マウスコンピューターさんからGTX1060搭載のコラボモデルの実機をお借りしたのでレビューしていきます。
ブロンズモデルの特徴はGTX1060(3GB)が搭載されている事です。カジュアルにPCゲームを楽しむ方にとってはGTX1060は必要にして十分なパフォーマンス持っています。
例えばネットゲーム(FF14やDQ10やフォートナイト)を中心にプレイしたいからPCゲームを選びたいという用途しては快適な動作が見込ます。
厳しいのは重量級と呼ばれる最新ゲームの中でも特に重いゲームになります。プレイしないのであれば遭遇しないので問題ありませんが、それらのタイトルを視野に入れている場合には注意が必要になります。
その辺りの判断基準を明確にして頂き、参考にしていただければと思います。
まずはこちらのページでG-Tuneの製品の詳細や価格を把握すると理解がグッと深まります。今回レビューするのはGTX1060(3GB)が搭載されている当サイト限定のコラボモデルになります。
スペック
NEXTGEAR-MICRO im610BA3-FG | ||
---|---|---|
OS | Windows10 64bit | |
CPU | Core i5-8400 | |
グラフィック | NVIDIA GeForce GTX1060(3GB) | |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | SSD 120GB、HDD 1TB | |
電源 | 500W |
レビュー機のスペックになります。現在の商品の詳細や価格については上記リンクから詳細ページにてご確認下さい。
外観をチェック
PCケースはNEXTGEAR-MICROの専用ケースです。マイクロタワー型になります。
側面には通気口があり冷却機構になっています。
(シールのような物はペロッと取る事が出来ます)
前面インターフェース部には端子類が並び、オーディオ端子やUSB×2、HDMIポートが搭載されています。
背面になります。ケースファンは中部にあります。背面のファンは12cmです。
天板上部は完全にフラットでほこりの侵入も防ぎやすい機構。
内部パーツをチェック
内部はこのようになっています。右上にストレージの格納。HDDとSSD×2台に対応しています。
電源が左上にあり、その下にマザーボードという構図になります。グラボは左にスペースが広いので大型の製品でも対応可能そうです。
マウスコンピューターのにくい心遣いは見えない部分にアリ!サイドパネルの裏側にゴム製のシートが貼られていました。
デフォルトのCPUクーラーですが、冷却効果は十分期待できます。
GPUはZOTAC製のNVIDIA GEFORCE GTX 1060が搭載されています。
HDMI端子x1、DisplayPort端子x3、DVI x1が装備されています。
グラフィックボードのカードホルダー機構ですが、例えば交換作業時に干渉してしまい入らないのでは?という不安がある方もいるかもしれません。
裏側から撮影した画像ですが、ネジがあるので取り外し可能ですし、位置調整も可能です。突っ張り棒で代用するのもよく知られた方法ですが、ケース側で対応してくれているのは有り難い。突っ張り棒とは安心感も違いますしね。
マザーボードはASRockのB360Mが採用されていました。
SSDはADATA製が搭載されていました。
HDDはSeagate製のHDDが搭載されていました。
パーツのメーカーに関しては状況により変更される可能性があります。レビュー機ではこのメーカーのパーツが搭載されていましたという情報になります。
ゲーム性能をチェック
3DMARK
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。
Fire StrikeはフルHD、Fire Strike ExtremeはWQHD、Fire Strike ULTRAは4Kのベンチとなっています。Time SpyはDirect12に対応したベンチマークテストになります。
3D MARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | スコア | 10109 |
Graphics Score | 11802 | |
Physics Score | 11843 | |
Combined Score | 4405 | |
Fire Strike EXtreme | スコア | 5271 |
Graphics Score | 5511 | |
Physics Score | 11859 | |
Combined Score | 2441 | |
Fire Strike Ultra | スコア | 2758 |
Graphics Score | 2673 | |
Physics Score | 11820 | |
Combined Score | 1444 | |
Time Spy | スコア | 3943 |
Graphics Score | 3863 | |
CPU Score | 4474 |
ファイナルファンタジー XV《重量級》
FF15のベンチマークではスコアが12,000を超えると最高評価の非常に快適になります。現状国産ベンチマークで配布されている中ではかなり重いベンチマークになります。重量級のゲームをプレイされる方はこのベンチマークを指標にゲーミングPCを選択するのがおすすめになります。
