
BTOパソコンは1年間の無償保証が標準で付いていて、オプションで3年や4年に延長できます。
ただ「延長保証料金」はPC本体価格の10%前後と、決して安くはありません。20万円のPCなら+2万円。これを払う価値があるかどうかは、使い方とPCの価格次第で答えが変わります。
この記事では、延長保証に入るべき人・入らなくていい人の判断基準をまとめています。
【結論】延長保証に入るべきか、入らなくていいか
判断の目安は次の通りです。
- ゲーミングノートPCを買う人
- 25万円以上のハイエンドPCを買う人
- 自分で原因を切り分けたり修理するのが不安な人
- 同じPCを4年以上使い続ける予定の人
- 20万円前後までのミドル帯デスクトップPCを買う人
- 3年前後で買い替えるつもりの人
- 自分でパーツ交換やメンテナンスができる人
- 無償で3年保証が付くメーカー(マウスなど)で買う人
理由は2つあります。
1つは、BTOパソコンの自然故障率は意外と低いこと。もう1つは、3年もすれば性能的にも陳腐化してくること。RTX 5060クラスのミドル帯なら、3年後には同価格で明らかに上のGPUが買えます。故障したタイミングで買い替える方が合理的なケースも多いです。
一方で、ノートPCや高額モデルは話が別です。ノートは物理的に動かすため故障率がデスクトップより高く、高額モデルはGPU単体で20万円を超えるため、1回の修理代が延長保証料を簡単に上回ります。
そもそもBTOパソコンの保証とは?基本の仕組みを整理

ゲーミングPCの保証を検討する前に、BTOパソコンの保証制度がどう構成されているかを押さえておくと判断しやすくなります。
標準保証(無償)でカバーされる範囲
ほぼすべてのBTOメーカーでは、購入時に1年間の無償保証が付きます。マウスコンピューターは標準3年に延長されており、例外的に手厚い設定です。
標準保証の対象は「自然故障」に限られます。取扱説明書に従った通常の使用で故障した場合に、無償で修理を受けられる仕組みです。
延長保証で追加される内容

有料の延長保証に加入すると、標準保証と同じ「自然故障の無償修理」を2年〜5年に延ばせます。メーカーによっては物損保証を追加できるプランもあり、落下や水濡れといったユーザーの過失による故障もカバーされます。
保証料金の相場はPC本体価格の10%前後が目安です。20万円のゲーミングPCなら約2万円が保証料になります。
「自然故障」と「物損故障」の違い

保証を考える上で最も重要な区別がこの2つです。
自然故障: 通常使用の範囲で発生した故障。パーツの経年劣化、初期不良に起因する不具合など。ほぼすべての標準保証・延長保証でカバーされます。
物損故障: ユーザーの過失による故障。落下、水濡れ、衝撃による破損など。標準保証や通常の延長保証では対象外になることが多く、別途「物損保証」に加入する必要があります。
自然故障だけで十分と思いがちですが、ノートPCの場合は持ち運び中の落下や飲み物をこぼすリスクが意外と高いため、物損保証の有無は確認しておきたいポイントです。
センドバック・ピックアップ・オンサイトの3つの修理方式
修理の受付方法はメーカーやプランによって異なり、大きく3つの方式があります。
センドバック: ユーザーがPCを梱包してメーカーに送付する方式。片道の送料はユーザー負担が一般的で、2,000〜3,300円程度かかります。もっとも基本的な保証形態です。
ピックアップ: メーカーが手配した配送業者が自宅まで引き取りに来る方式。送料はメーカー負担のため、大型デスクトップの梱包が不安な方には助かるサービスです。
オンサイト: 技術者が自宅に訪問し、その場で修理する方式。PC不在の期間がほぼ発生しないメリットがある反面、対応費用は高めです。
BTOメーカー4社の保証内容・料金比較【2026年最新】
ここからは主要BTOメーカー5社の保証を横並びで比較します。まず全体像を比較表で確認し、その後メーカーごとの特徴を解説します。
基本保証の比較
| メーカー | 標準保証 | 送料負担 | 初期不良期間 |
|---|---|---|---|
| ドスパラ | 1年 | 片道ユーザー負担 | 1週間(アプリ会員は1ヶ月) |
| マウスコンピューター | 3年 | 片道ユーザー負担(新型番は送料無料) | 1ヶ月 |
| パソコン工房 | 1年 | 負担なし | 2週間 |
| フロンティア | 1年 | 片道ユーザー負担 | 2週間 |
マウスコンピューターの標準3年保証が目を引きます。延長保証に加入せずとも3年間は無償修理を受けられるため、保証コストの面ではアドバンテージがあります。送料負担なしのパソコン工房・ツクモもユーザーメリットが大きいポイントです。
延長保証の比較
| メーカー | 延長保証の年数 | 3年保証の料金目安 | 物損保証 | 20万円PCの想定コスト |
|---|---|---|---|---|
| ドスパラ | 2年〜5年 | 10,998円 or 本体の10% | セーフティサービス(月額980円)で対応 | 約20,000円(延長保証) |
| マウスコンピューター | 標準で3年(一部製品のみ延長可) | 無料(標準保証に含まれる) | 破損盗難保証サービスで追加可 | 送料のみ |
| パソコン工房 | 3年〜4年 | 本体の10%(自然故障)/ 15%(物損付き) | あり | 約20,000円 |
| フロンティア | 3年 | 本体価格の10% | なし | 約20,000円 |
ドスパラ|最大5年・セーフティサービスで物損もカバー

