レノボさんから「LOQ 15AHP9」の実機をお借りしたのでレビューしていきます。
「LOQ 15AHP9」は、CPUに「AMD Ryzen 8040シリーズ」を搭載し「RTX 4050/RTX 4060」を選択可能なノートPCです。
グラフィックボードに「GeForce RTX」が搭載しているので最新ゲームを快適に楽しみたい方におすすめのノートPCです。
LOQ 15AHP9のスペック
スペック | |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 8845HS (3.80 GHz 最大 5.10 GHz) |
グラフィック | RTX 4060(8GB) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512 GB NVMe SSD |
液晶 | 15.6型 1920×1080 フルHD(144Hz) IPS,非光沢,100%sRGB |
無線 | Wi-Fi 6 |
重量 | 約 2.38kg |
動作時間 (JEITA3.0) | 動画再生時 約6.0時間 アイドル時 約8.0時間 |
今回お借りしたモデルは「RTX 4060」搭載モデルになります。
LOQ 15AHP9は「RTX 4050」と「RTX 4060」の2機種あります。(2024/12月時点)
RTX 4050の方はカスタマイズモデルなので、CPUやストレージなどをカスタマイズする事が可能です。RTX 4060の方は固定構成モデルとなっています。
それぞれのモデルでCPUやストレージなど選択出来る項目が異なるのでご注意下さい。
LOQ 15AHP9のWi-Fiについて
Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 7 | |
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リリース年 | 2019年 | 2022年 | 2024年 |
規格名 | IEEE802.11ax | IEEE802.11ax | IEEE802.11be |
周波数 | 2.4GHz帯 5GHz帯 | 2.4GHz帯 5GHz帯 6GHz帯 | 2.4GHz帯 5GHz帯 6GHz帯 |
最大通信速度 | 9.6Gbps | 9.6Gbps | 46Gbps |
WiFi 6E:6GHz帯が使えるので混雑による電波干渉を受けにくいのが特徴。
Wi-Fi 7:超高速通信と低遅延を実現。MLO(Multi-Link Operation)技術も特徴的。
「LOQ 15AHP9」は、最新規格のWi-Fiに対応していませんがWi-Fi 6でも十分速いです。ただ、より高速な無線通信を求める方は最新規格の方がおすすめなので、Wi-Fiのバージョンにも目を配っておくのもおすすめです。
外観デザイン
カラーはグレーで、WEBカメラは液晶上部に設置されています。液晶は15.6インチでフルHD解像度(1920×1080)、リフレッシュレートは144Hzです。
天板にはLOQのロゴが配置されています。筐体はさらさらした材質で、指紋が付きにくいです。
天板の開閉は片手で開閉可能です。開閉時に出っ張りがあるので開けやすいです。
液晶はほぼフラットに近いくらいまで倒れます。
設置時にはゴムが底部にあるので滑りづらいです。
液晶
液晶はノングレアパネル(非光沢)採用なので、映り込みが少なく長時間のゲームや作業に最適です。キャラクターのぬいぐるみを置いてもほとんど反射していませんね。
「LOQ 15AHP9」は、IPSパネルを採用しているので視野角が広いです。TN液晶と比較したので見てみましょう。
左のTN液晶と右のIPS液晶を比較すると、正面から見るとそこまで大きな違いはありません。
しかし、正面以外の角度から見るとTNの方は白飛びしているような状態で、写真が綺麗に表示されていません。
IPSパネルを採用した「LOQ 15AHP9」の方は角度を変えても綺麗に表示されているので、視野角が広いのが利点です。
入出力ポート
左側面には何もありません。
背面側には、USB3.2×2、HDMI端子、LAN端子、電源があります。
右側面には、Type-C、電子式のプライバシーシャッター、マイク入力/ヘッドホン、USB3.2があります。
外付けのSSDを接続してストレージを確保したり、外部モニターと接続してマルチディスプレイ化したり、マウスなどのUSB機器と接続する際にも過不足なく使える入出力ポートが装備されています。
キーボード
キーボードはテンキーありです。日本語配列キーボードとなっています。
実際に操作すると、文字も打ちやすく、タッチパッドが大きいので使いやすいノートPCでした。
視認性を高めるバックライトLEDも搭載しているので、場所を問わず快適に文字打ちが行なえます。
付属品
バッテリーの大きさはやや大きめです。
サイズ的にはiPhone 12 Proよりも大きいです。
横幅はシャーペンと同等クラスで、縦幅はシャープペンの替芯のサイズと同等クラスと言った所です。
重量
本体が2328gで、ACアダプターの重量は876g(コンセント含む)でした。
ゲーム性能
