ゲーミングPCを普段使いとして選びたいと思っているものの、「普通のパソコンと何が違うの？」「本当に普段使いできるの？」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ゲーミングPCは普段使いとしてもまったく問題ありません。むしろ、スペックに余裕があるぶん、動作はかなり快適です。
ただし、どんな人にもおすすめできるわけではありません。ゲームも楽しみつつ、普段の作業もサクサクこなしたい、そんな使い方を考えている場合にこそ、ゲーミングPCの良さが活きてきます。
ネットサーフィンや仕事の作業、画像編集や動画編集など、一般的なパソコンの使い方であれば、ゲーミングPCは余裕をもって動いてくれます。
一方で、YouTubeを見るだけ、ネットを見るだけ、といった使い方が中心で、ゲームをまったくしないのであれば、正直オーバースペックです。その場合は、無理にゲーミングPCを選ばず、普通のパソコンで十分でしょう。
ゲーミングPCと普通のパソコンとの違いは何？
最大の違いはグラフィックボードの有無
普通のパソコンとゲーミングPCの大きな違いは、グラフィックボードが搭載されているかどうかです。
グラフィックボード（グラフィックカード、ビデオカードとも呼ばれます）は、映像処理性能を大きく向上させるパーツで、ゲーミングPCにはこれが搭載されています。
グラフィックボード搭載＝他のパーツも高性能になる
グラフィックボードの性能を十分に引き出すためには、CPUやメモリなど、他のパーツとのバランスも重要になります。
そのため、ゲーミングPCは全体的にスペックが高くなるのが大きな特徴です。
高スペックゆえに冷却やサイズに影響が出る
高性能なパーツを安定して動作させるには、しっかりとした冷却が欠かせません。
冷却が不十分だと、パソコンは性能が下がったり、動作が不安定になるため、ゲーミングPCはケースが大きくなりやすく、ファンの回転音も出やすくなります。
その分、作業効率とゲーム性能は大きく向上する
高スペックなゲーミングPCは、あらゆる作業を快適に行えるという大きなメリットがあります。
パソコンに向かう時間が長い人ほど作業効率が上がり、時間短縮にもつながりますし、PCゲームでは、スペックが許す限り画質設定を上げて、なめらかな描画でプレイすることも可能です。
初心者の方にゲーミングPCとは？という部分で書いているので参考にしてみて下さい。
ゲーミングPCは普段使いができるの？
普段使いももちろん可能です。むしろ普段使いだと以下のメリットがあります。
- 動作のサクサク感の向上
- 画像編集・動画編集などのクリエイティブな作業の時間短縮
- PCゲームもプレイ可能なスペックの高さ
SSDなどの高速なパーツが搭載されていることが多いため、ゲーミングPCではインターネットの閲覧やYouTubeの視聴、SNSの更新、ブログの執筆、動画の編集や配信といった作業でも、普段のパソコンより快適に行えます。
デスクトップPCかノートPCかによって使い勝手は変わりますが、デスクトップPCであれば、周辺機器にこだわれるのが大きなメリットです。
例えば、文字入力をする機会が多い方であれば、Realforce（リアルフォース）といった高品質なキーボードは定番ですよね。
東プレのRealforce（リアルフォース）をドスパラで購入
実際に、Realforceやメカニカルキーボードを使ってみると、一般的なキーボードとは打鍵感や快適さが大きく違うと感じると思います。
『APEX PRO TKL』レビュー：ゲームも文字打ちも快適
個人的には「APEX PRO TKL」を使用していますが、ゲーム用途はもちろん、長時間の文字入力でも快適に使えています。
このように、キーボードやマウス、スピーカー、サウンドカード、USB DAC、さらにはPCデスクやPCチェアまで含めて、作業環境全体にこだわりたい方にはデスクトップPCがおすすめです。
ゲーミングPCは、そうした環境を整えたうえで普段使いすることも可能です。
あらゆる作業を快適に行えるため、パソコンに向かう時間が長い人ほど、普段使いとしてのゲーミングPCの価値は大きくなるでしょう。
普段使いとしてのゲーミングPCのデメリットは？
ゲーミングPCのデメリットはあるの？という部分で考えられるのは以下の3点です。
- 消費電力が増える
- 静音性が低い
- 価格が高い
消費電力は普通のPCより高くなりやすい
消費電力については、ゲーミングPCはどうしても増える傾向があります。
アイドル時（何もしていない状態）であればそこまで大きな差はありませんが、ゲームや重い作業などで高い負荷がかかると、グラフィックボードの性能に応じて消費電力は高くなります。
静音性はモデルや使い方によって差が出る
静音性についても一般的なパソコンと比べると劣る場合があります。特に、これまでノートPCなど、ほぼ無音に近い環境で使ってきた方だと、ファンの音が気になると感じるかもしれません。
イメージとしては、PS4などの家庭用ゲーム機が高負荷時にファン音が大きくなる場面を想像してもらうと分かりやすいと思います。
このあたりは、人によって感じ方が分かれる部分で、まったく気にならない方もいれば、気になる方もいるというのが正直なところです。
価格は高めだが構成を見れば妥当
価格については、格安な普通のパソコンと比べると高く感じられます。ただし、構成内容を見てみると、その価格は妥当です。
ゲーミングPCにはグラフィックボードが搭載されているほか、CPUやメモリなど他のパーツも全体的に高性能な構成になっているため、結果的に価格が高く見えるだけです。
実際には、市販のパーツを自分で組み合わせてPCを自作するよりも、BTOで販売されているゲーミングPCの方が安く済むケースや、ほぼ同じ価格になるケースも多くあります。
さらに、BTOメーカーのゲーミングPCはプロが組み立てを行い、動作検証も実施されています。
