
マウスコンピューターさんから「G TUNE FG-A7G80」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「G TUNE FG-A7G80」は、CPUに「Ryzen 7 9800X3D」を搭載し、ゲームで重要なグラフィックスボードにはNVIDIAの「GeForce RTX 5080」を搭載したゲーミングPCです。
4Kなどの高解像度でゲームを楽しみたい方や、DLSS4など最新テクノロジーを存分に体感したい方におすすめの最新ハイエンドゲーミングPCとなっています。
G TUNE FG-A7G80のスペック

スペック | |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 9800X3D |
グラフィック | GeForce RTX 5080(16GB) |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 2TB NVMe SSD |
ケース | フルタワー |
G TUNE FG-A7G80は非常に高いスペックで、3D V-Cache搭載の「Ryzen 7 9800X3D」を搭載しているので3Dゲームで抜群の性能を発揮します。
グラフィックスには最新のRTX 5080を搭載しているので最新技術に対応。高解像度の3Dゲームを快適にプレイ出来る性能や、ローカルでAI画像生成を行いたいユーザーにも向きます。
Stable Diffusionをローカルで動作させる場合の推奨スペックとしてはVRAM 16GB以上なため、RTX 5080なら推奨スペックをしっかりと満たしています。
RTX 5080のAI処理性能の目安となるTOPSに関しては、驚異の1801 AI TOPS。前世代のRTX 4080は780 AI TOPSでしたので、その差は圧倒的です。
外観デザイン


PCケースはGTuneのフルタワーケースです。左側面は標準で強化ガラス仕様。カラーはブラックです。
フロント部は直線的なスリットが入っているのが特徴的。

サイドパネル及び強化ガラスの開閉は、ケース開閉で一般的なネジで止めるタイプではありません。背面の窪みに手を引っ掛けて押す事で上記画像のようにケースが外れます。装着する際には押し込むだけOK。
GTuneのケースは旧タイプの製品も強化ガラスはネジ留めが必要なく、簡単にケースの開閉が行えるのが非常に便利でした。
今回の新筐体もドライバーを用意する必要がなく『気が向いた時にサッとケースを開けて、中のお掃除が出来る』のは、便利なのでおすすめポイントです。
天板も同様にワンタッチで外せます。

天板にある前面インターフェース部は電源ボタン、USB3.0×2、Type-C×1、ヘッドフォン出力×1、LEDボタンが配置されています。
LEDボタンを押すと赤色LEDのオンとオフ、LEDライトの強弱が行えます。
ゲーム中はテンション上げるためにLEDライトをオンにしたり、消したい時はライトを消したりと、気分に合わせて使えるので機能的で便利なボタンです。


フロントの左上部分にヘッドホンを本体に掛ける事ができる「ヘッドフォンホルダー」機能が搭載されています。

背面の映像出力端子は「HDMI端子、DisplayPort端子x3」となっています。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。

底面にはダストフィルターが付いています。こちらもワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。
ダストフィルターは天板とサイド、そして底面の3つあるのですが、その全てを簡単に取り外せて、水洗い可能です。
内観

左側面を開けると内部にアクセス可能です。フロントに3つ、天板下に3つ、背面に1つファンが搭載しているので高い冷却性能を確保し、高性能パーツをしっかりと冷却しています。

反対面側の左下に3.5型の拡張ストレージベイが1つあります。(2.5インチ共用)
PCケースの特徴を以下にまとめました。
- LEDライトのオン・オフが可能&強化ガラス
- ドライバーなしで天板とサイドパネルの着脱可能
- ヘッドフォンホルダーが搭載
- 水洗いも可能なダストフィルターが3つ搭載
- 7個の空冷ファンで高い冷却性能
ゲーム性能
ベンチマークソフトを使用してゲームのパフォーマンスをチェックしました。
3DMARK

3DMARKのTimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
TimeSpyの参考スコア比較です。GTX 1080からRTX 5080までの当サイトで計測したスコアで比較してみました。
GTX 1080からRTX 2080は、DLSSやレイトレーシングが搭載された変革の世代。RTX 2080からRTX 3080及びRTX 4080の性能の伸びが凄い事になっています。
しかし、RTX 5080は3DMark TimeSpyだと性能が伸びていません。公式的には現在ではTimeSpyは推奨されていないベンチマークテストとなっています。
FireStrike

Speed Way

Steel Nomad

3DMarkのFireStrikeはDirectX 11、Steel NomadはDirectX 12 or Vulkanのパフォーマンス、Speed Wayはレイトレーシング性能を評価するテストになります。
3DMark的にはSteel NomadとSpeed Wayが現在推奨のベンチマークテストとなっているので、Steel Nomadで比較しました。
Steel Nomadで比較するとRTX 5080は順当に性能進化していました。RTX 5080は「G TUNE FG-A7G80」のスコア、RTX 4080は当サイトのテスト機のスコア、RTX 3080及びRTX 2080、RX 9070 XTは3DMark公式サイトに記載されたスコアになっています。
AMDのRX 9070 XTもコストパフォーマンスという観点からは良いので、コストを抑えつつゲームを楽しみたい方はチェックしてみて下さい。
ファイナルファンタジー15

解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 高 | 13570 / 135 fps【非常に快適】 |
WQHD 2560×1440 | 高 | 20709 / 207 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 高 | 22999 / 229 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー15は、スコアの評価としては6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度の最高設定で12,000スコアを超えて「非常に快適評価」以上が出ています。
PSO2:NGS