「LOQ 15AHP9」のゲーム性能はどの程度快適なのかをチェックしました。計測は有線接続で行っています。設定はパフォーマンスモードで計測しています。
3DMARK
3DMARKのTimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
表は当サイトでテストしたノートPCのTimeSpyの参考スコア比較です。
「LOQ 15AHP9(RTX 4060)」は、3DMARK TimeSpyでテストすると「10997」スコアとなりました。
LOQ 15AHP9はRTX 4050も選択可能です。(2024/12時点)どちらにしようか迷われる方もいると思いまいすので、以下で違いを比較しました。
- 処理性能の違い
- ビデオメモリ容量の違い
RTX 4060とRTX 4050では処理性能が違うのでRTX 4060の方が高性能です。ビデオメモリ容量もRTX 4060の方が大容量なので、高画設定でゲームを遊びたい方はRTX 4060がおすすめです。
一方、RTX 4050は低コストで購入出来るのでノートPCの購入費用を抑える事が出来るメリットがあります。人気ゲームを設定調整して楽しむなら十分な性能を持っているため、初心者の方に人気のグラフィックスボードです。
予算や用途に合わせて検討してみて下さい。
3D MARK | スコア |
---|---|
Steel Nomad | 2383(23.84 FPS) |
Speed way | 2731(27.31 FPS) |
Fire Strike | 24461 |
ファイナルファンタジー15
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
1920×1080 | 高 | 9943 / 99 fps【とても快適】 |
1920×1080 | 標準 | 14156 / 141 fps 【非常に快適】 |
1920×1080 | 軽量 | 16151 / 161 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー15は、6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」評価になります。最高設定で「とても快適」評価です。
PSO2:NGS
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
1920×1080 | ウルトラ | 16677【快適】 |
1920×1080 | 中 | 31054【快適】 |
1920×1080 | 最低 | 47418【快適】 |
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。最高設定で「快適」評価です。
ファイナルファンタジー14
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
1920×1080 | 最高 | 13974 / 103 fps【とても快適】 |
1920×1080 | 高(ノート) | 15642 / 118 fps【非常に快適】 |
1920×1080 | 標準(ノート) | 16190 / 122 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー14 黄金のレガシーは、8,000スコアで「快適」、15,000スコアで「非常に快適」評価になります。最高設定で「とても快適」評価です。
フォートナイト
最高設定
最低設定
人気TPSゲームのフォートナイトの最高画質では60fps前後。最低では170fps前後を記録。
144Hzの高リフレッシュレート液晶採用のゲーミングノートPCなので、フォートナイトを滑らかな描画で快適に楽しめます。
Apex Legends
最高設定
最低設定
人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質150fps前後、最低では200fps前後を記録しました。ApexLegendsも快適なゲーム性能を持っています。
サイバーパンク2077
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
1920×1200 | レイトレ:オーバードライブ | 35 | fps
1920×1200 | レイトレ:ウルトラ | 88 fps |
1920×1200 | ウルトラ | 126 | fps
1920×1200 | 低 | 174 fps |
ゲーム性能まとめ
「LOQ 15AHP9」のゲーム性能は、サイバーパンク2077のレイトレ:ウルトラ設定やFF15などの重めのゲームでも最高画質で60fps超えの性能です。
DLSS 3対応のゲームなら高いフレームレートを出せるので、最新ゲームを快適にプレイしたい方におすすめのゲーム性能です。
ゲーム | 評価 |
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重いゲーム | |
中程度のゲーム | |
軽いゲーム |
CPU性能
CINEBENCH 2024は、CGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
