サードウェーブさんからGALLERIA ZA9C-R48 第13世代Core搭載(以下、「GALLERIA ZA9C-R48」)の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「GALLERIA ZA9C-R48」は、CPUに「Core i9-13900K」を搭載し、ゲームで重要なグラフィックスボードには「GeForce RTX 4080」を搭載しています。
「GeForce RTX 3060」を搭載しているので4K解像度のゲームを快適に楽しめる性能を持っています。
GALLERIA ZA9C-R48のスペック
スペック | |
---|---|
CPU | Core i9-13900K |
CPUクーラー | 240mm 水冷CPUクーラー |
グラフィック | RTX 4080(16GB) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
マザーボード | インテル Z790 |
電源 | 1000W |
ケース | ミドルタワー |
外観デザイン
PCケースはガレリア専用のSKケース (ATX) です。質感の良い筐体で、左側面はクリアパネル。ガンメタリック塗装の外装はスタイリッシュなデザインです。
オプションでより高級感のあるアルミ素材のプレミアムケースにカスタマイズする事も出来ます。
電源を投入すると、電源ボタンと前面がLEDライトで光ります。RGB-LEDライトの設定については公式サイトでご確認下さい。
コンソールパネルの質感が良く、USBが4つ接続出来ます。
コンソールパネルは前面上部に配置されており、直角ではなく斜めになっているのでUSB機器などを接続する際にアクセスしやすく使い勝手が良いです。
背面の映像出力端子は「HDMI端子、DisplayPort端子x3」となっています。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。
天板と底面にはダストフィルターが付いています。底面のダストフィルターはワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。
内観
左側面のパネルを取り外すと内部にアクセス出来ます。右上に光学ドライブ、マザーボード下のエリアにHDD×2台の格納というレイアウトです。
ケースファンは14cmなので、送風量アップと静音性能の向上の効果に貢献。歴代GALLERIAの中で最高性能を持つ冷却機構の筐体です。
CPUクーラーは「240mm 水冷CPUクーラー」が搭載。
CPUは温度に余裕がある際に、自動的に動作クロックを引き上げて性能を向上する「ブースト機能」が搭載されているので、Core i9-13900Kの性能をしっかりと引き出すには簡易水冷が必須です。
CPUグリスにも温度を下げる効果があるのでカスタマイズをおすすめします。
「GALLERIA ZA9C-R48」は、「GeForce RTX 4080」を搭載しているので、新システムの「リジッドカードサポート」が搭載されています。
「リジッドカードサポート」は、グラフィックスカードを固定し、輸送中の脱落や接触不良を防止する効果が見込めます。
また、「GeForce RTX 4080」のような大型のグラフィックスボードでは本体重量が重いので、長期使用の際にマザーボードの接続部が湾曲したり変形したりする可能性があります。
しかし、リジッドカードサポートなら完全に固定されているのでその心配は無いでしょう。
右側面のパネルを取り外すと2.5インチ(SSD)、3.5インチ(HDD)の増設が可能です。最下部は電源の格納スペースとなっています。
PCケースの特徴を以下にまとめました。
- ケースの質感が良い(オプションでアルミ素材に変更も可能)
- ケースがLEDで光る(オフも可能)
- コンソールパネルが斜めで使い勝手が良い
- ケースの拡張性が高い(HDD×2・SSD×2搭載可能)
- 歴代ガレリア最高の冷却機構
ゲーム性能
GALLERIA ZA9C-R48の実機で、ベンチマークソフトやゲームをプレイしてゲーム性能をチェックしました。
3DMARK TimeSpy
3DMARKのTimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
3Dゲーム性能に直結するのがグラフィックスの性能です。「GeForce RTX 4080」は、劇的に3D性能が進化した2022年登場のGeForce RTX 40シリーズの上から2番目に性能の高いグラフィックスボードです。
前世代のGeForce RTX 3080と比較すると飛躍的な性能向上となっており、レイトレーシングコアは第3世代、Tensorコアは第4世代と進化。レイトレーシング対応タイトルでも快適なゲーム性能を持っています。
さらに、RTX 40シリーズにはNVIDIA DLSS 3というフレーム生成機能が使えます。フレーム生成を有効にする事で、CPU負荷が高いゲームでも最大2倍のフレームレートを確保する事が出来ます。
Portal with RTX
最新ゲームのレイトレーシング対応タイトルで「GeForce RTX 4080」のレイトレーシング性能をチェックしました。
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
4K 3840×2160 | DLSS 3 | 77 fps |
DLSS | 50 fps | |
オフ | 14 fps | |
WQHD 2560×1440 | DLSS 3 | 127 fps |
DLSS | 82 fps | |
オフ | 33 fps | |
フルHD 1920×1080 | DLSS 3 | 163 fps |
DLSS | 108 fps | |
オフ | 56 fps |
Portal with RTXのフルHDやWQHDなら通常のDLSSでも対応可能ですが、4K解像度のフルレイトレーシング対応タイトルは描画負荷が極めて高いです。
「GeForce RTX 4080」の性能を持ってしてもNVIDIA DLSSを有効にしないとフルHD解像度で60fpsに届かないほどです。
GeForce RTX 40シリーズで利用出来るフレーム生成機能を有効にする事で、4K解像度でも十分なフレームレートを確保しています。
ファイナルファンタジー15
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 高 | 11165 / 111 fps【とても快適】 |
WQHD 2560×1440 | 高 | 17819 / 178 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 高 | 19561 / 195 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー15は重量級ゲームです。スコアの評価としては6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。
フルHD / WQHDで非常に快適評価。4K高品質設定でとても快適評価です。
ファイナルファンタジー14