フルHD高品質なら普通評価になります。軽量品質であれば快適になります。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 高品質 | 1478 | 動作困難 |
2560×1440 | 高品質 | 2913 | やや重い |
1920×1080 | 高品質 | 4040 / 39 fps | 普通 |
1920×1080 | 標準品質 | 5981 / 59 fps | やや快適 |
1920×1080 | 軽量品質 | 8009 / 79 fps | 快適 |
ファイナルファンタジー XIV 紅蓮の解放者《中量級》
FF14の紅蓮の解放者のベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。7000を超えているので、FF14が快適にプレイ可能です。中量級のゲームのプレイを想定してゲーミングPCを選択される方はFF14のベンチマークを指標にして選択するのがおすすめです。
フルHD解像度でのプレイであれば快適動作が見込めます。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 3419 / 26 fps | やや快適 |
2560×1440 | 最高品質 | 7288 / 54 fps | 非常に快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 11003 / 82 fps | 非常に快適 |
ドラゴンクエストX《軽量級》
すべての設定において最高評価の『すごく快適』評価が出ています。軽量級のタイトルなら4Kも視野に入ります。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 12288 | すごく快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 19770 | すごく快適 |
モンスターハンター第三弾[大討伐]《軽量級》
モンスターハンターオンラインでのベンチマークソフトでもフルHDなら2万超えのスコアが出ています。
画面サイズ | スコア |
---|---|
3840×2160 | 6806 / 70 fps |
2560×1440 | 14297 / 149 fps |
1920×1080 | 23423 / 244 fps |
PSO2ベンチマーク ver.4《軽量級》
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定で4万超えのスコアが出ています。最高設定でも問題無く快適にプレイする事が可能です。
解像度 | 設定 | スコア |
---|---|---|
1920×1080 | 簡易設定6 | 41866 / 187 fps |
ゲーム内ベンチマークを計測
アサシンクリードオデッセイ
(フルHD:画質設定:最低で68fps)
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
1920×1080 | 最高 | 22 | |
中 | 46 | ||
最低 | 61 |
最重量級のタイトルのアサシンクリードオデッセイが快適に動くのであれば大抵のゲームはもっと快適に動きます。2018年に発売されたゲームの中で屈指の重さを誇るゲームになります。
フルHDなら最低設定に落とす事で60fpsを確保する事が可能で実際にゲームを動かしても動作はしますが画質設定を上げると厳しい。
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー
(フルHD:画質設定:中で50fps)
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
1920×1080 | 最高 | 32 | |
高 | 38 | ||
中 | 46 | ||
低 | 65 | ||
最低 | 79 |
DirectX12 / アンチエイリアス:TAA環境で取得しました。フルHD環境だと中設定から低設定が適している印象です。
バトルフィールド 5
(フルHD:画質設定:高で78fps)
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
1920×1080 | 最高 | 61 | |
高 | 78 | ||
中 | 90 | ||
低 | 105 |
DirectX 11時のシングルプレイモードのフレームレートになります。マルチプレイだとフレームレートは更に下がります。60fps基準だと中設定が視野に入ります。
Forza Horizon 4
(フルHD:画質設定:ローで98fps)
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
1920×1080 | ウルトラ | 47 | |
ミディアム | 87 | ||
ベリーロー | 110 |
フレームレートだけで考えた場合にはハイ設定が視野に入るレベルになりますが、総合的に推奨要件を満たしていないので厳しいです。
- CPUはCore i7-3820(4コア8スレッドで3.80 GHz)→Core i5-8400(6コア6スレッドで4.00 GHz):Core i7-8700以上は欲しい
- メモリは12GB→8GB:メモリ16GBは欲しい
- VRAMは4GB→3GB:GTX1070は欲しい
