マウスコンピューターさんから「G-Tune HM-B-FGPC」の実機をお借りしたのでレビューをしていきます。
「G-Tune HM-B-FGPC」はCPUに「Core i7-12700F / Core i7-11700F」を搭載し、ゲームで重要なグラフィックスボードにはNVIDIAの「GeForce RTX 3060」を搭載しています。
フルHD解像度のゲームを快適に楽しめる性能を持っています。
スペック
G-Tune HM-B-FGPC | ||
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CPU | Core i7-12700F Core i7-11700F |
|
グラフィック | RTX 3060(12GB) | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 1TB NVMe SSD | |
無線 | Wi-Fi 6 | |
ケース | ミニタワー |
G-Tune HM-B-FGPCはインテルの第12世代と第11世代の2ラインナップ展開となっています。第12世代はガラスサイドパネルが標準搭載しています。
Core i7-12700F搭載モデルはLEDファンをカスタマイズしたモデルの実機レビューとなっています。
外観デザイン
「G-Tune HM-B-3060Ti-FGPC」のPCケースはミニタワー型です。カラーはブラックです。
ミドルタワー型と比較すると一回りコンパクトです。スタイリッシュな外観デザインで、マットな質感のゲーミングPCです。
インターフェース
前面インターフェース部は右からHDMI、USB3.0×2、ヘッドフォン出力×1、マイク入力×1、その下には光学ドライブ(オプション)、電源ボタンが配置されています。
斜めになっていてアクセスしやすいです。
背面
背面の映像出力端子は「HDMI端子、DisplayPort端子x3」となっています。複数のモニターを繋ぐ用途でも活用出来ます。
前面インターフェースのHDMI端子を使用する場合は、ケース背面のHDMIケーブルをグラフィックスのHDMI端子に接続する事で使用可能になります。
Type-C端子が付いているので、外付けのSSDを繋ぐなどで活用出来ます。
USBは前面2つと、背面4つなので足りない方はUSBハブ(パソコンのUSBポートを増やす製品)を使用するのもおすすめです。
底面
底面にはダストフィルターが付いています。ダストフィルターはワンタッチで取り外せてメンテナンス性が高いです。
磁石のようにペタッとくっついているだけなので取り外しも簡単です。水洗いする事も可能です。
強化ガラスサイドパネル
G-TuneのデスクトップPCはオプションで強化ガラスサイドパネルや、LEDファンのドレスアップも可能です。ただ、部材状況によってはカスタマイズ出来ない場合もあります。
強化ガラスサイドパネルはワンプッシュで簡単にオープン可能で、PC内部のお掃除をするなどのメンテナンス性が向上します。
強化ガラスの開閉は上部にあるレバーを押して引くと簡単に開きます。通常はドライバーでネジを開けて内部にアクセスする必要がありますが、強化ガラスは工具なしで簡単にアクセス出来ます。
内観
左側面
内部は左側面を開けると右上にストレージの格納で、HDD×1、SSD×2の搭載が可能です。
電源が左上にあり、その下にマザーボードがあります。
LEDケースファン仕様
左がLEDファンをカスタマイズした際の内部画像です。右が通常モデルになります。
LEDファンをカスタマイズで搭載した場合には、内部の右側面にLEDファンが2つ追加されます。背面のケースファンもLEDファンに変更されます。
LEDファンのメリットはLEDなので赤く光る点と、ファンが追加されているので冷却性能が向上する点です。
赤は闘争心を掻き立てるというような色彩効果もあるようなので、競技性の高いeスポーツゲームをメインにプレイされる方にLEDファンはぴったりだと思います。
LEDファンのデメリットは高負荷時の動作音が通常モデルよりも大きい点です。通常時では同じくらい静かですが、高負荷がかかった際にはLEDファンの方が大きい動作音になる印象です。
右側面
電源は右側面を開閉するとアクセス可能です。PCケースの特徴を以下にまとめました。
- ケースの質感が良い
- ミニタワー型なのでコンパクト
- コンソール部にHDMI端子が配置されている
- コンソールパネルが斜めで使いやすくて良い
- 底面にダストフィルターが付いている
ゲーム性能
ベンチマークソフトを使用してゲームのパフォーマンスをチェックしました。
3DMARK
3DMARKのTimeSpyはDirectX 12のパフォーマンスを計測する定番ベンチマークソフトです。
構成 | 3DMARK TimeSpy |
---|---|
Core i7-12700KF RTX 3070 Ti |
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Core i7-12700F RTX 3060 Ti |
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Core i7-11700F RTX 3060 Ti |
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Core i7-12700F RTX 3060 |
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Core i7-11700F RTX 3060 |
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Core i7-12700K RTX 3050 |
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Core i7-10700 GTX 1660 SUPER |
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Core i5-9400 GTX 1650 SUPER |
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Ryzen 5 3500 GTX 1650 |
当サイトでテストしたTimeSpyの参考スコア比較です。
