マウスコンピューターさんから「NEXTGEAR JG-A5G60」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「NEXTGEAR JG-A5G60」は、CPUに「Ryzen 5 4500」を搭載し、ゲームで重要なグラフィックスボードにはNVIDIAの「GeForce RTX 4060」を搭載したゲーミングPCです。
コスパ良く最新ゲームを快適に楽しみたい方におすすめなので気になった方はチェックしてみて下さい。
NEXTGEAR JG-A5G60のスペック
スペック | |
---|---|
CPU | Ryzen 5 4500 |
グラフィック | RTX 4060(8GB) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
ケース | ミニタワー 強化ガラスサイドパネル 青色LED |
NEXTGEARとは?
- 価格を抑えたブランド
- AMD CPUのみ採用(執筆時点)
- 通販でしか購入する事が出来ない
NEXTGEAR(ネクストギア)ブランドは、2023年7月26日に販売が開始されたマウスコンピューター「G-Tune」とは別のブランドになります。高いコストパフォーマンスが魅力のブランドで、通販限定の専用モデルとなっています。
「NEXTGEAR」は初心者の方のはじめてのゲーミングPCや、コストパフォーマンスを求める方におすすめのブランドになります。
外観デザイン
PCケースはNEXTGEAR専用ミニタワーケースです。左側面は標準で強化ガラス仕様。カラーはブラックになります。
フロント中央に「NEXTGEAR」のロゴマークがあり、強化ガラス下にも「NEXTGEAR」という文字が入っています。
フロント部はメッシュ加工がされており、オプションのLEDにカスタマイズするとフロント部と側面が光るのが特徴的です。
反対面には何もありません。
強化ガラスの開閉は、ワンプッシュ式ではありません。ネジがあるので普通に外す事で開閉が行なえます。
前面インターフェース部は電源ボタン、USB3.0×2、ヘッドフォン出力×1、マイク入力×1が配置されています。
天板にはダストフィルターが付いています。ダストフィルターはワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。磁石のようにペタッとくっついているだけなので取り外しも簡単です。
背面の映像出力端子は「HDMI端子、DisplayPort端子x3」となっています。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。
底面には天板と同様のダストフィルターが付いています。こちらもワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。
内観
左側面を開けると内部にアクセス可能です。NEXTGEARの筐体の特徴としては、ファンの搭載数が多いです。
通常モデルでは4つ(前面×1 / 上面×2 / 背面×1)装備されます。LEDファンのカスタマイズでは6つ( 前面×3 / 上面×2 / 背面×1 )になります。ファンは12cmです。
フロント部がメッシュでファンの搭載数も多いため、冷却性能に優れている筐体という印象です。
電源は右側面を開閉するとアクセス可能です。ストレージの格納もこちらにあります。SSD×2の搭載が可能です。HDDは搭載する事が出来ません。
PCケースの特徴を以下にまとめました。
- ミニタワー型なのでコンパクト
- 天板と底面にダストフィルターが付いている
- オプションで強化ガラス&LED仕様に変更可能
- ファンの搭載可能数が多い
ゲーム性能
ベンチマークソフトを使用してゲームのパフォーマンスをチェックしました。
3DMARK
FireStrike
TimeSpy
3DMARKのFireStrikeはDirectX 11、TimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
TimeSpyの参考スコア比較です。「NEXTGEAR JG-A5G60」は、Core i7-13700F×RTX 4060搭載モデルと比較すると性能差がありますが、価格を考えるとコストパフォーマンスが高いです。
Core i7-12700K×RTX 3060搭載モデルよりも性能が高いので、ゲームにおいてはCPUよりGPU性能の比重が大きいのが確認できます。
ファイナルファンタジー15
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 高 | 4311 / 43 fps【普通】 |
WQHD 2560×1440 | 高 | 7651 / 76 fps【快適】 |
フルHD 1920×1080 | 高 | 10029 / 100 fps【とても快適】 |
ファイナルファンタジー15は、スコアの評価としては6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。
フルHD解像度、WQHD解像度の最高設定で6,000スコアを超えて「快適評価」以上が出ています。
PSO2:NGS
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | ウルトラ | 3683【重い】 |
