ドスパラさんから『ガレリアSG』の実機を貸して頂けたので性能含めてレビューしていきます。ガレリアSGはガレリア専用のKTCケースというオリジナルのPCケースを採用したスリムモデルタイプのゲーミングPCになります。
KTCケース外観
前面
ガレリアKTCケースのサイズは105(幅)×350(奥行き)×382(高さ) mmとなっています。
ドスパラのミドルタワーのガレリア専用KTケースは207(幅)×520.7(奥行き)×450.2(高さ)mmです。
数字だけだといまいちピンと来ないと思うので画像で比較してみるとこのような感じです。特に幅が約半分程度の大きさというのが特徴的です。幅以外でも全体的に小ぶりなサイズになっています。
横向きにも対応しています。画像から見て左上に光学ドライブが搭載されています。左下にはロゴがありますが、これは縦・横で向きを変えられる仕様になっています。
光学ドライブに関してはノートPC用のスリムドライブが搭載されています。グラボの吸気の関係で、横向きにする際は付属品でインシュレーターが付いているので光学ドライブが上な状態でインシュレーターを貼り付けて下さい。
左からアクセスランプ、電源、リセットボタン、SDカードリーダー、USB3.0×2、オーディオ端子となっています。
縦置きにする場合は下を固定する機材が付属品で付いているので活用して下さい。
左側面
左側面にはグラフィックボードがうっすら見えますが、こちらから空気を取り込んでグラフィックボードを冷却する仕様になっています。またここの部分はカスタマイズのオプションでマグネット式専用ダストフィルターが搭載可能です。
マグネットによる着脱が可能で、左側面だけでなく、右側面にあるファンの所にも取り付けられるのでここはカスタマイズした方がいいと個人的に思います。ほこりはPCの大敵ですし、これならメンテナンスも容易です。1,980円(+税)という価格も高くないのでおすすめです。
右側面
右側面には右下にファンがありますが、ちょうどこの位置にCPUが設置されているのでCPUを冷却するファンになっています。こちらからも吸気されます。
背面
背面から排気をするエアフローになっています。上から電源、グラフィックボードによって映像出力は変わる場合がありますが、DisplayPort×3、DVI x1,、HDMI x1となっています。
マザーボードはH110のMini-ITXを採用しています。USB2.0×4、USB3.0×2とUSBはたっぷり活用できます。
PS4と比較してみた
デスクトップPCを持っていないという方に分かりやすいようにPS4と比較してみます。さずがに横幅はPS4の倍近くありますがあくまでガレリアSGの場合は何でもこなせるパソコンだという事をお忘れなく。
奥行きに関しては同じくらいです。なのでオーディオラックとかにも普通に入るサイズです。サイズだけ見ると新型のちょっと大きめなゲーム機という印象すらあります。
ガレリア STの内部
内部構造は大きく分けて上の段と下の段になっています。上の段には反対側にグラフィックボードと光学ドライブが入っています。手前に2.5インチのSSDが2基搭載可能です。
下の段には左側にはHDDが入っており、その下にSFX電源が入っています。右側にはMini-ITXのマザーボードが入っており、CPUやメモリなどのパーツが載っています。
こちらの上部の部分はネジを取るとごそっと外れる仕様になっています。
分かりやすいようにごそっと外れる部分を手前に持ってきましたが、ネジを取るとこのように外れます。なので、グラフィックボードを換装するなりパーツを交換するなどの作業は可能です。可能ですが、自己責任になるので注意して下さい。
ガレリア STの付属品
付属品には取扱説明書とドライバーのディスク類と、横向きで設置する際のインシュレーター、縦置きで設置する時の機材などが入っています。
キーボードも付属しています。ゲーム用のキーボードになっているので、WindowsKeyが無効になるなど最適化されています。
3ボタンのマウスも付属してきます。真ん中のボタンではdpiも3段階まで変更する事が可能です。
スペック
OS | Windows10 |
---|---|
CPU | Core i7-6700 |
GPU | GeForce GTX 1080(8GB) |
メモリ | 8GB |
マザーボード | H110(Mini-ITX) |
HDD | SSD 525GB、HDD 2TB |
※情報は記事執筆時のものになります。最新の詳細は公式ページでご確認下さい。
各種ベンチマークを計測
ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド
FF14の蒼天のイシュガルドのベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。フルHD環境なら最高設定でも7,000は余裕で越えていますし、4Kでも最高設定でも7,000に近い数字が出ています。
設定 | 画面サイズ | DirectX | スコア |
---|---|---|---|
最高品質 | 3840×2160 | 11 | 6761 |
高品質 | 3840×2160 | 11 | 7871 |
標準品質 | 3840×2160 | 11 | 14338 |
最高品質 | 3840×2160 | 9 | 17261 |
高品質 | 3840×2160 | 9 | 17509 |
標準品質 | 3840×2160 | 9 | 21213 |
最高品質 | 1920×1080 | 11 | 8604 |
高品質 | 1920×1080 | 11 | 8777 |
標準品質 | 1920×1080 | 11 | 17189 |
最高品質 | 1920×1080 | 9 | 18362 |
高品質 | 1920×1080 | 9 | 18064 |
標準品質 | 1920×1080 | 9 | 22358 |
ドラゴンクエストX