ドスパラは延長保証の年数を2年〜5年で柔軟に選べるのが特徴です。3年延長保証は「10,998円」または「本体価格の10%」のいずれか高い方が適用されます。
延長保証とは別に「セーフティサービス」(月額980円)というサブスクリプション型の保証制度があります。自然故障に加え、落下・水漏れなどの物損故障も最大3年間カバーされるほか、修理時の送料が往復無料、代替機の無料貸出、24時間365日対応の会員専用窓口といった特典が付きます。
セーフティサービスモデル(加入前提で本体が最大1万円値引きされるモデル)を選ぶと、初月無料+送料無料+本体値引きで実質的にかなり割安に保証を受けられる仕組みになっています。ドスパラで購入するなら、延長保証よりもセーフティサービスを軸に検討するのが現実的です。
マウスコンピューター|標準3年保証が最大の強み

マウスコンピューターは標準で3年間のセンドバック修理保証が無料で付きます。
注意点として、G TUNEやNEXTGEARなど個人向けゲーミングPCブランドは4年・5年への延長ができません(MousePro製品やJeSU公認PCなど一部のみ対応)。ただし標準3年があるため、多くのユーザーにとっては十分な保証期間です。
パソコン工房|最大4年・物損保証あり

パソコン工房はBTO主要メーカーで唯一、4年間の延長保証を選択できます。3年の自然故障保証は本体価格の10%、物損付きは15%です。
全国に実店舗を展開しているため、店頭で直接相談しながら修理依頼できるのも強みです。送料負担なし(1年目)で修理を受けられるのもコスト面でメリットがあります。
フロンティア|プレミアム保証

フロンティアの延長保証は2025年に「プレミアム保証」へリニューアルされました。
3年センドバック修理(1年標準+2年延長)で、加入料金は本体価格の10%です。対象はグラボ搭載デスクトップPCのみで、ノートPCや物損保証の設定はありません。補修部品がなく修理不可の場合でも同等性能のPCと交換対応される点は、安心材料です。
保証以前に大事なこと|故障リスクを下げるメンテナンス
延長保証に入るかどうかを考える前に、そもそも故障リスクを下げる日常のメンテナンスを行っているかも重要です。
定期的なホコリ掃除で寿命が変わる
デスクトップPCの故障原因として多いのが、内部に溜まったホコリによる冷却不良です。ファンやヒートシンクにホコリが詰まると排熱が追いつかず、GPUやCPUの温度が上昇し、パーツの寿命を縮めます。
3〜6ヶ月に1回の頻度でエアダスターを使った内部清掃を行うだけで、故障リスクはかなり低減できます。保証に2万円払う前に、1,000円のエアダスターで予防する方が合理的な場合もあります。
電源タップの品質と落雷対策
落雷によるサージ電流でPCの電源ユニットやマザーボードが破損するケースも少なくありません。雷サージ対応の電源タップを使う、雷鳴が聞こえたらコンセントを抜く、といった基本的な対策を取るだけで物理的な故障リスクを減らせます。
なお、落雷による故障は「自然故障」ではなく「外的要因」として保証対象外になるメーカーもあるため、保証に入っていても防げないリスクがある点は認識しておきたいところです。
まとめ
ゲーミングPCの延長保証についてまとめると以下の通りです。
- ゲーミングノートPCを買う人
- 25万円以上のハイエンドPCを買う人
- 自分で原因を切り分けたり修理するのが不安な人
- 同じPCを4年以上使い続ける予定の人
- 20万円前後までのミドル帯デスクトップPCを買う人
- 3年前後で買い替えるつもりの人
- 自分でパーツ交換やメンテナンスができる人
- 無償で3年保証が付くメーカー(マウスなど)で買う人
メーカー選びの観点では、マウスコンピューターの標準3年保証はコスト面で大きなアドバンテージがあります。延長保証料が実質無料のため、保証を重視する方にとって有力な選択肢です。
ドスパラはセーフティサービスの総合力が強みです。パソコン工房は最大4年保証と実店舗サポートの安心感があります。
この記事の判断基準を参考に自分に合った選択をしてみてください。