WQHD 2560×1440 | ウルトラ | 11342【快適】 |
フルHD 1920×1080 | ウルトラ | 14587【快適】 |
設定は最高設定のウルトラ(設定6)です。
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。
フルHD解像度、WQHD解像度で「快適評価」です。
BLUE PROTOCOL
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 6207 / 41 fps【普通】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 12297 / 83 fps【極めて快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 15783 / 113 fps【極めて快適】 |
BLUE PROTOCOLは、「8000~8999」スコアで「快適」、「10000スコア以上」で「極めて快適」評価になります。
フルHD解像度、WQHD解像度で「極めて快適」に楽しめます。
ファイナルファンタジー14
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 7882 / 54 fps【快適】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 13571 / 97 fps【非常に快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 16416 / 121 fps【非常に快適】 |
ファイナルファンタジー14 暁月のフィナーレは、15,000スコアで「非常に快適」評価となります。
フルHD解像度、WQHD解像度で「非常に快適」に楽しめます。
ストリートファイター6
解像度 | 設定 | スコア / FPS / 評価 |
---|---|---|
4K 3840×2160 | 最高 | 60 / 46 fps【設定変更を推奨します】 |
WQHD 2560×1440 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
フルHD 1920×1080 | 最高 | 100 / 59 fps【快適】 |
ストリートファイター6は「90~100」スコアで「快適」評価です。
フルHD解像度、WQHD解像度で「快適」に楽しめます。
サイバーパンク2077
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
4K 3840×2160 | レイトレウルトラ | 21 fps |
WQHD 2560×1440 | レイトレウルトラ | 58 fps |
フルHD 1920×1080 | レイトレウルトラ | 87 fps |
サイバーパンク2077は、NVIDIA DLSS 3対応ゲームです。「NEXTGEAR JG-A5G60」は最新のRTX 40シリーズ搭載モデルなので、NVIDIA DLSS 3に対応しています。
サイバーパンク2077をフルHD解像度で「快適」に楽しめます。
Cities: Skylines II
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
フルHD 1920×1080 | 高 | 20 fps |
中 | 31 fps | |
最低 | 78 fps |
Cities: Skylines IIは、シミュレーションゲームなので30fpsは欲しい所ですが最高画質は少し厳しいです。CPU的に推奨値を満たしていないからか、視点を動かすと大きくカクつきが出る場面もありました。
中画質程度でプレイ可能ですが、数百時間、数千時間プレイ出来るポテンシャルのあるゲームなので、より快適にプレイするならCPU/GPU性能がより高いモデルを検討する事をおすすめします。
しかし、「Ryzen 5 4500×RTX 4060」搭載モデルでプレイ出来ないというほどでも無いので、この価格でここまで出来るという事を考えるとコストパフォーマンスは良いです。
Apex Legends
最高設定
最低設定
人気FPSゲームのApexLegendsでは最高画質150fps前後、最低では230fps前後を記録しました。
Apex Legendsで高フレームレートを出して快適に楽しめるゲーミングPCです。144Hz/240Hzなどの高リフレッシュレート液晶モニターと組み合わせるのがおすすめです。
フォートナイト
最高設定
最低設定
人気TPSゲームのフォートナイトは、最高画質では60ps前後。最低では100fps前後を記録しました。フォートナイトも快適に楽しめます。
しかし、CPU性能が低いためか最高画質ではカクつくので画質設定は落としての運用がおすすめです。
ドラクエ10
解像度 | 設定 | スコア / 評価 |
---|---|---|
3840×2160 | 最高 | 18363【すごく快適】 |
1920×1080 | 最高 | 20151【すごく快適】 |
ドラクエ10のような軽めのゲームは「すごく快適」に動作します。
ゲーム性能まとめ
