ドスパラさんから「raytrek ABV」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「raytrek ABV」は、Ryzen 7 3700X搭載、グラフィックスにはNVIDIAの「GeForce RTX 3060」を搭載したクリエイター向けPCです。
スペック
raytrek ABV | ||
---|---|---|
CPU | Ryzen 7 3700X | |
グラフィック | RTX 3060(12GB) | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB NVMe SSD | |
ケース | LD ブラック(ATX) |
CPUは第3世代「Ryzen 7 3700X(8コア16スレッド)」が搭載。価格と性能のバランスに優れるコスパが良い高性能CPUです。
グラフィックスボードにはNVIDIAの「GeForce RTX 3060」を搭載。
カスタマイズにも対応しているので、ユーザーのニーズに合わせて必要な制作環境を構築する事が出来ます。
外観
PCケースは梯子をイメージしたLDケースです。冷却性能と拡張性が高いATXのミドルタワー型です。
コンソールパネルはUSB3.0x2、カードリーダー、オーディオ端子、電源ボタン、リセットボタンがあります。
背面の映像出力端子はHDMI端子×1、DisplayPort端子x3が搭載。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。
内観
左側面のパネルを開閉させると内部にアクセス出来ます。右上に光学ドライブ、右側面にSSD専用の2.5インチシャドウベイを3基搭載可能です。CPUクーラーは空冷のモデルが搭載。
右側面のパネルを開閉させると2.5/3.5インチシャドウベイを8基も搭載可能です。しかし、すべての拡張ベイを使用する場合は、別売りの拡張ボードや接続ケーブル等が必要になります。
ゲーム性能
3DMARK
3DMARKのFireStrikeはDirectX 11、TimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
構成 | 3DMARK TimeSpy |
---|---|
Core i9-10900K RTX3080 |
|
Core i7-10700K RTX3070 |
|
Ryzen 7 3700X Radeon RX 6700XT |
|
Core i9-10900K RTX2070 SUPER |
|
Ryzen 7 3700X RTX3060 |
|
Core i7-10700 RTX2060 SUPER |
|
Core i7-10700 GTX1660 SUPER |
|
Core i5-9400 GTX1650 SUPER |
|
Ryzen 5 3500 GTX1650 |
TimeSpyの参考スコア比較です。RTX3060は前世代のRTX2060 SUPERと同等クラスの性能を持っています。
ファイナルファンタジー15
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 |
高 | 3839 / 38 fps【普通】 |
標準 | 4495 / 44 fps【普通】 | |
軽量 | 6227 / 62 fps【快適】 | |
WQHD 2560×1440 |
高 | 6565 / 65 fps【快適】 |
標準 | 8466 / 84 fps【快適】 | |
軽量 | 11039 / 110 fps【とても快適】 | |
フルHD 1920×1080 |
高 | 8952 / 89 fps【快適】 |
標準 | 12008 / 120 fps【非常に快適】 | |
軽量 | 15094 / 150 fps【非常に快適】 |
ベンチマークソフトを使用。フレームレートはスコアから算出した数値になります。
ファイナルファンタジー XVは重量級ゲーム。スコアの評価としては6,000スコア出ていれば快適評価です。12,000スコアで非常に快適になります。
WQHD解像度(2560×1440)でも快適評価です。
ファイナルファンタジー14
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 7220 / 48 fps【非常に快適】 |
高 | 8351 / 55 fps【非常に快適】 | |
標準 | 15231 / 103 fps【非常に快適】 | |
WQHD 2560×1440 |
最高 | 14035 / 95 fps【非常に快適】 |
高 | 15063 / 104 fps【非常に快適】 | |
標準 | 18568 / 147 fps【非常に快適】 | |
フルHD 1920×1080 |
最高 | 16779 / 125 fps【非常に快適】 |
高 | 17121 / 132 fps【非常に快適】 | |
標準 | 20594 / 179 fps【非常に快適】 |
ベンチマークソフトを使用。フレームレートはレポート出力の平均フレームレートの数値になります。
ファイナルファンタジー14は中程度の描画負荷のゲーム。7,000スコアで「非常に快適」評価となります。最高画質設定でも快適に楽しめます。
Apex Legends
人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質140fps前後、最低では180fps前後を記録しました。高fpsを出して快適に楽しめます。