解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 31242【快適】 |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 48656【快適】 |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 49516【快適】 |
設定は最高設定のウルトラ(設定6)です。
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適評価」です。
FF14 黄金のレガシー

解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 15685 / 109 fps【非常に快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 30450 / 206 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 38999 / 267 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー14 黄金のフィナーレは、15,000スコアで「非常に快適」評価となります。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度の最高設定で「非常に快適評価」です。
ストリートファイター6

解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
ストリートファイター6は「90~100」スコアで「快適」評価です。
フルHD解像度、WQHD解像度、4K解像度で「快適」に楽しめます。
モンスターハンターワイルズ

解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 20633 / 120 fps【非常に快適】 |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 30420 / 178 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 35949 / 211 fps【非常に快適】 |
最低 | 46594 / 273 fps【非常に快適】 |
モンスターハンターワイルズのベンチマークも非常に快適評価です。最低まで落とすと273fpsも出ているので、高リフレッシュレート液晶と組み合わせて非常に滑らかな描画で楽しむ事が可能です。
Cities: Skylines II
![]() | ||
---|---|---|
解像度 | 設定 | FPS |
4K 3840×2160 | 高 | 57 | fps
WQHD 2560×1440 | 高 | 75 | fps
フルHD 1920×1080 | 高 | 81 fps |
最低 | 153 fps |
Cities: Skylines IIは、最重量級タイトルのシミュレーションゲームです。パフォーマンスが向上する超解像技術「NVIDIA DLSS」に対応しています。NVIDIAのRTXグラフィックスを搭載しているのでDLSSを適用してゲームを楽しめます。

4K解像度でも60fps前後のフレームレートを記録しました。非常に快適に重量級ゲームも楽しめます。
サイバーパンク2077
![]() | ||
---|---|---|
解像度 | 設定 | FPS |
4K 3840×2160 | レイトレ:オーバードライブ | 183 | fps
レイトレ:ウルトラ | 241 fps | |
WQHD 2560×1440 | レイトレ:オーバードライブ | 263 fps |
レイトレ:ウルトラ | 344 fps | |
フルHD 1920×1080 | レイトレ:オーバードライブ | 333 fps |
レイトレ:ウルトラ | 437 fps | |
低 | 791 fps |
サイバーパンク2077は、NVIDIA DLSS 4対応ゲームです。最新のRTX 50シリーズ搭載モデルなので、NVIDIA DLSS 4に対応しています。
RTX 5080:Ryzen 7 9800X3D、RTX 4080 SUPER:Core i7-14700KF、RTX 4070 SUPER:Ryzen 7 7800X3D、RTX 4060:Core i7-14700

グラフィックスの設定画面内に「DLSS Multi Frame Generation」と記載されており、右上の説明欄にはRTX 50シリーズのグラフィックスカードで利用可能と記載されています。
フレームレートが大幅に向上する「DLSS Multi Frame Generation」機能を有効にしたい場合にはRTX 50シリーズが必須になります。フレーム生成機能はRTX 40シリーズ、DLSS機能はRTX 20シリーズ以降で利用可能です。
ゲーム性能まとめ
解像度 | 評価 |
---|---|
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
RTX 5080は、フルHD/WQHD/4K解像度の重量級ゲームを快適に楽しめる性能を持っています。
DLSS 4対応ゲームでは高解像度で極めて優れたパフォーマンスに期待出来るので、将来性も高いゲーミングPCです。
- ★★★★★:非常に快適にプレイ可能
- ★★★★☆:快適にプレイ可能
- ★★★☆☆:普通にプレイ可能
- ★★☆☆☆:プレイはやや厳しい
- ★☆☆☆☆:プレイ困難
CPU性能
CPU性能をチェックしました。
CINEBENCH 2024

「CINEBENCH 2024」はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
CINEBENCH 2024マルチスコア参考比較
表は「CINEBENCH 2024」を当サイトでテストした比較になります。Ryzen 7 7800X3Dと比較すると性能が向上しています。シングルコアの性能もRyzen 7 7800X3Dは110スコア程度でしたが、131スコアにアップしています。
ストレージの速度

ゲームではSSDにインストールするとロード時間が短縮される効果や、カクつきを抑える効果が見込めます。
「G TUNE FG-A7G80」には2TBのNVMe SSDが搭載されていました。 パソコンの動作がサクサクで、ゲームでもストレスフリーです。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
---|---|
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消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのFireStrikeを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
温度

室温21℃環境での計測になります。計測ソフトは「HWMonitor-PRO」を用いて、アイドル時と3DMARKのFireStrikeおよびCINEBENCH 2024を10分間実行した際の最大温度になります。
静音性

アイドル時 | 3DMARK |
---|---|
46.3 db | 49.1 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で最も動作音の大きい数値です。環境の下限は40db前後です。
まとめ

- メンテナンス性の高い筐体
- 極めて高いパフォーマンス
- 非常に高い冷却性能
- 本体重量は重いので注意
「G TUNE FG-A7G80」は、最新の重量級ゲームを4K解像度で楽しみたい方や、高いフレームレートを出して快適にゲームを楽しみたい本格派の方におすすめです。
最新ゲーム、動画編集、実況配信、画像生成AIなどの重いゲームや重い作業でも快適に使える高い処理能力を持ったパソコンです。
処理性能と冷却性能が高いので、長く使えるパソコンを探している方におすすめです。