レノボ「Legion 570 Pro」の実機レビュー

レノボさんから「Legion 570 Pro」の実機をお借りしたのでレビューしていきます。

「Legion 570 Pro」の特徴は、CPUに「AMD Ryzen 7 6800H」を搭載。ゲームで重要なグラフィックスには「GeForce RTX 30シリーズ」が搭載しています。

また、大画面の16インチかつ、WQXGA（2560×1600）解像度＆リフレッシュレート165Hz対応なのも特徴的なモデルとなっています。

「Legion 570 Pro」を使用して、最新重量級ゲームから人気FPS/TPSゲームの検証を行っているので、気になった方はチェックしてみて下さい。

Legion 570 Proのスペック

Legion 570 Pro
	CPU	AMD Ryzen 7 6800H
	グラフィック	RTX 3050Ti（4GB）
	メモリ	16GB
	SSD	512GB NVMe SSD
	液晶	16インチ WQXGA 165Hz IPS液晶
	無線	Wi-Fi 6 / Bluetooth
	重量	約 2.5kg
	動作時間	約 11.0時間

公式サイトはこちら

Legion 570 Proは、「RTX 3050Ti」「RTX 3060」「RTX 3070」の3つがラインアップされています。今回お借りしたモデルは「RTX 3050Ti」搭載モデルになります。

外観デザイン

カラーはグレー色で、HD画質のWEBカメラは、液晶上部に設置されています。液晶は16インチでWQXGA（2560×1600）、リフレッシュレートは165Hzです。

液晶はノングレアパネル採用なので、映り込みが少なく長時間のゲームや作業に最適です。

16型なので画面が大きく、WQXGA解像度なので、広い画面領域でPC作業を行う事が可能です。Legion 570 Proでは、モデルによってはWUXGA液晶 （1920×1200）解像度もカスタマイズで選択する事が可能です。

天板には「LEGION」のロゴが配置されています。天板の開閉は片手でも筐体が浮かないので、使い勝手が良いです。

筐体は、サラサラした手触りです。触っても指紋が付かないのが嬉しいポイントです。

入出力ポート

左側面には、USB3.2 Type-C×2があります。

右側面には、電子式のプライバーシャッター（WEBカメラをオン・オフ出来る機能）、マイク入力・ヘッドホン出力、USB3.1があります。右側にイヤホン端子があると右利きの方は不便に感じるかもしれません。

背面側には、有線LAN端子、USB3.2 Type-C、HDMI端子、USB3.2、電源があります。有線LAN端子や外部出力端子、電源の位置が背面にあるので、接続時に煩わしさを感じないです。

キーボード

キーボードはテンキーありです。日本語配列キーボードとなっています。

視認性を高める4ゾーンのRGBバックライトLEDが搭載しているので、場所を問わず快適に文字打ちが行なえます。「Fn＋スペース」キーを押す事でオン・オフ、ライティングの変化を楽しめます。

「Legion 570 Pro」では、「Fn＋Q」ボタンを押す事で、動作のパフォーマンスを切り替える事が可能です。ゲームや、専門的なアプリケーションソフトウェアを実行する際は、パフォーマンスモードに切り替えましょう。

また、F1からF12のキーに特殊機能が割り当てられています。「Fn＋Esc」キーを押す事でFnLock機能を切り替える事が可能です。

ゲーマーがよく使う、『ゲームを強制的に終了させるショートカットキー「Alt＋F4」が使えない』といった、困った症状になる場合があるので、「Fn＋Esc」キーで特殊機能が切り替えられる、という点は使う上で重要なポイントになります。

重量

本体が2,448gでACアダプターの重量は860g（コンセント含む）でした。ゲーミングノートPCとしては「標準的～やや重め」の部類のノートPCです。

ゲーミングノートPCの重量比較
Legion 570 Pro	約 2.5kg
Legion Slim 770i	約 2.23kg
G-Tune P5-RT	約 2.04kg
G-Tune E5-165	約 1.73kg
GALLERIA RM7C-R35T	約 1.43kg
GALLERIA XL7C-R36H	約 2.15kg
LEVEL-17FX153-i7-NASX	約 2.60kg

ゲーム性能

「Legion 570 Pro」のゲーム性能はどの程度快適なのかをチェックしました。計測は有線接続で行っています。

3DMARK

3DMARKのTimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。

構成	3DMARK TimeSpy
Core i9-12900H RTX 3070 Ti	11074
Core i7-11800H RTX 3070	10088
Core i7-11800H RTX 3060	8564
Ryzen 7 6800H RTX 3050 Ti	6553
Core i5-11400H RTX 3050 Ti	5362
Core i7-11800H RTX 3050	5234
Core i5-11400H GTX 1650	3941

RTX 3050Tiは、エントリー向けのグラフィックスボードです。ビデオメモリが4GB搭載なので、あまり処理負荷の高い最新ゲームをプレイしない方におすすめです。ライトにゲームを楽しむ方におすすめのグラフィックスボードです。

FORSPOKEN

解像度	設定	FPS
フルHD 1920×1080	レイトレ最高	計測不能
	最高	計測不能
	最低	46 fps

FORSPOKENのような最新重量級ゲームをプレイするなら、より高性能グラフィックス搭載モデルがおすすめです。RTX 3050Ti搭載モデルでは、画質設定を上げると計測途中でフリーズしてしまいました。

