ドスパラさんからガレリア DFの実機をお借りしたのでレビューしていきます。
ガレリアDFの特徴はCPUがCore i5-9400Fを搭載しているので6コア6スレッドで最大4.1GHz駆動のCPU、グラフィックボードにはNVIDIAの最新アーキテクチャーのTuring採用のRTX2060が搭載します。
フルHD解像度において重量級タイトルでも快適に動作するパフォーマンスが魅力なガレリアDFはシューターゲームでFPS値を稼いで競技性の高いタイトルで低画質運用をメインというよりは重量級ゲームで60fpsを目指したいという方におすすめのゲーミングPCです。
まずはこちらのページでガレリアの製品の詳細や価格を把握すると理解がグッと深まります。今回レビューするのはRTX2060が搭載されているガレリアDFというモデルになります。
スペック
GALLERIA DF / ガレリア DF | ||
---|---|---|
OS | Windows10 64ビット | |
CPU | Core i5-9400F | |
グラフィック | RTX2060 6GB | |
メモリ | 8GB | |
SSD | 240GB | |
HDD | 1TB | |
マザーボード | H310 |
執筆時のスペックになります。現在の商品の詳細や価格については詳細ページにてご確認下さい。
外観をチェック
PCケースはガレリア専用のKTMケースです。D・M・Rシリーズに採用されているミニタワー型になります。
左側面にはサイドにメッシュ加工がされており、高温になりがちなCPUとGPUを冷却する機構になっています。
右側面には何もありません。
前面インターフェース部はUSB3.0×2、SDカードリーダー、マイク入力×1、ヘッドフォン出力×1、リセットボタン、電源ボタンが並んでいます。その下にはアクセスランプがあります。
天板は完全にフラットです。レビュー機には搭載されていますが、光学ドライブは搭載されていないので必要な方はカスタマイズしましょう。
背面は電源が上にあります。背面のファンは12cmです。
内部パーツをチェック
内部はこのようになっています。右側の上段が5インチベイ、下段が3.5インチベイの格納になっています。
CPUファンにはトップフロー型のCPUクーラーが搭載されていました。ノーマルCPUファンとなっているので気になる方は「静音パックまんぞくコース」をカスタマイズしても良いでしょう。
GPUはPalit製のNVIDIA GEFORCE RTX 2060が搭載されています。
HDMI端子x1、DisplayPort端子x1、DVI-D×1が装備されています。
パーツのメーカーに関しては状況により変更される可能性があります。レビュー機ではこのメーカーのパーツが搭載されていましたという情報になります。
ゲーム性能をチェック
3DMARK
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。
Fire StrikeはフルHD、Fire Strike ExtremeはWQHD、Fire Strike ULTRAは4Kのベンチとなっています。Time SpyはDirect12に対応したベンチマークテストになります。
3D MARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | スコア | 15593 |
Graphics Score | 18436 | |
Physics Score | 12312 | |
Combined Score | 8877 | |
Fire Strike EXtreme | スコア | 8024 |
Graphics Score | 8527 | |
Physics Score | 12285 | |
Combined Score | 4089 | |
Fire Strike Ultra | スコア | 4188 |
Graphics Score | 4084 | |
Physics Score | 12299 | |
Combined Score | 2332 | |
Time Spy | スコア | 6953 |
Graphics Score | 7430 | |
CPU Score | 5101 | |
Time Spy EXtreme | スコア | 3237 |
Graphics Score | 3403 | |
CPU Score | 2536 |
3DMARK Fire Strikeスコア比較
実機で取得したFireStrikeのグラフィックカード別グラフィックスコアの比較
3DMARK TimeSpyスコア比較
実機で取得したTimeSpyのグラフィックカード別グラフィックスコアの比較
レイトレーシングの性能をチェック
Port Royalはリアルタイムレイトレーシングのベンチマークになります。どの程度レイトレーシングをリアルタイムで処理できるかを評価したベンチマークソフトです。
実機で取得したグラフィックカード別PortRoyalの比較
ファイナルファンタジー XV
FF15のベンチマークではスコアが12,000を超えると最高評価の非常に快適になります。現状国産ベンチマークで配布されている中ではかなり重いベンチマークになります。重量級のゲームをプレイされる方はこのベンチマークを指標にゲーミングPCを選択するのがおすすめになります。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 高品質 | 3259 / 32 fps | 普通 |
標準品質 | 3815 / 38 fps | ||
軽量品質 | 5378 / 53 fps | やや快適 | |
