
DLSS 5が今秋に登場すると聞いて、「今使っているRTX 4070やRTX 4090でも使えるのか」が気になっている方は多いと思います。
8月末になって、正式リリース前のDLSS 5がRTX 4090とRTX 4080で動いたという報告が出てきました。流出したファイルを有志が改造したものなので、NVIDIAが正式対応を発表したわけではもちろんないです。
2026年8月時点で分かっているDLSS 5の対応GPUの状況と、非公式に動かしたときにフレームレートがどれくらい落ちたのかをまとめています。
先に結論:DLSS 5の対応GPUは「まだ未発表」
| GPU世代 | DLSS 5の現状 |
|---|---|
| RTX 50シリーズ | NVIDIAのデモも非公式実装も動作。事実上の本命 |
| RTX 40シリーズ | 有志の改造DLLで動作報告あり。正式対応は未発表 |
| RTX 30・20シリーズ | 動作報告なし。FP8非対応のため難しいとみられる |
ここで押さえておきたいのは、NVIDIAはどのアーキテクチャがDLSS 5に対応するかを、まだ公表していないという点です。GTC 2026での発表時点でも対応GPUの明言はないです。
海外の一部メディアは「RTX 50シリーズ限定」と報じていますが、これはデモがRTX 5090で行われたことや、流出ファイルの中身がBlackwell向けだったことからの推測が混じっています。公式の対応GPUリストが出るのは、秋のリリースが近づいてからになりそうです。
DLSS 5は何をする技術なのか

これまでのDLSS(DLSS 3や4)は、低い解像度で描いた映像をAIで引き上げたり、フレームを補間したりしてフレームレートを上げる方向の技術でした。
DLSS 5はここが逆になります。NVIDIAはDLSS 5を「リアルタイム・ニューラルレンダリング」と呼んでいて、ゲームが描いたフレームの色情報とモーションベクトルをAIモデルに渡し、肌・髪・布・光の反射といった質感を描き足します。フレームレートを上げるのではなく、映像の見た目を作り込む技術です。
開発者側には、効果の強さ、色味の調整、特定のオブジェクトを効果の対象から外すマスク機能などが用意されます。ゲームごとの絵作りを壊さないための仕組みで、既存のNVIDIA Streamlineに組み込む形で提供されます。
対応が発表されているタイトルは15本以上で『スターフィールド』『バイオハザードレクイエム』『アサシンクリードシャドウ』『ホグワーツ・レガシー』『オブリビオンリマスター』『Delta Force』『NARAKA: BLADEPOINT』などが含まれます。
ベセスダ、カプコン、Ubisoft、NetEase、Tencent、Warner Bros. Gamesといった大手が名前を連ねています。
リリースは2026年秋の予定です。


なぜRTX 40シリーズで動いたのか
今回の話の発端は、『NBA 2K27』の早期アクセス版に、DLSS 5の本体にあたる nvngx_dlssnr.dll が混入していたことです。これを見つけたRenoDXコミュニティのモッダーが『Control』で動かし、数日のうちに十数本のゲームで実験的な実装が確認されました。
このDLLは当初、RTX 50シリーズでしか動きませんでした。ライブラリの一部がBlackwell向けにコンパイルされたCUDAバイナリになっていたためです。
RTX Remixのモッダーである Uncle Burrito氏は、Adaと互換性のないバイナリを特定し、対応するものに差し替えました。DLSS 5のAIモデル自体はFP8という演算形式で動きますが、これはRTX 40シリーズのAdaでもハードウェアが対応しています。つまり性能的に動かせないのではなく、動かないように制限されていただけだった、という話になります。
現時点で動作が確認されているのはRTX 4090とRTX 4080です。配布はRenoDXのDiscordサーバー経由で、あくまで実験用のパッチという扱いになっています。
RTX 30・20シリーズはどうなるのか
RTX 30(Ampere)以前は、FP8をハードウェアで持っていません。Uncle Burrito氏本人も「RTX 20・30については分からない。手元にカードがなく、そもそも動くかどうかも分からない」と述べています。
今回のようにバイナリを差し替えるだけでは足りない可能性が高く、RTX 30以前で動かすのは技術的なハードルが一段上がります。RTX 3060やRTX 3070を使っている方は、DLSS 5については期待しないで考えておいたほうが落ち着いて判断できると思います。
まとめ
- 対応GPUはNVIDIAから未発表。
RTX 50シリーズが本命だが、公式に「RTX 50限定」と発表されたわけではない - 流出したDLLを有志が改造し、RTX 4090・RTX 4080で動作を確認。
ただし非公式の実験的パッチ - 有効時のフレームレート低下は、報告されている範囲でおよそ4〜5割。
製品版の性能を示すものではない
今回は以上になります。
4〜5割のフレームレート低下となるので、フレーム生成とセットで運用がマストになりそうな技術です。
いずれにしてもマルチフレーム生成が使えるのはRTX 50シリーズのみとなるので、これから選ぶならRTX 50シリーズがおすすめになります。
グラボの選び方は以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください。



