Fast Syncとは?
Fast Syncは高フレームレートの時に発生するティアリングを防ぐという機能になります。ティアリングが発生すると画面が分断されたように横線のようなものが発生して視認性が低下します。
この説明を聞いてもピンと来ない方もいると思うので例を上げると、例えば今までミドルレンジの低価格帯のゲーミングPCや普通のPCを使っていた方が、ハイエンドなグラフィックボードが搭載されているゲーミングPCを購入するとまずティアリングが気になる事が上げられます。
今まではFPS値が低くてカクつきやゲームが起動しないという事が不満点でハイエンドなグラフィックボードに乗り換えたのに、今度は逆にFPS値が高すぎてティアリングが発生してしまうという事になります。
これを解消する為にG-SyncやVsyncというのがあるのですが、G-Syncに関しては高フレームレートでも低フレームレートでも関係無く安定しているのですが、対応ディスプレイの価格が高いというのがネックです。
Vsyncに関してはティアリングは発生しないものの、今度はカクつきが発生してしまうという問題があります。
そこで登場したのがFast Syncになります。ハイエンドなグラフィックボードを搭載していてFPS値が稼ぎすぎてしまうという時にこのFast Syncを有効にする事でティアリングを防ぐ事が可能になります。
Fast Syncの設定の方法
Fast SyncはNVIDIAのコントロールパネルを開き、「3D設定の管理」から「垂直同期」の項目にある「高速」を選択する事で可能になります。※追記2017/07/06:画像ではFastですが、現在では高速という表記に変更されいます。
最新のグラフィックボードを使っているのにFast Syncの項目が無いとなった人はマルチディスプレイかどうかも合わせて確認して下さい。複数のモニターを使っていると上記画像のようにFastの項目が出てきません。普段はマルチディスプレイを使っていてゲーム中でティアリングが気になるという場合はゲームをやる時だけシングルにしてFast SyncをONにして、ゲームをやらない時はディスプレイをマルチディスプレイにするというやり方で対処は可能です。
※追記2017/07/06:現在ではマルチディスプレイでも高速という表記が出て来るのでマルチディスプレイに対応しているのかもしれません。
Fast Syncを有効・無効のベンチマークを計測
垂直同期OFF | Fast Syncオン |
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スカイリムでのFPS値を計測しました。環境はGTX1070搭載PCで設定は最高設定です。垂直同期の設定をオフにしてFPS値を計測したら133FPSで、Fast SyncをオンにしてFPS値を計測したら119FPSでした。この事からFast Syncをオンにする事でFPS値が若干下がるという事が言えます。
ティアリングが発生する時はFPS値が高すぎるという状況で発生すると思うのでFPS値が多少下がっても実用には全く問題は無いと思いますが、若干下がるという事は留意しておいた方がよさそうです。