 / 71 fps【極めて快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 20029 / 138 fps【極めて快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 29594 / 207 fps【極めて快適】 |
BLUE PROTOCOLは、「8000~8999」スコアで「快適」、「10000スコア以上」で「極めて快適」評価になります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「極めて快適」に楽しめます。
ファイナルファンタジー14
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 12883 / 87 fps【とても快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 27773 / 183 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 35354 / 238 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー14 暁月のフィナーレは、15,000スコアで「非常に快適」評価となります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度の最高設定で「快適評価」以上が出ています。
ストリートファイター6
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
ストリートファイター6は「90~100」スコアで「快適」評価です。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適」に楽しめます。
サイバーパンク2077
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
4K 3840×2160 | レイトレウルトラ | 26 | fps
WQHD 2560×1440 | レイトレウルトラ | 49 | fps
フルHD 1920×1080 | レイトレウルトラ | 71 fps |
サイバーパンク2077は、レイトレーシングを入れるとWQHD解像度だと少し重い印象です。
サイバーパンク2077は、フルHD解像度で「快適」に楽しめます。
FORSPOKEN
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
4K 3840×2160 | レイトレ最高 | 104 | fps
WQHD 2560×1440 | レイトレ最高 | 177 fps |
フルHD 1920×1080 | レイトレ最高 | 231 | fps
FORSPOKENは、AMD FSR 3対応ゲームです。FORSPOKENは、フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適」に楽しめます。
Apex Legends
最高設定
最低設定
人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質260fps前後、最低では280fps前後を記録しました。
Apex Legendsで高フレームレートを出して快適に楽しめるゲーミングPCです。144Hz/240Hzなどの高リフレッシュレート液晶モニターと組み合わせるのがおすすめです。
フォートナイト
最高設定
最低設定
人気TPSゲームのフォートナイトは、最高画質では110ps前後。最低では300fps前後を記録しました。フォートナイトも高fpsを出して快適に楽しめます。
ドラクエ10
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
3840×2160 | 最高 | 22368【すごく快適】 |
1920×1080 | 最高 | 24881【すごく快適】 |
ドラクエ10のような軽めのゲームは「すごく快適」に動作します。
ゲーム性能まとめ
解像度 | 評価 |
---|---|
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
RX 7800 XTはフルHD/WQHD解像度の重量級ゲームを快適に楽しめる性能を持っています。タイトルによっては4K解像度でも快適に楽しめます。
AMD FSR 3対応ゲームでは高解像度で優れたパフォーマンスに期待出来るので、対応タイトルの拡充に期待です。
- ★★★★★:非常に快適にプレイ可能
- ★★★★☆:快適にプレイ可能
- ★★★☆☆:普通にプレイ可能
- ★★☆☆☆:プレイはやや厳しい
- ★☆☆☆☆:プレイ困難
CPU性能
CPU性能をチェックしました。
CINEBENCH
CINEBENCH 2024
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
表は「CINEBENCH R23」を当サイトでテストした比較になります。
Ryzen 7 7800X3Dは、8コア16スレッドのRyzen 7000シリーズの性能重視モデルです。Ryzen 5000シリーズと比較すると飛躍的に性能が向上しています。
ゲームタイトルによっては8コア指定のゲームもありますが、8コア搭載しているのでCPUがネックになる事は無いので安心してゲームに集中出来ます。
ベンチマーク
PC MARK10
PCMark 10 | Essentials | Productivity | DCC |
---|---|---|---|
9067 | 9596 | 11736 | 17958 |
パソコンの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトが「PCMark 10」です。
Essentialsはアプリケーションの起動速度、Webブラウジング、ビデオ会議などのPCの基本性能を計測します。
Productivityはオフィスソフトの性能、Digital Content Creation(DCC)は写真編集、動画編集などのクリエイティブ系ソフト性能のスコアとなっています。
Port Royal
Port Royalはレイトレーシング(DXR / DirectX Raytracing)のパフォーマンステストです。
ストレージの速度
ゲームではSSDにインストールするとロード時間が短縮される効果や、カクつきを抑える効果が見込めます。
「NEXTGEAR JG-A7A8X」には1TBのNVMe SSDが搭載されていました。 パソコンの動作がサクサクで、ゲームでもストレスフリーです。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
---|---|
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのFireStrikeを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
温度
室温24℃環境での計測になります。計測ソフトは「HWMonitor-PRO」を用いて、アイドル時と3DMARKのFireStrikeおよびCINEBENCH 2024を10分間実行した際の最大温度になります。
静音性
アイドル時 | 3DMARK |
---|---|
41.5 db | 49.5 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で最も動作音の大きい数値です。環境の下限は40db前後です。
まとめ
- 処理性能の高いRyzen 7 7800X3D搭載
- RX 7800 XT搭載で最新ゲームも快適
- ミニタワーでサイズがコンパクト
- NVIDIA DLSS非対応
「NEXTGEAR JG-A7A8X」はミニタワー型で、オプションでLED仕様に変更する事も可能な筐体が採用されています。品質も高くコスパに優れます。
性能面ではCPUに「Ryzen 7 7800X3D」が搭載し、WQHD向け「Radeon RX 7800 XT」が搭載されているので、多くのゲームをWQHD解像度で快適に楽しめるモデルとなっています。タイトルによっては4K解像度も視野に入ります。
デメリットとしてはNVIDIA製のグラフィックスボードでは無いので、専用技術のDLSSには非対応な点です。
- コンパクトなサイズを求める方
- LEDで光るゲーミングPCを探している方(オプション)
- 快適に重量級ゲームや人気ゲームを楽しみたい方
- WQHD解像度でゲームをプレイしたい方