マウスコンピューターさんのゲーミングPCブランド『G-Tune』から当サイトとのコラボモデルが3機種販売されておりますが、シルバーモデルとなる「NEXTGEAR-MICRO im620SA2-FG」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
性能面の特徴はCPUがCore i7-9700Kを搭載しているのでリアル8コアで最大4.9GHz駆動のゲームに最適なCPU、グラフィックボードにはTuringアーキテクチャですがRTコアが搭載しないGTX1660Tiが搭載します。
フルHDの中程度~重量級を視野に入れつつレイトレーシングは現状まだ早いと考えている方におすすめのゲーミングPCです。
スペック
NEXTGEAR-MICRO im620SA2-FG | ||
---|---|---|
OS | Windows10 64ビット | |
CPU | Core i7-9700K | |
グラフィック | GTX1660Ti(6GB) | |
メモリ | 16GB | |
NVMe SSD | 256GB | |
HDD | 2TB | |
マザーボード | Z390 |
外観をチェック
PCケースはNEXTGEAR-MICROの専用ケースです。マイクロタワー型になります。ミドルタワー型と比較するとコンパクトなサイズが魅力的です。
側面には通気口があり冷却機構になっています。
前面インターフェース部は右からHDMI、USB3.0×2、ヘッドフォン出力×1、マイク入力×1、その下には光学ドライブ(オプション)、電源ボタンが並んでいます。
光学ドライブは非搭載なので必要な方はカスタマイズしましょう。
天板上部は完全にフラットでほこりの侵入も防ぎやすいです。
背面は上段に電源、中段にケースファンがあります。背面のファンは12cmです。下段にグラフィックボードの接続端子が並びます。
HDMI端子x1、DisplayPort端子x3が装備されています。
内部パーツをチェック
内部はこのようになっています。右上にストレージの格納。電源が左上にあり、その下にマザーボードという構図になります。グラボは左にスペースが広いので大型の製品でも対応可能そうです。
パネルを取り外すと確認できるのですがクッション性があるシールが貼られています。
CPUファンにはトップフロー型のCPUクーラーが搭載されていました。コスパ重視でデフォルトのままという選択でも良いでしょう。心配な方はグリスのカスタマイズを推奨します。AINEX AS-05か親和産業 OC7がおすすめです。
GPUはNVIDIA GEFORCE GTX 1660Tiが搭載されています。
グラフィックボードの留め具部分が2重になっており、より強力に固定されています。
マザーボードはZ390M-SO1が搭載されていました。M.2 SSDに関してはグラフィックボードを取り外すと確認できました。
M.2 シールド(放熱板)が付いていました。
パーツのメーカーに関しては状況により変更される可能性があります。レビュー機ではこのメーカーのパーツが搭載されていましたという情報になります。
ゲーム性能をチェック
3DMARK
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。
Fire StrikeはフルHD、Fire Strike ExtremeはWQHD、Fire Strike ULTRAは4Kのベンチとなっています。Time SpyはDirect12に対応したベンチマークテストになります。
3D MARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | スコア | 14024 |
Graphics Score | 15605 | |
Physics Score | 18398 | |
Combined Score | 6627 | |
Fire Strike EXtreme | スコア | 6845 |
Graphics Score | 6997 | |
Physics Score | 18403 | |
Combined Score | 3252 | |
Fire Strike Ultra | スコア | 3318 |
Graphics Score | 3125 | |
Physics Score | 18376 | |
Combined Score | 1882 | |
Time Spy | スコア | 6322 |
Graphics Score | 6159 | |
CPU Score | 7442 | |
Time Spy EXtreme | スコア | 2898 |
Graphics Score | 2773 | |
CPU Score | 3897 |
3DMARK Fire Strikeスコア比較
実機で取得したFireStrikeのグラフィックカード別グラフィックスコアの比較
3DMARK TimeSpyスコア比較
実機で取得したTimeSpyのグラフィックカード別グラフィックスコアの比較
レイトレーシングの性能をチェック
Port Royalはリアルタイムレイトレーシングのベンチマークになります。どの程度レイトレーシングをリアルタイムで処理できるかを評価したベンチマークソフトです。
実機で取得したグラフィックカード別PortRoyalの比較
ファイナルファンタジー XV
FF15のベンチマークではスコアが12,000を超えると最高評価の非常に快適になります。現状国産ベンチマークで配布されている中ではかなり重いベンチマークになります。重量級のゲームをプレイされる方はこのベンチマークを指標にゲーミングPCを選択するのがおすすめになります。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 高品質 | 2735 / 27 fps | やや重い |
標準品質 | 3233 / 32 fps | 普通 | |
軽量品質 | 4566 / 45 fps | やや快適 | |
2560×1440 | 高品質 | 4961 / 49 fps | |
標準品質 | 6280 / 62 fps | 快適 | |
軽量品質 | 8422 / 84 fps | ||
1920×1080 | 高品質 | 6812 / 68 fps | |
標準品質 | 9128 / 91 fps | とても快適 | |
軽量品質 | 12038 / 120 fps | 非常に快適 |
ファイナルファンタジー XIV 漆黒のヴィランズ
FF14の漆黒のヴィランズのベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。7000を超えているので、FF14が快適にプレイ可能です。中量級のゲームのプレイを想定してゲーミングPCを選択される方はFF14のベンチマークを指標にして選択するのがおすすめです。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 5075 / 37 fps | とても快適 |
高 | 5975 / 43 fps | ||
標準 | 12020 / 87 fps | 非常に快適 | |
2560×1440 | 最高品質 | 10569 / 77 fps | |
高 | 12121 / 88 fps | ||
標準 | 16849 / 138 fps | ||
1920×1080 | 最高品質 | 14830 / 112 fps | |
高 | 15820 / 123 fps | ||
標準 | 19211 / 180 fps |
ドラゴンクエストX