すべての設定や解像度においてすごく快適の評価が出ています。
設定 | 画面サイズ | スコア |
---|---|---|
最高品質 | 3840×2160 | 17640 |
標準品質 | 3840×2160 | 18746 |
低品質 | 3840×2160 | 19565 |
最高品質 | 1920×1080 | 19537 |
標準品質 | 1920×1080 | 19553 |
低品質 | 1920×1080 | 19782 |
ドラゴンズドグマオンライン
スコアが7000を超えると「とても快適」の評価になります。すべての設定や解像度においてとても快適の評価が出ています。
設定 | 画面サイズ | スコア |
---|---|---|
最高品質 | 1920×1080 | 11573 |
標準品質 | 1920×1080 | 11995 |
低品質 | 1920×1080 | 11987 |
モンスターハンター第三弾(大討伐)
モンスターハンターのオンラインでのベンチマークソフトでは42502というスコアが出ています。High Grade Editionでも問題無く快適にプレイする事が可能なスペックです。
設定 | 画面サイズ | スコア |
---|---|---|
最高設定 | 3840×2160 | 12860 |
最高設定 | 1920×1080 | 42502 |
PSO2ベンチマーク ver.4
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定の簡易設定の6で58643というスコアが出ています。最高設定でも問題無く快適にプレイする事が可能です。
設定 | 画面サイズ | スコア |
---|---|---|
簡易設定6(最高設定) | 1920×1080 | 58643 |
簡易設定5 | 1920×1080 | 66604 |
3DMark
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。 Fire StrikeについてはゲーミングPC用のベンチマークになるのでゲーミングPCの場合は基本的にFire Strikeを参考にするといいでしょう。Fire Strike Ultraは4Kでの3Dゲームのパフォーマンスを計測しています。
better than 92% of all resultと出ています。すべての結果の92%よりも良いですという事は上位8%に位置しています。
Dmark | スコア | Graphics score | Physics score | Combined score |
---|---|---|---|---|
Fire Strike | 15306 | 19982 | 10914 | 7115 |
Fire Strike Ultra | 4766 | 4776 | 10959 | 2559 |
Time Spy
Time SpyはDirect12に対応したベンチマークテストになります。
スコア | Graphics score | CPU test |
---|---|---|
6150 | 6528 | 4633 |
SSD&HDDの速度
スリム型ですが、SSDとHDDが搭載されているのでミドルタワーと遜色なく快適に扱えます。
ガレリアSGのスペックはミドルタワー型と比較してどうか?
スリム型なのでミドルタワーの一般的なゲーミングデスクトップPCと比較してスペック面で多少劣るのでは?と考える方もいるかもしれません。同じくドスパラから販売されているガレリアのミドルタワーケースを採用した今回レビューしたのと同等のスペックのGTX1080を搭載したガレリアXGを実機レビューしているのでそちらと比較してみます。
ガレリアXGとガレリアSGの比較
ガレリアXG | ガレリアSG |
---|---|
基本的にほぼほぼデスクトップのミドルタワーとベンチマークスコアは変わりません。スリム型だからと言ってもスペックはGTX1080と全く遜色ありません。今回レビューしたガレリアSGはガレリアXGとほぼ同じ構成内容ですが、メモリの容量とマザーボードの規格が違います。
3DMarkのベンチで800ポインの差がありますが、おそらくその差だろうと思います。
それでもこのサイズでこれだけの性能が出せるのですからゲーミングPCの置き場所が無くて諦めてしまっていたという方でもこのスペックを手に入れるチャンスが生まれたという事になります。
【ドスパラ】GTX1080搭載ガレリア XGの実機&性能レビュー
まとめ
まとめるとガレリアSGはスリムなサイズにハイエンドの最新グラフィックボードのGTX1080を搭載したミドルタワー型と遜色の無いスペックを実現した製品です。
置き場所に困っている方や、デスク周りを省スペースにしたい方、オーディオラック等に設置したい方には特におすすめです。
ゲーミングノートPCという選択肢もあるかもしれませんが、デスクトップとノートではスペックが違うのでデスクトップの強力な性能をスリム型で手に入れる事に価値を見いだせる方なら価格以上の満足感があると思います。
またPCの中身をいじらない方にもおすすめです。パーツ交換をしないのなら小さいは正義です。騒音性に関しても普通のデスクトップPCと変わらない感じでそこまで気になりませんでした。
冷却性はゲーミングPCで大事な部分ですが、CPUにはケース側にのファンが付いていますし、グラフィックボードも穴が空いていて空気が入る仕様になっています。ミドルタワーの方が冷却性では高いと思うので毎日1日12時間以上使っているというような方の場合は安定性を考えてミドルタワーの方がいいとは思いますが、普通に使っている分では冷却性は全く問題無いかと思います。
他には、省スペースという事は拡張性を求める方には向いていません。そういうゲーミングPCが欲しい方は素直にガレリアXGなどのミドルタワー型がおすすめです。
メリットとデメリットを天秤にかけて自分に合った製品を選択するのが吉ですが、省スペースはかなり魅力的です。