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 20955 / 141 fps【非常に快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 31798 / 226 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 36976 / 263 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー14は中程度の描画負荷のゲーム。暁月のフィナーレは8,000スコアで「快適」、15,000スコアで「非常に快適」評価になります。
フルHD / WQHD / 4K最高設定で非常に快適評価です。
PSO2:NGS
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 24750【快適】 |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 45561【快適】 |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 47755【快適】 |
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。設定は最高設定のウルトラ(設定6)です。
フルHD / WQHD / 4Kの最高設定で快適評価です。
Apex Legends
最高設定
最低設定
人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質290fps前後、最低では300fps前後を記録しました。
Apex Legendsで高フレームレートを出して快適に楽しめるゲーミングPCです。144Hz/240Hzなどの高リフレッシュレート液晶モニターと組み合わせるのがおすすめです。
解像度 | 設定 | FPS |
1920×1080 | 最高 | 287 fps |
低 | 298 fps |
フォートナイト
最高設定
最低設定
人気TPSゲームのフォートナイトの最高画質では100fps前後。最低では220fps前後を記録しました。フォートナイトはUNREAL ENGINE 5に移行したので以前と比べると重いゲームになっています。
144Hz/240Hzで遊びたい方は画質設定の調整がおすすめです。
解像度 | 設定 | FPS |
1920×1080 | 最高 | 97 fps |
低 | 227 fps |
ゲーム性能まとめ
ここまでをまとめます。
RTX 4080は4K解像度の重量級ゲームを高画質でプレイしたい場合や、FPS / TPSゲーム等で高フレームレートを出したい場面で活躍する高性能グラフィックスを搭載しています。
性能的には4K解像度の重量級レイトレーシング対応ゲームを楽しめる性能を持っています。
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
CPU性能
CPU性能をチェックしました。
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
インテル第12世代から性能重視のPコアと、効率重視のEコアの2種類のコアが搭載するハイブリッド・アーキテクチャが採用され、インテルCPUは大きく進化しました。第13世代ではPコアの性能強化とEコア数が増加し、更に強化されています。
Core i9-13900Kは、インテル第13世代のハイエンドモデルです。24コア32スレッドの非常に高い性能を誇る高性能モデルで、極めて高いCPUパフォーマンスを持っています。
Intel CPUにはPコア(Performanceコア/性能重視)とEコア(efficientコア/効率重視)が第12世代から搭載されています。負荷の高い処理をPコアが行い、優先度の低い処理をEコアが担当します。負荷に応じて2種類のコアに処理が振り分けられるため、ユーザーが最優先に行いたい作業をバックグラウンド処理に邪魔される事なく、優先的に処理可能な点が画期的です。
ストレージの速度
ゲームではSSDにインストールするとロード時間が短縮される効果や、カクつきを抑える効果が見込めます。
GALLERIA ZA9C-R48には、1TBのNVMe Gen4 SSDが標準搭載されています。 パソコンの動作がサクサクで、ゲームでもストレスフリーです。1TBの容量なら余裕を持って使えます。
NVMe Gen4は読み出し速度が7000MB/秒前後、NVMe Gen3は3500MB/秒前後と言われています。性能面では大容量のモデルの方が有利な傾向があります。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
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消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのTimeSpyを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
一般的に電源は高負荷時に50%の負荷が目安です。変換効率が最も高くなります。GALLERIA ZA9C-R48には1000Wの電源が搭載されていました。
消費電力検証では、3DMARK TimeSpyで507W、FireStrikeでは412W、Speed wayでは424Wの消費電力となりました。
温度
計測ソフトは「HWMONITOR-PRO」を使用しています。アイドル時と「3DMARK FireStrike」および「CINEBENCH R23」を10分間実行した際の最大温度です。室温は22℃環境での計測になります。
静音性
アイドル時 | 3DMARK |
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40.1 db | 46.7 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で、最も動作音の大きい数値です。環境の下限は40db前後です。
FireStrikeのCPUテストで負荷がかかった際に、一瞬ファンの音が少し鳴っている程度でした。通常時では非常に静かなので、静かな部屋で使用しても気にならない静音性の高さでしょう。
まとめ
- Core i9搭載で極めて高いCPU性能
- RTX 4080搭載で4K解像度のゲームも楽しめる
- ミドルタワー採用(歴代GALLERIA最高の冷却機構)
- Core i9-13900Kの発熱が大きい
「GALLERIA ZA9C-R48」は、桁違いの性能を持つインテル第13世代CPU「Core i9-13900K」&新世代グラフィックスGeForce RTX 40シリーズ「GeForce RTX 4080」を搭載しています。
ハイエンドCPUとハイエンドGPUを搭載しているので、処理性能は極めて高いゲーミングPCです。重量級ゲームも高解像度で快適に楽しめます。
- 筐体の質感が良いモデルを探している方
- 光るゲーミングPCが欲しい方
- 第13世代Core搭載モデルが欲しい方
- 桁違いに3D性能が向上したRTX 40シリーズが欲しい方
- 4K解像度のレイトレーシング対応タイトルを楽しみたい方