CPUは100%張り付き、メモリは上限到達気味、VRAMもパンパン。という事でミディアム設定でもスタッタリング(カクつき)が出ました。なのでロー設定だと解消されてスムーズな動作でしたのでフレームレート的にはハイ設定でもOKですが、レースゲームでスタッタリングはキツイのでロー設定が現実的。
Dead by Daylight
(フルHD:画質設定:ウルトラで60fps張り付き)
推奨を満たしているので快適に動作します。VRAMも4GB指定ですが、GTX1060なので大丈夫そうです。
フォートナイト
(フルHD:画質設定:エピックで76fps)
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
1920×1080 | エピック | 77 | |
高 | 109 |
場所はダスティディボットで計測しました。
高設定で平均100fpsを超えているので快適に動作します。
144fpsを常時、高画質で稼ぐ場合にはより上位グレードのゲーミングPCがおすすめです。
VR性能をチェック
VRMARK《VR性能》
Orange、Blue共にスコアが5000を越えると「VR Ready」評価になります。Orange Roomは標準的なVR性能を評価するベンチマークで、Cyan RoomはDirect12、BlueRoomは将来用です。
VRMARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Orange Room | スコア | 6542 |
Avg FPS | 142 fps | |
Cyan Room | スコア | 3414 |
Avg FPS | 74 fps | |
Blue Room | スコア | 1152 |
Avg FPS | 25 fps |
Orange Roomで5,000を超えるスコアなのでVRレディ評価になります。
CPU性能をチェック
CINEBENCH R15
CINEBENCH R15 | スコア |
---|---|
CPU | 930 cb |
CPU(Single Core) | 169 cb |
CPU性能の比較をする時に参考になるのがCINEBENCHになります。Core i5-8400のスコアになります。
ストレージの速度をチェック
SSD | HDD |
---|---|
SSDの容量は割り切った120GB。ゲームを入れる前提では無い容量ですが、HDDにゲームを入れて上記複数のゲームをベンチマーク取得しましたが問題無く入れる事が出来ました。
Windowsパソコンなので起動時間やアプリケーションの起動を考えるとOSにSSDを搭載しない事は選択肢として厳しい。
PS4 ProのHDD容量が1TBになるので同容量になります。ゲームはHDDと割り切った選び方もアリでしょう。
静音性のチェック
アイドル時 | FireStrike実行時 |
---|---|
45.1db | 46.1db |
アイドル時とFF14と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デジベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に考えて下さい。
消費電力のチェック
アイドル時 | 3DMARK |
---|---|
34.3w | 154w |
消費電力を計測しました。消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。
温度のチェック
アイドル時とベンチマーク実行時の温度 |
---|
CPUやGPU等の構成内容によって温度は変化します。室温21℃環境での計測になります。FF14、3DMARKのFire Strikeのベンチマークを実行した温度になります。CPU温度は低く、GPU温度は普通です。
FF14のフルHD標準品質を実行した時の温度になります。最高で48℃ですがもっと低い温度を推移しているという感じです。
まとめ
以上の結果から2018年、2019年に発売されるゲームはGTX1060の性能だと高設定で重量級タイトルは厳しいです。
タイトルの『最新ゲームにGTX1060(3GB)の性能はどれだけ通用するのか?』という結論を出すならトップ級のアサシンクリードオデッセイで最低設定で60fps出ているものの、2019年にはそれを超越してくるゲームは出てくるでしょう。
最低設定に落としても60fpsに届かないとなると、重量級の場合にはゲーミングPCの最低レベルでGTX1070の時代はもう来ています。
最高設定にこだわりがある方や家庭用ゲーム機を卒業して本格的にPCに移行を考えており、最新ゲーム、最新重量級タイトルで快適動作を目指す場合にはより上位グレードのラインナップをおすすめします。
重量級では無く流行っているタイトルを重視した選び方をした場合には大抵は対応可能です。
BF5も思ったより普通にプレイする事が出来て驚いたのと、Dead by Daylightやフォートナイト、FF14、LOL、マイクラに軽めの影MODを入れるなどPCで人気ゲームであればまだまだGTX1060の性能で快適にプレイできます。
- 税別10万ちょっとでゲーミングPCが買える
- SSDとHDDのデュアルストレージ
- ゲーム実況や配信と相性の良いフロントHDMI端子
- 冷却は必要十分なのでこのままでもOK
- 最新ゲームを快適動作は厳しい
- ストレージの増設を考えている方はNEXTGEARがおすすめ