すべての設定において最高評価の『すごく快適』評価が出ています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 17832 | すごく快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 22593 |
モンスターハンター第三弾[大討伐]
モンスターハンターオンラインでのベンチマークソフトでも非常に高いスコアが出ています。
画面サイズ | スコア |
---|---|
3840×2160 | 10213 / 102 fps |
2560×1440 | 21052 / 211 fps |
1920×1080 | 34032 / 341 fps |
PSO2ベンチマーク ver.4
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定で8万超えのスコアが出ています。
解像度 | 設定 | スコア |
---|---|---|
1920×1080 | 簡易設定6 | 82446 / 264 fps |
アサシンクリードオデッセイ
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 24 | |
高 | 36 | ||
低 | 52 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 39 | |
高 | 60 | ||
低 | 84 | ||
フルHD 1920×1080 |
最高 | 54 | |
高 | 78 | ||
低 | 101 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
バトルフィールド5
解像度 | 設定 | DXR オン | DXR オフ | |
---|---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 14 | 30 | |
高 | 17 | 33 | ||
中 | 28 | 46 | ||
低 | 30 | 53 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 28 | 61 | |
高 | 37 | 64 | ||
中 | 56 | 86 | ||
低 | 59 | 99 | ||
フルHD 1920×1080 |
最高 | 45 | 87 | |
高 | 50 | 94 | ||
中 | 71 | 123 | ||
低 | 79 | 144 |
DirectX12、『祖国の為に』の開始地点になります。DXRをオンとオフにした際のフレームレートになります。DLSSは使用不可になります。
World War Z
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
ウルトラ | 40 | |
ミディアム | 46 | ||
ロー | 103 | ||
WQHD 2560×1440 |
ウルトラ | 74 | |
ミディアム | 85 | ||
ロー | 162 | ||
フルHD 1920×1080 |
ウルトラ | 107 | |
ミディアム | 120 | ||
ロー | 186 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
GTX1660Tiの性能的にはフルHDの重量級も視野に入り中程度のゲームなら快適なパフォーマンスが魅力のミドルクラスのビデオカードです。
DXRにはドライバーのアップデートで対応されましたが、RTコアを搭載したRTX20シリーズと性能の乖離が大きくDLSSも使えないので快適に使いたい場合にはRTX20シリーズが必要でしょう。
VR性能をチェック
VRMARK《VR性能》
VR性能をスコア化するソフトがVRMARKです。スコアが5000を越えると「VR Ready」評価になります。
Orange Roomは標準的なVR性能を評価するベンチマークで、Cyan RoomはDirect12、BlueRoomは将来用です。
VRMARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Orange Room | スコア | 9511 |
Avg FPS | 207 fps | |
Cyan Room | スコア | 6162 |
Avg FPS | 134 fps | |
Blue Room | スコア | 1920 |
Avg FPS | 41 fps |
5,000を超えているのでVRゲームも楽しめるスペックになります。
CPU性能をチェック
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20はCinebenchの最新バージョンになります。レンダリングに必要な演算能力が約8倍、メモリ消費量も4倍に引き上げられたそうです。また、CINEBENCH R15とは比較出来ません。CPU 3605cb、CPU(single-Core) 498cbを記録しました。
CINEBENCH R15
CPU 1482cb、CPU(single-Core) 206cbを記録しました。 ゲームにおいてはフレームレートが伸びたと実感できるシーンも多いのでCore i7-9700Kはおすすめです。
CINEBENCH R15スコア比較
実機で取得したスコアの比較表になります。
ストレージの速度をチェック
容量が256GBのSSDと2TBのHDDが搭載されています。アクティブなタイトルが1~2本程度であれば足りる容量でしょう。もっと多くのタイトルをアクティブにしておきたい方は500GBクラスや1TBクラスのSSDを検討しても良いでしょう。
静音性のチェック
アイドル時 | 3DMARK FireStrike実行時 |
---|---|
43.7 db | 46.9 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デジベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に考えて下さい。
消費電力のチェック
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。アイドル時55.8W、3DMARKのFire Strike実行時には172Wでした。
温度のチェック
室温24℃環境での計測になります。計測ソフトはHWMONITOR-PROを用いてアイドル時と3DMARKのFire Strikeのベンチマークを実行した温度になります。
まとめ
シルバーモデルはフルHDで最新ゲームや人気のシューターゲームを快適にプレイしたい方におすすめのモデルです。CPUはCore i7-9700Kを搭載しているのでFPS等のゲームで画質よりもフレームレートを優先した設定下げ運用も快適です。
BFVやWWZで計測したフルHDの低い設定のフレームレートを確認するとかなり高い数値が出ているので144Hzのゲーミングモニターと組み合わせるのも良いでしょう。
GPUは最新ミドルクラス、CPUは第9世代のCore i7シリーズ最新ハイエンド構成ですので上述の通りフルHDゲームは一通り遊べるのではじめてのゲーミングPCの購入や古めのゲーミングPCの買い替えにも適した選択肢でしょう。
- ミドルタワー型だと物理的に少し大きいと感じる方
- 前面インターフェース部にHDMI端子が欲しい方
- フルHD重量級も視野に入るパフォーマンスが欲しい方
- FPSやTPSなどの人気ゲームで144FPSを狙いにいきたい方