サイバーパンク2077

解像度	設定	FPS
フルHD 1920×1080	レイトレ：ウルトラ	12 fps
	ウルトラ	44 fps
	低	71 fps

サイバーパンク2077のような、レイトレーシング対応タイトルを快適にプレイするには、より高性能なモデルをおすすめします。

ファイナルファンタジー15

解像度	設定	スコア / FPS / 評価
WQHD 2560×1440	高	4513 / 45 fps【やや快適】
フルHD 1920×1080	高	6252 / 62 fps【快適】

ファイナルファンタジー15のスコアの評価としては、6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。

ファイナルファンタジー14

解像度	設定	スコア / FPS / 評価
WQHD 2560×1440	最高	9221 / 63 fps【快適】
フルHD 1920×1080	最高	14437 / 101 fps【とても快適】

「ファイナルファンタジー14 暁月のフィナーレ」は、8,000スコアで「快適」、15,000スコアで「非常に快適」評価になります。

PSO2：NGS

解像度	設定	スコア / 評価
WQHD 2560×1440	最高	3915【重い】
フルHD 1920×1080	ウルトラ	9936【標準】

PSO2：NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001～10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。最高設定で「快適」評価です。

フォートナイト

人気TPSゲームのフォートナイトの最高画質では20fps前後。最低では120fps前後を記録しました。

165Hzの高リフレッシュレート液晶を搭載しているので、画質設定を下げれば滑らかな描画でフォートナイトを楽しめます。

解像度	設定	FPS
WUXGA 1920×1200	最高	19
	低	117

ApexLegends

人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質100fps前後、最低では160fps前後を記録しました。

画質設定を上げるとビデオメモリの容量の関係で、カクカクする挙動が見られました。設定を落とすと快適にプレイ出来たので、画質設定の調整は必要でしょう。

ただ、画質設定を下げれば高リフレッシュレート液晶の恩恵で、滑らかな描画で快適にApexLegendsを楽しめました。

解像度	設定	FPS
フルHD 1920×1080	最高	102
	低	166

ゲーム性能まとめ

フルHDのゲーム性能評価
重いゲーム
中程度のゲーム
軽いゲーム

RTX 3050Ti搭載の「Legion 570 Pro」は、フルHDの中程度の重さのゲームに向いています。最新重量級タイトルをプレイするには、性能が足りないです。

FPS/TPSゲームでは、165Hz液晶が搭載しているので、画質設定を下げれば滑らかな描画で快適にゲームを楽しめます。

CPU性能

CINEBENCH R23はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。

製品名	CINEBENCH R23マルチスコア比較
Core i9-12900H	17250
Core i7-12700H	14751
Ryzen 7 6800H	14075
Core i7-11800H	12727
Ryzen 7 5800H	12089
Ryzen 7 4800H	11368
Core i5-11400H	9979
Core i7-1165G7	5868
Ryzen 5 5560U	5692

Ryzen 7 6800Hは、処理能力に優れた8コア16スレッドで最大4.7GHz駆動のCPUです。

最新ゲームやゲーム実況・配信、動画編集など、高負荷な作業でも活躍できる高性能CPUです。

ストレージ速度

容量は512GBのNVMe SSDが搭載されています。HDDでカクつくゲームもあるのでNVMe SSDにゲームをインストールするのがおすすめです。

「Legion 570 Pro」の読み込み速度を調べると、6700MB/秒程度でした。非常に性能が高いです。

消費電力

アイドル時	高負荷時

消費電力はワットチェッカー（REX-BTWATTCH1）で計測しています。高負荷時は「3DMark TimeSpy」実行時の数値です。

温度

筐体の温度

「FF14 暁月のフィナーレ」ベンチマークをフルHD/最高品質で、1時間ループさせた際の温度をチェックしてみました。

室温は23℃。キーボード周辺の最高温度が31℃でWASD周辺は27℃前後でした。

内部の温度

計測ソフトは「HWMONITOR-PRO」を用いて、「アイドル時」「3DMARKのFireStrike」「CINEBENCH R23」を10分間実行した際の最大温度です。室温23℃環境での計測になります。

静音性

アイドル	高負荷時
40.2 db	51.2 db

アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。パフォーマンスモードで計測を行っております。

無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。

ゲーミングノートPCの静音比較
Legion 570 Pro	51.2 db
G-Tune P5	57.8 db
G-Tune E7	56.1 db
G-Tune E5-165	55.5 db
G-Tune H5-LC	44.1 db
GALLERIA UL7C-R36	56.1 db
GALLERIA XL7C-R36H	51.7 db

動作音は「標準的～やや静音性が高い」ノートPCです。

まとめ

「Legion 570 Pro」は、大画面の16インチを搭載しているので、画面が大きくゲームで迫力があります。液晶も高精細なWQXGA（2560×1600）解像度を搭載しています。

ただ、持ち運び用でノートPCを探している方には、重量がやや重め傾向なので他のモデルの方が適しているでしょう。

性能面では中程度のゲームタイトルを楽しめるエントリー向け「GeForce RTX 3050Ti」～重量級ゲームも楽しめる「GeForce RTX 3070」まで用意されています。

CPUは8コア16スレッドの「Ryzen 7 6800H」搭載なので、普段使いからゲーム、動画編集などの重い用途にも適した高性能CPUです。

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