「LOQ 15AHP9」には「AMD Ryzen 8040シリーズ」が搭載。
「Ryzen 7 8845HS」のCPU性能は、Core i7-13700H以上でCore i7-13650HX以下の性能となりました。
今回のモデルでは「Ryzen 7 8845HS」が搭載されていましたが、RTX 4050搭載モデルでは「AMD Ryzen 5 8645HS」を選択する事も可能です。
AMD Ryzen 7 8845HS | AMD Ryzen 5 8645HS | |
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アーキテクチャ | Zen 4 | Zen 4 |
コア/スレッド | 8コア/16スレッド | 6コア/12スレッド |
動作クロック | 3.8 GHz | 4.3 GHz |
最大クロック(TB時) | 5.1 GHz | 5 GHz |
L2 キャッシュ | 8 MB | 6 MB |
L3 キャッシュ | 16 MB | 16 MB |
「AMD Ryzen 5 8645HS」と「AMD Ryzen 7 8845HS」のスペック表になります。
両者で大きく違う点はコア数とスレッド数です。重いゲームなど処理負荷の高い用途で考えている方は「Ryzen 7 8845HS」がおすすめです。
処理負荷の高い作業を頻繁に行う予定が無い方や、コストパフォーマンスを重視したい方は「Ryzen 5 8645HS」を選択するのも有効な選択です。
価格差が1万円程度なのでゲームを快適に楽しみたい方は「Ryzen 7 8845HS」を選択するのが個人的にはおすすめです。
ストレージ速度
容量は512GBのNVMe SSDが搭載されています。HDDでカクつくゲームもあるのでNVMe SSDにゲームをインストールするのがおすすめです。
ストレージの容量に関しては、ヘビーユーザーだと512GBだと少ないと感じる方も多いでしょう。
家庭用ゲーム機でも標準で2TBの時代なのでヘビーにゲームを楽しむユーザーにとっては少ない容量ですが、ゲームはその都度インストールするというスタンスなら512GBでも運用する事は可能です。
ゲームをどういう風に遊ぶのかというプレイスタイルで評価の分かれるポイントになると思います。
512GBはコストを抑えて割り切った使い方を予定している方におすすめで、ヘビーに使いたい方は1TBや2TBが選択出来る別の製品がおすすめです。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
---|---|
36.3 W | 138 W |
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は「3DMark FireStrike」実行時の数値です。
温度
筐体の温度
「FF14 黄金のレガシー」ベンチマークをフルHD/最高品質で、1時間ループさせた際の温度をチェックしました。
室温は22℃。キーボード周辺の最高温度が41℃程度でWASD周辺は29℃前後でした。本体の表面温度が低いノートPCです。
WASD周辺やパームレスト部分は温度が低いので、ゲームをプレイしていても気になる事は無いでしょう。
内部の温度
計測ソフトは「HWMONITOR-PRO」です。「アイドル時」「3DMARKのFireStrike」「CINEBENCH 2024」を10分間実行した際の最大温度になります。室温20℃環境での計測になります。
高負荷をかけても温度が低く、冷却性能が高いノートPCです。ゲームや動画編集など負荷がかかる作業をしてもノートPCでこれだけ冷却性能が高いと安心です。
静音性
状態 | 動作音 |
---|---|
アイドル | 40.4 db |
高負荷:バランス | 48.5 db |
高負荷:パフォーマンス | 53.6 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。
無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
バランスモードだと動作音が低下していたので、ファン音が気になる方はバランスモードがおすすめです。個人的には動作音が静かな部類のゲーミングノートPCだと感じました。
まとめ
- Ryzen 7 8845HS搭載でゲームも快適!
- RTX 4060搭載で最新ゲームが快適!
- IPS&フルHD/144Hzで安定の使いやすさ
- コストパフォーマンスに優れる
- SSDの容量が少ない(固定構成モデル)
- Wi-Fi 6なので6GHz帯非対応
「LOQ 15AHP9」は、最新のグラフィックスが搭載で最新のゲームタイトルや、重いゲームタイトルでも快適に楽しめるパフォーマンスを持ったゲーミングノートPCです。
デメリットとしてはSSDの容量のカスタマイズや、Wi-Fiの最新規格に対応していない点になります。
全体的にバランス良くまとまっており、特にコストパフォーマンスに優れているので、気になった方はチェックしてみて下さい。
- 最新ゲームを快適に楽しみたい方
- コストパフォーマンスを求める方