RTX 3060は、RTX 3060 TiとRTX 3050の中間程度の性能です。重いゲームもフルHD解像度で快適動作する性能が魅力です。
ファイナルファンタジー15
ファイナルファンタジー15は重量級ゲーム。スコアの評価としては6,000スコアで「快適」、12,000スコアで「非常に快適」になります。
RTX 3060を搭載しているので重量級ゲームもフルHD解像度で快適に楽しめます。
解像度 | 設定 | Core i7-12700F | Core i7-11700F |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
高 | 3856 【普通】 |
3814 【普通】 |
WQHD 2560×1440 |
高 | 6749 【快適】 |
6596 【快適】 |
フルHD 1920×1080 |
高 | 9087 【とても快適】 |
8867 【快適】 |
フレームレートはスコアから算出した数値です。
ファイナルファンタジー14
ファイナルファンタジー14は中程度の描画負荷のゲーム。暁月のフィナーレは8,000スコアで「快適」、15,000スコアで「非常に快適」評価となります。
フルHD解像度の最高画質設定でも非常に快適に楽しめます。
解像度 | 設定 | Core i7-12700F | Core i7-11700F |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 7045 【やや快適】 |
7070 【やや快適】 |
WQHD 2560×1440 |
最高 | 14551 【とても快適】 |
14469 【とても快適】 |
フルHD 1920×1080 |
最高 | 20756 【非常に快適】 |
19584 【非常に快適】 |
フレームレートはレポート出力の平均フレームレートの数値です。
Apex Legends
人気FPSゲームのApex Legendsは中程度の描画負荷のゲームです。FPSゲームなので144fpsで「快適」にプレイ可能です。
最高画質で平均150fps前後、最低では平均250fps前後を記録しました。
Apex Legendsで144Hzのゲーミングモニターと組み合わせて高FPSを稼ぐ事が出来ます。非常に滑らかな描画で快適に楽しめます。
144fps張り付きを目指したい方にもおすすめの高性能モデルです。張り付きは一般的に求められる平均fps以上の高い指標です。
フレームレートが変動しないほど高いフレームレートが常時出ている状態を張り付きと表現します。
設定を調整すれば高フレームレートが出ているので安定して高fpsを確保したい方にもおすすめのゲーミングPCです。
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
フルHD 1920×1080 |
最高 | |
最低 |
計測場所:ストームポイント「座礁区域」。Core i7-11700F搭載モデルの数値です。
フォートナイト
人気TPSゲームのフォートナイトではフルHD解像度の最高画質で100fps前後。最低では240fps前後を記録しました。
フォートナイトも高fpsを出して快適に楽しめます。設定を中~高設定辺りに設定して144Hzのゲーミングモニターでプレイするのがおすすめです。
フォートナイトはレイトレーシングやNVIDIA DLSSにも対応したタイトルです。RTXグラフィックスボードを搭載しているのでレイトレーシングを楽しみたい方にもおすすめのゲーミングPCです。
解像度 | 設定 | FPS |
---|---|---|
フルHD 1920×1080 |
最高 | |
低 |
計測場所:グリーシー・グローブ、3D解像度は100%に変更。レイトレーシング無効で計測。Core i7-11700F搭載モデルの数値です。
PSO2:NGS
解像度 | 設定 | Core i7-12700F | Core i7-11700F |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
ウルトラ | 2777 【重い】 |
2757 【重い】 |
WQHD 2560×1440 |
ウルトラ | 10122 【快適】 |
9273 【標準】 |
フルHD 1920×1080 |
ウルトラ | 19713 【快適】 |
19242 【快適】 |
PSO2:NGSは「10,001以上」のスコアで「快適」評価です。「5,001~10,000」で標準的な動作、「5,000未満」で重い動作判定となります。
フルHD解像度の最高設定で「快適」評価です。
ゲーム性能まとめ
ここまでをまとめます。
RTX 3060は描画負荷の高い重いゲームや、FPS / TPSゲーム等で高フレームレートを出したい場面で活躍する高性能グラフィックスを搭載しています。
性能的にはフルHD解像度の重量級ゲームを楽しめる性能を持っています。
4K解像度 | |
WQHD解像度 | |
フルHD解像度 |
- 4K解像度:FF15のベンチマーク:最高設定で普通評価。
- WQHD解像度:FF15のベンチマーク:最高設定で快適評価。
- フルHD解像度:FF15のベンチマーク:最高設定で快適評価。
CPU性能
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」はCGレンダリング性能を測定するベンチマークテストです。
製品名 | CINEBENCH R23(マルチ) |
---|---|
Core i9-12900K | |
Ryzen 9 5950X | |
Core i7-12700K | |
Ryzen 9 5900X | |
Core i7-12700F | |
Core i9-11900K | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700K | |
Ryzen 7 3700X | |
Core i5-12400F | |
Ryzen 5 5600X | |
Core i7-11700F | |
Core i5-11400F | |
Ryzen 5 3500 |
CINEBENCH R23マルチスコア参考比較
表はCINEBENCH R23を当サイトでテストした比較になります。
Core i7-12700Fは12コア20スレッド、Core i7-11700Fは8コア16スレッドの性能重視モデルです。
処理能力に優れた8コアCPU以上なので、ゲームやストリーミング配信など高負荷な作業でも活躍できる高性能CPUです。