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
フルHD 1920×1080 |
最高 | |
低 |
計測場所:オリンパス「ドック」
フォートナイト
人気TPSゲームのフォートナイトでは最高画質では130fps前後。最低では300fps超えを記録しました。
RTXグラフィックスボードを搭載しているのでレイトレーシングやDLSSにも対応しています。
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
フルHD 1920×1080 |
最高 | |
低 |
計測場所:ホーリーヘッジス、3D解像度は100%に変更
ドラクエ10 / PSO2
PSO2やドラクエ10でも非常に高いスコアが出ています。ドラクエ10は4K解像度20,000スコアオーバーで、すごく快適評価です。PSO2は簡易設定6(最高設定)で9万超えのスコアを記録しています。
ゲーム性能まとめ
ここまでをまとめます。RTX3060は描画負荷の高い重いゲームや高解像度、FPS/TPSゲーム等で高フレームレートを出したい場面で活躍する高性能グラフィックスを搭載しています。
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
- 4K解像度:FF15のベンチマーク:最高設定で普通評価。
- WQHD解像度:FF15のベンチマーク:最高設定で快適評価。
- フルHD解像度:FF15のベンチマーク:最高設定で快適評価。
CPU性能
CINEBENCH R23/R20はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
CPU | CINEBENCH R20 |
---|---|
Ryzen 9 3900X | |
Core i9-10900K | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-10700K | |
Ryzen 7 3700X | |
Core i9-9900K | |
Core i7-9700K | |
Core i7-10700 | |
Ryzen 5 3600 | |
Core i7-9700 |
CINEBENCH R20マルチスコア参考比較
CINEBENCH R20を当サイトでテストした比較になります。Ryzen 7 3700Xは8コア16スレッドの性能重視モデルです。高いパフォーマンスを持っています。
ベンチマーク
PC MARK10
PCMark 10 | Essentials | Productivity | DCC |
6504 | 8588 | 8979 | 9684 |
パソコンの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトが「PCMark 10」です。
構成 | PC MARK10 |
---|---|
Core i9-10900K RTX3070 |
|
Core i9-10900K RTX2070 SUPER |
|
Ryzen 9 3900X RTX2060 SUPER |
|
Ryzen 7 3700X RTX3060 |
|
Core i7-9700 GTX1650 |
|
Core i5-10300H GTX1650Ti |
PC MARK10参考比較
SPECviewPerf 13
SPECviewPerf 13はOpenGLの描画性能を比較するベンチマークです。
Port Royal
Port Royalはレイトレーシング(DXR / DirectX Raytracing)のパフォーマンステストです。
ストレージの速度
SSDが搭載されているので動作がサクサクでストレスフリーです。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
---|---|
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのFireStrikeを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
温度
室温25℃環境での計測になります。計測ソフトはHWMONITOR-PROを用いてアイドル時と3DMARKのFireStrikeおよびCINEBENCH R20を実行した際の最大温度になります。
静音性
アイドル時 | 3DMARK |
40.7 db | 43.7 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で、最も動作音の大きい数値です。環境の下限は41db前後です。
まとめ
「raytrek ABV」は2.5/3.5インチシャドウベイを8基搭載、更にSSD専用の
2.5インチシャドウベイを3基搭載可能なのがLDケースの特徴的な部分です。
PCゲームの場合にはストレージの数はそこまで必要無いと思いますが、写真や動画を撮影し、その素材を保管しておきたい用途でHDDやSSDを大量に積み込みたいという方におすすめのPCケースです。
性能面では最新のゲームタイトルや重いゲームタイトルでもフルHD解像度で快適に楽しめる高性能グラフィックス「RTX3060」を搭載。
静音面も良いのでクリエイターの方で静音を求めたいという方にもおすすめのクリエイターPCです。
- ケースのストレージ搭載量が多いモデルを探している方
- CPU性能が高い(8コア16スレッドCPUを搭載)
- ビデオメモリ12GBに魅力を感じる方
- 静かなPCなので動作音が気になる方にもおすすめです