パーツメーカーからの情報をもとにした構成や、購入後のサポートも用意されているため、初心者にとっては安心感が大きいと言えるでしょう。
ゲーミングPCは普段使いに向いているのかどうか？
結論としては大は小を兼ねるという意味合いにおいてゲーミングPCは普段使いとして極めて向いています。
消費電力は増えるが想像より大きくはない
デメリット部分に関しては、消費電力が増えるかどうかはグラフィックボードの選び方によって変わってきますが、想像しているほど電気代が大きく跳ね上がるケースは多くありません。
一般的な使い方で、ハイエンドなゲーミングPCを平日に数時間、休日に長時間ゲームを楽しんだ場合でも、電気代の増加は月に1,000円〜2,000円前後に収まることが多いでしょう。
ミドルレンジ構成であれば、使用状況によっては月に数百円程度で済む場合もあります。
静音性は特にノートPCでは注意が必要
静音に関しては特にノートPCの場合には筐体が小さいのに、パソコンを冷却する必要性があるので静音性が低い傾向にあります。そこは注意が必要です。
フルHD環境なら20万以下でも十分快適
価格に関してはパソコンの性能＝価格になるのでグラフィックボードのスペック選びで変わります。ミドルレンジ辺りで抑えると価格も抑える事が可能です。
15万円以下のゲーミングPCでもフルHD環境であれば大抵は快適に動作する事が見込めます。
それ以上を求める場合、例えば4K HDR、MODを入れてグラフィックを綺麗にしたり、トリプルモニターでレースゲームをしたり、最新のテクノロジーを体験したいというような用途の場合にはより高スペックが現実的な選択肢として出てきます。
普段使いとのバランスならミドルレンジが最適
普段使いとしてそこまでのスペックが必要なのかどうかはパソコンを使う用途によって変わってきます。
プロのクリエイターの方や、ゲーム実況を考えている方などゲーミングとは違う部分でのプロ級のスペックを求めないのであれば、ミドルレンジ辺りがバランスには優れています。
フルHDならプレイできるゲームタイトルも多いですし、消費電力もハイエンドと比較すると少ない、価格もハイエンドと比較すると安いというメリットがあります。
なので、結果として普段使いのパソコンとしても購入しやすいので選ばる傾向は高いです。
高スペックが求められるケースもある
例外として、オンラインのシューティングゲーム（FPS・TPS）をメインにプレイする場合は、より高いスペックが選ばれる傾向があります。
スペックを高くすることで描画がより滑らかになり、敵の視認性が向上するなど、ゲームを有利に進めやすくなるためです。
また、フルHDを超える解像度であるWQHDや4Kなど、より高画質でゲームを楽しみたい場合にも、高スペックな構成が必要になります。
どの程度のスペックがあれば普段使いPCは快適に動作するの？
普段使いに必要なスペックは用途によって変わる
ゲーミングでは無い普通のパソコンとしての使い方としてはどの程度のスペックであれば快適に動作するのか？という部分が気になる方もいると思いますが、これは使用用途によって変わってきてしまいます。
スマホで代用できる用途も多い
例えばインターネットで検索して何かを調べる、YouTubeや動画配信サービスで動画コンテンツを見る、SNSを更新するなどであればスマホでOKですよね。
普段使いでパソコンが必要になる主な用途
パソコンを使う用途というとブログを書いたり、ビジネス利用、音楽鑑賞としてPCオーディオとして使う、ゲームをする、クリエイター的な作業をするという場合がほとんどだと思います。
つまり趣味、または生産性のある用途としてパソコンを使うのが普段使いとしてパソコンに求められる事でしょう。
ゲームやクリエイティブ作業をしないなら普通のPCで十分
ゲームについては前述の通りですが、ゲームをしない、かつクリエイティブな作業もしない場合であれば、ゲーミングPCを選ぶ必要はありません。その場合は、普通のノートPCを選んだ方が合理的です。
ゲーミングPCはグラフィックボードを搭載することで高いグラフィック性能を発揮しますが、その性能を使わない用途ではオーバースペックになりやすいという側面もあります。
事務作業やブログ用途ならノートPCが向いている
普段使いとして、Microsoft Office（Word・Excel）を使った事務作業や、ビジネスメールのやり取り、ブログ執筆などが中心であれば、持ち運びができるノートPCのメリットが大きくなります。
ノートPCを選ぶならサポート重視がおすすめ
ノートPCを選ぶ場合は、サポート体制に定評のあるマウスコンピューターがおすすめです。検証作業もしっかり行われており、品質面でも評価が高く、BTOメーカーの中でもトップクラスの人気があります。
→ マウスコンピューターのノートPCの人気ランキングはこちら
ノートPCを選ぶ際は、人気ランキングを参考にしながら、予算や用途に合ったモデルを選ぶと失敗しにくいでしょう。
まとめ
ゲーミングPCの強みは、とにかくスペックが高く、あらゆる作業を迅速かつ快適に行える点です。ゲームはもちろん、作業効率を重視した普段使いにも高いパフォーマンスを発揮します。
一方で、持ち運んでサッと作業し、すぐにカバンにしまうといった使い方にはあまり向いていません。
ゲーミングノートPCという選択肢もありますが、同じ用途であれば、スペックが足りる範囲では普通のノートPCの方が扱いやすいでしょう。
また、文字入力やマウス操作を必要としない用途であれば、スマートフォンやタブレットで代用できないかを検討するのもひとつの方法です。
用途に応じてデバイスを使い分けるのが理想ですが、持ち運ぶ必要がなく、高いスペックを活かした作業やゲームを楽しみたい場合には、ゲーミングデスクトップPCが最もおすすめで、最適な選択肢と言えます。