Core i7-12700Fは第11世代Coreの最上位モデル「Core i9-11900K」を超えるパフォーマンスが出ています。
ベンチマーク
PC MARK10
パソコンの総合的なパフォーマンスを計測するベンチマークソフトが「PCMark 10」です。
Core i7-12700F | Core i7-11700F | |
スコア | 7816 | 7339 |
Essentials | 10117 | 9842 |
Productivity | 10488 | 10591 |
DCC | 12209 | 10293 |
PC MARK10参考比較
Essentialsはアプリケーションの起動速度、Webブラウジング、ビデオ会議などのPCの基本性能を計測します。
Productivityはオフィスソフトの性能、Digital Content Creation(DCC)は写真編集、動画編集などのクリエイティブ系ソフト性能のスコアとなっています。
Core i7-12700FとCore i7-11700Fを比較するとクリエイティブ系ソフト性能のスコアが伸びている傾向があります。
構成 | PC MARK10 |
---|---|
Core i7 12700KF RTX 3070 Ti |
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Core i7 12700K RTX 3060 |
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Ryzen 7 5800X RTX 3070 Ti |
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Core i7-12700F RTX 3060 |
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Core i7-11700F RTX 3060 |
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Core i7-11700F RTX 3060 Ti |
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Core i7-10700 RTX 3060 |
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Ryzen 5 3500 GTX 1660 |
PC MARK10参考比較
パソコンの総合的なパフォーマンスという点ではCPU性能の影響が大きいです。
ストレージの速度
ゲームではSSDにインストールするとロード時間が短縮される効果や、カクつきを抑える効果が見込めます。
1TBのNVMe SSDが搭載されていました。パソコンの動作がサクサクで、ゲームでもストレスフリーです。
大容量が必要なゲームタイトルもあるので1TBあると安心です。
消費電力
Core i7-12700F | Core i7-11700F | |
アイドル時 | 97.6 W | 81.6 W |
高負荷時 | 271 W | 246 W |
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。高負荷時は3DMARKのFireStrikeを開始した序盤の消費電力の計測です。数値の変動があるので参考程度に見てみて下さい。
静音性
G-Tune HM-B-FGPC | ||
Core i7-12700F(LED) | Core i7-11700F | |
アイドル時 | 39.9 db | 40.5 db |
高負荷時 | 55.5 db | 42.8 db |
G-Tune HM-B-3060Ti-FGPC | ||
Core i7-12700F | Core i7-11700F | |
アイドル時 | 40.5 db | 40.5 db |
高負荷時 | 49.4 db | 44.4 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に見てみて下さい。
FireStrike実行時の中で、最も動作音の大きい数値です。環境の下限は40db前後です。
LEDファンを搭載していない通常モデルの方の「G-Tune HM-B-3060Ti-FGPC」ではCore i7-12700F搭載モデルの高負荷時で49.4 dbでした。LEDファンが非搭載の方が静かになる結果でした。
温度
Core i7-12700Fが室温25℃環境、Core i7-11700Fが室温23℃環境での計測になります。
計測ソフトは「HWMONITOR-PRO」を用いて、「アイドル時」「3DMARKのFireStrike」「CINEBENCH R23」を実行した際の最大温度になります。
インテル第12世代Coreプロセッサーでは、ハイブリッド・アーキテクチャと呼ばれる高性能のPコアと高効率のEコアという2種類を組み合わせたCPUという特徴があります。
温度を見てみると、Pコアは温度が高く、Eコアは温度が低い結果になっていました。
温度としてはどちらも100℃に達していないので実用上は全く問題無いですが、Core i7-12700Fの方はCPUクーラーを「Coolor Master Hyper 212 EVO」にカスタマイズするのとより冷却性能が高くなるのでおすすめです。
執筆時ではG-Tune公式サイトの方のカスタマイズ内でもCore i7-12700Fは「Coolor Master Hyper 212 EVOにカスタマイズがオススメ」となっています。
まとめ
「G-Tune HM-B-FGPC」はケースの質感が良く、コンソールパネルが斜めになっている部分も使いやすいです。
ダストフィルターや強化サイドパネルの採用でメンテンス性も高いです。
性能面ではCore i7を搭載しているのでゲームやストリーミング配信など高負荷な作業でも活躍できる高性能CPUです。
最新のゲームタイトルや重いゲームタイトルでもフルHD解像度で快適に楽しめる高性能グラフィックス「GeForce RTX 3060」が搭載しています。
- 筐体の質感が良いモデルを探している方
- 価格がお得なモデルを探している方
- フルHD解像度で快適に重量級ゲームや人気ゲームを楽しみたい方
- 8コアCPU以上搭載で快適にゲームや作業を行いたい方