解像度 | 評価 |
---|---|
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
RTX 4060は、描画負荷の高い重いゲームや、FPS/TPSゲーム等で高フレームレートを出したい場面で活躍する高性能グラフィックスです。
性能的にはフルHD解像度の重量級ゲームも楽しめる性能を持っています。しかし、重量級ゲームの最高画質ではカクつきが出る場面がいくつか見受けられました。
画質を落としても大丈夫という方は、重量級ゲームも快適にプレイ可能なので、処理性能重視の方では無く、コスパを重視する方におすすめになります。
- ★★★★★:非常に快適にプレイ可能
- ★★★★☆:快適にプレイ可能
- ★★★☆☆:普通にプレイ可能
- ★★☆☆☆:プレイは厳しい
- ★☆☆☆☆:プレイ困難
CPU性能
CPU性能をチェックしました。
CINEBENCH
CINEBENCH 2024
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
表は「CINEBENCH R23」を当サイトでテストした比較になります。
Ryzen 5 4500は6コア12スレッドで最大4.1GHzのCPUです。
- Core i7-13700F / RTX 4060:21万円
- Core i7-13700F / RTX 4060(限定モデル):19万円
- Ryzen 5 4500 / RTX 4060:12万円
価格を比較するとCore i7-13700F搭載モデルが19万円なので、比較すると約7万円の差があります。
Core i7-13700FはCPU性能が高いのでゲーム実況・配信、コンテンツ作成、クリエイティブな作業用途でも使う方はCore i7がおすすめですが、ゲームをコスパ良く楽しみたい方にとって「Ryzen 5 4500」の価格と性能は魅力的です。
ベンチマーク
PC MARK10
PCMark 10 | Essentials | Productivity | DCC |
---|---|---|---|
6098 | 6927 | 8842 | 10048 |
パソコンの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトが「PCMark 10」です。
Essentialsはアプリケーションの起動速度、Webブラウジング、ビデオ会議などのPCの基本性能を計測します。
Productivityはオフィスソフトの性能、Digital Content Creation(DCC)は写真編集、動画編集などのクリエイティブ系ソフト性能のスコアとなっています。
ストレージの速度
ゲームではSSDにインストールするとロード時間が短縮される効果や、カクつきを抑える効果が見込めます。
「NEXTGEAR JG-A5G60」には1TBのNVMe SSDが搭載されていました。 パソコンの動作がサクサクで、ゲームでもストレスフリーです。
消費電力
アイドル時 | 高負荷時 |
---|---|
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのFireStrikeを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
温度
室温24℃環境での計測になります。計測ソフトは「HWMonitor-PRO」を用いて、アイドル時と3DMARKのFireStrikeおよびCINEBENCH 2024を10分間実行した際の最大温度になります。
静音性
アイドル時 | 3DMARK |
---|---|
41.4 db | 47.1 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で最も動作音の大きい数値です。環境の下限は40db前後です。
まとめ
- コストパフォーマンスに優れる
- RTX 4060搭載で最新ゲームも快適
- ミニタワーでサイズがコンパクト
- 水冷CPUに変更は不可
- CPU性能が低いため重量級の最高画質をやりたい方には向いてない
「NEXTGEAR JG-A5G60」は、ミドルタワー型と比較してサイズが一回りコンパクトです。お部屋に設置しやすいです。
冷却性能や静音性に関しては、空冷ファンが標準搭載でカスタマイズ出来ない点には注意が必要です。以前レビューした「NEXTGEAR JG-A7G6T」は標準で水冷CPUクーラーが搭載されていたため、冷却面や静音面ではワンランク上という印象を持ちました。
しかし、実用上は全く問題無く冷却されており、静音面でも一般的な動作音なので気になるほどでは無いでしょう。
性能面では「RTX 4060」を搭載しているので、最新の重量級ゲームや最新ゲームも快適に楽しめるモデルです。最重量級の「Cities: Skylines II」でも中画質程度なら普通に動きます。
ゲーミングに必要なスペックを搭載しつつ、価格は最新CPU搭載モデルと比較すると非常にリーズナブルなので、コストパフォーマンスを求める方におすすめのゲーミングPCです。
- 高コストパフォーマンスを求める方
- コンパクトなサイズを求める方
- LEDで光るゲーミングPCを探している方(オプション)
- 快適に重量級ゲームや人気ゲームを楽しみたい方