2560×1440 | 高品質 | 5745 / 57 fps | |
標準品質 | 7183 / 71 fps | 快適 | |
軽量品質 | 9810 / 98 fps | とても快適 | |
1920×1080 | 高品質 | 7897 / 78 fps | 快適 |
標準品質 | 10312 / 103 fps | とても快適 | |
軽量品質 | 12656 / 126 fps | 非常に快適 |
ファイナルファンタジー XIV 漆黒のヴィランズ
FF14の漆黒のヴィランズのベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。7000を超えているので、FF14が快適にプレイ可能です。中量級のゲームのプレイを想定してゲーミングPCを選択される方はFF14のベンチマークを指標にして選択するのがおすすめです。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 6095 / 45 fps | とても快適 |
高 | 7051 / 51 fps | 非常に快適 | |
標準 | 13040 / 96 fps | ||
2560×1440 | 最高品質 | 11914 / 88 fps | |
高 | 12887 / 96 fps | ||
標準 | 15823 / 140 fps | ||
1920×1080 | 最高品質 | 14396 / 117 fps | |
高 | 14750 / 124 fps | ||
標準 | 17667 / 171 fps |
ドラゴンクエストX
すべての設定において最高評価の『すごく快適』評価が出ています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 17810 | すごく快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 20517 |
モンスターハンター第三弾[大討伐]
モンスターハンターオンラインでのベンチマークソフトでも非常に高いスコアが出ています。
画面サイズ | スコア |
---|---|
3840×2160 | 11497 / 120 fps |
2560×1440 | 23378 / 244 fps |
1920×1080 | 37979 / 397 fps |
PSO2ベンチマーク ver.4
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定で6万超えのスコアが出ています。
解像度 | 設定 | スコア |
---|---|---|
1920×1080 | 簡易設定6 | 237 FPS / 67096 |
アサシンクリードオデッセイ
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 28 | |
高 | 41 | ||
低 | 59 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 49 | |
高 | 63 | ||
低 | 79 | ||
フルHD 1920×1080 |
最高 | 55 | |
高 | 68 | ||
低 | 80 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
バトルフィールド5
解像度 | 設定 | DXR オン | DXR オフ | |
---|---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 23 | 33 | |
高 | 28 | 35 | ||
中 | 42 | 49 | ||
低 | 43 | 55 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 39 | 56 | |
高 | 57 | 60 | ||
中 | 70 | 79 | ||
低 | 72 | 91 | ||
フルHD 1920×1080 |
最高 | 70 | 73 | |
高 | 79 | 79 | ||
中 | 91 | 104 | ||
低 | 96 | 122 |
DirectX12、『祖国の為に』の開始地点になります。DXR+DLSSをオンとオフにした際のフレームレートになります。
World War Z
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
ウルトラ | 47 | |
ミディアム | 54 | ||
ロー | 114 | ||
WQHD 2560×1440 |
ウルトラ | 84 | |
ミディアム | 94 | ||
ロー | 155 | ||
フルHD 1920×1080 |
ウルトラ | 117 | |
ミディアム | 130 | ||
ロー | 163 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
RTX2060の性能的には重量級のフルHD最高設定が現実的に目指せて中程度のゲームならWQHDで60fpsを目指せます。
それに加えてRTコアとTensorコアを搭載しているのでレイトレ対応でDLSSも使えます。
弱点としてはビデオメモリの容量が6GBという点。例としてMHWの高解像度テクスチャ(High Resolution Texture Pack)だと8GB以上のグラフィックメモリが要件となっています。また、MOD系のゲーマーなら上位グレードを目指すのが良いでしょう。
VR性能をチェック
VRMARK《VR性能》
VR性能をスコア化するソフトがVRMARKです。スコアが5000を越えると「VR Ready」評価になります。
Orange Roomは標準的なVR性能を評価するベンチマークで、Cyan RoomはDirect12、BlueRoomは将来用です。
VRMARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Orange Room | スコア | 9925 |
Avg FPS | 216 fps | |
Cyan Room | スコア | 7652 |
Avg FPS | 166 fps | |
Blue Room | スコア | 2327 |
Avg FPS | 50 fps |
重量級のVRゲームも快適に動作するスペックになります。
CPU性能をチェック
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20はCinebenchの最新バージョンになります。レンダリングに必要な演算能力が約8倍、メモリ消費量も4倍に引き上げられたそうです。また、CINEBENCH R15とは比較出来ません。CPU 2236cb、CPU(single-Core) 423cbを記録しました。
CINEBENCH R15
CPU 957cb、CPU(single-Core) 173cbを記録しました。レビュー機の搭載CPUはCore i5-8500になります。
CINEBENCH R15スコア比較
実機で取得したスコアの比較表になります。
CPUの性能差について
解像度 | 設定 | i7-9700K | i5-8500 |
4K 3840×2160 |
最高 | 6140 | 6095 |
高 | 7118 | 7051 | |
標準 | 13722 | 13040 | |
WQHD 2560×1440 |
最高 | 12272 | 11914 |
高 | 13658 | 12887 | |
標準 | 17228 | 15823 | |
FHD 1920×1080 |
最高 | 15276 | 14396 |
高 | 16131 | 14750 | |
標準 | 19148 | 17667 |
上位グレードのCPUとどの程度の差があるのかという点で迷っているという方もおられると思いますのでFF14 漆黒のヴィランズのベンチマークを管理人のテスト機のi7-9700K / RTX2060構成で比較してみます。ガレリアDFはCore i5-9400Fですが、レビュー機にはCore i5-8500が搭載されています。性能的には近いので傾向を見てみましょう。
解像度と画質設定が低くなるにつれて差が開いていっていますね。これがCPUの差になるので特にフルHDのスコアに注目です。冒頭でも書きましたが、FPS等で画質設定下げ運用の場合にはCore i7の方がよりフレームレートが出ます。分かりやすくフレームレートで言及するなら185fpsに対して171fpsとなります。CPU性能がより顕著に出るタイトルの場合には更に差が開くでしょう。(Frapsで計測)
次は画質設定を高めてゲームを運用したいという場合、例えばFF14 漆黒のヴィランズでフルHD×最高設定運用をしたいという場合にはi7-9700Kの方が上回りますが元々14396スコアも出ているのでその差は無視しても良いレベルでしょう。分かりやすくフレームレートで言及するなら121fpsに対して117fpsです。(Frapsで計測)
ストレージの速度をチェック
容量が500GBのSSDと2TBのHDDが搭載されているので普段使っていないゲームはHDDに、アクティブなゲームはSSDに入れておけばアクティブなゲームがある程度多くても対応可能な容量です。
静音性のチェック
アイドル時 | 3DMARK FireStrike実行時 |
---|---|
44.3 db | 46.1 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デジベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に考えて下さい。
消費電力のチェック
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。アイドル時70W、3DMARKのFire Strike実行時には226Wでした。
温度のチェック
室温24℃環境での計測になります。計測ソフトはHWMONITOR-PROを用いてアイドル時と3DMARKのFire Strikeのベンチマークを実行した温度になります。CPU温度・GPU温度ともに普通でしょう。
まとめ
ガレリアDFはRTX2060の性能を有しているのでフルHD重量級も視野に入るメインストリームなゲーミングPCになります。価格もお手頃なのでフルHD重量級ゲームで60fpsを確保したいという場合には有効な選択肢の一つでしょう。
デメリット部分としてしっかりと認識しておく必要がある点は拡張性になります。ミドルタワー型では無くガレリアDFはミニタワー型のPCケースが採用され、マザーボードはH310が採用されています。拡張性を望むならXシリーズやZシリーズが良いでしょう。Xシリーズならミドルタワー型のケース、Zシリーズなら更にZ390が搭載します。
また、CPUが執筆時ですとCore i7などの上位グレードのCPUにカスタマイズする事も出来ません。
以上の点を考慮し、拡張性やCPUの上位モデルを望まない、もしくは将来的にグラボの換装を行わないのであればガレリアDFはコストパフォーマンスが非常に高いのでおすすめです。
- GPU性能を最重要視しつつ価格を下げた選び方をしたい方
- フルHD重量級ゲームを視野に入れてプレイしたい方
- レイトレーシング対応のゲーミングPCが欲しい方