ドスパラさんからガレリア XV 2060Super(Core i7-8700 / RTX2060 SUPER )の実機をお借りしたのでレビューしていきます。
ガレリアXV 2060Superの特徴はCPUがCore i7-8700を搭載しているので6コア12スレッドで最大4.6GHz駆動のCPU、グラフィックボードにはNVIDIAの最新アーキテクチャーのTuring採用のRTX2060 SUPERが搭載します。
フルHD解像度において重量級タイトルでも快適に動作するパフォーマンスが魅力なガレリアXV SUPERはミドル帯のゲーミングPCの中でパフォーマンスを重視したいという方におすすめになります。
まずはこちらのページでガレリアの製品の詳細や価格を把握すると理解がグッと深まります。今回レビューするのはRTX2060 SUPERが搭載されているガレリアXVというモデルになります。
RTX20シリーズの特集ページはこちらになります。
スペック
ガレリア XV 2060Super搭載 | ||
---|---|---|
OS | Windows10 64ビット | |
CPU | Core i7-8700 | |
グラフィック | RTX2060 SUPER(8GB) | |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | 500GB SSD / 2TB HDD 《無料アップグレード中》 |
|
マザーボード | B365 |
執筆時のスペックになります。現在の商品の詳細や価格については詳細ページにてご確認下さい。
外観をチェック
PCケースはガレリア専用のKTケースです。Xシリーズ・Zシリーズと同じになります。冷却性能と拡張性が高いATXのミドルタワー型になります。
フロントを開ける事は可能ですが、結構面倒なのでフロントファンを換装したい場合はBTOオプションで頼むのも手です。フロントファンは12cmです。カスタマイズする場合は、『フロントケースファン』という箇所で変更可能です。
左側面にはサイドにメッシュ加工がされており、高温になりがちなCPUとGPUを冷却する機構になっています。サイドには12cmファンor14cmファンが取り付け可能です。
右側面には右上にマザーボード部分を冷却する為に吸気があります。
前面インターフェース部はUSB3.0×2、SDカードリーダー、マイク入力×1、ヘッドフォン出力×1、リセットボタン、電源ボタンが並んでいます。その下にはアクセスランプがあります。
天板上部は12cmファンor14cmファンが取り付け可能です。後方にファンがあるので贅沢に置く事はできませんが手前にはスマホなどの小物を置く程度のスペースはあります
光学ドライブは搭載されていないので必要な方はカスタマイズしましょう。
背面は上部にケースファンがあります。背面のファンは12cmです。
内部パーツをチェック
内部はこのようになっています。右側の上段が5インチベイ、下段が3.5インチベイの格納になっています。
CPUはCore i7-8700になります。マザーボードはASUSのPRIME B365-PLUSになります。メモリはDDR4のデュアルチャネルの4GB×2=8GB搭載となっておりました。
CPUファンにはサイドフロー型のCPUクーラーが搭載されていました。
GPUはPalit製のNVIDIA GEFORCE RTX2060 SUPERが搭載されています。
RTX2060 SUPERでVRAMが8GBというのはRTX2060からの大きな進化要素です。
RTX2060で4KだとVRAMが6GBですので場合によってはゲームが落ちたり固まったりしてしまう経験がありますが、8GB搭載しているのでベンチマーク実行時にスムーズな動きを実感しています。
コアクロックはベースが1470MHz、ブーストクロックは1650MHzとなっております。
HDMI端子x1、DisplayPort端子x1、DVI-D×1が装備されています。シングルモニターやデュアル程度なら問題無いですが、トリプルディスプレイをDisplayPort×3で接続したいという用途の場合には注意が必要でしょう。
製品仕様の箇所にグラフィック機能の項目があるのでそちらから端子類を確認して製品を選ぶのが有効な選定方法になります。
パーツのメーカーに関しては状況により変更される可能性があります。レビュー機ではこのメーカーのパーツが搭載されていましたという情報になります。
ゲーム性能をチェック
3DMARK
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。
Fire StrikeはフルHD、Fire Strike ExtremeはWQHD、Fire Strike ULTRAは4Kのベンチとなっています。Time SpyはDirectX 12に対応したベンチマークテストになります。
3D MARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | スコア | 18352 |
Graphics Score | 21035 | |
Physics Score | 17925 | |
Combined Score | 9554 | |
Fire Strike EXtreme | スコア | 9546 |
Graphics Score | 9920 | |
Physics Score | 17950 | |
Combined Score | 4811 | |
Fire Strike Ultra | スコア | 5055 |
Graphics Score | 4924 | |
Physics Score | 17834 | |
Combined Score | 2696 | |
Time Spy | スコア | 8054 |
Graphics Score | 8301 | |
CPU Score | 6893 | |
Time Spy EXtreme | スコア | 3794 |
Graphics Score | 3893 | |
CPU Score | 3320 |
3DMARK Fire Strikeスコア比較
製品レビューで取得したFireStrikeのグラフィックカード別グラフィックスコアの比較
3DMARK TimeSpyスコア比較
製品レビューで取得したTimeSpyのグラフィックカード別グラフィックスコアの比較
レイトレーシングの性能をチェック
Port Royalはリアルタイムレイトレーシングのベンチマークになります。どの程度レイトレーシングをリアルタイムで処理できるかを評価したベンチマークソフトです。
製品レビューで取得したグラフィックカード別PortRoyalの比較
ファイナルファンタジー XV
FF15のベンチマークではスコアが12,000を超えると最高評価の非常に快適になります。現状国産ベンチマークで配布されている中ではかなり重いベンチマークになります。重量級のゲームをプレイされる方はこのベンチマークを指標にゲーミングPCを選択するのがおすすめになります。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 高品質 | 3645 / 36 fps | 普通 |
標準品質 | 4232 / 42 fps | ||
軽量品質 | 5895 / 59 fps | やや快適 | |
2560×1440 | 高品質 | 6216 / 62 fps | 快適 |
標準品質 | 7804 / 78 fps | 快適 | |
軽量品質 | 10514 / 105 fps | とても快適 | |
1920×1080 | 高品質 | 8414 / 84 fps | 快適 |
標準品質 | 10909 / 109 fps | とても快適 | |
軽量品質 | 13527 / 135 fps | 非常に快適 |
ファイナルファンタジー XIV 漆黒のヴィランズ
FF14の漆黒のヴィランズのベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。7000を超えているので、FF14が快適にプレイ可能です。中量級のゲームのプレイを想定してゲーミングPCを選択される方はFF14のベンチマークを指標にして選択するのがおすすめです。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 6701 / 49 fps | とても快適 |
高 | 7795 / 57 fps | 非常に快適 | |
標準 | 14119 / 105 fps | ||
2560×1440 | 最高品質 | 12996 / 96 fps | |
高 | 14033 / 106 fps | ||
標準 | 17029 / 152 fps | ||
1920×1080 | 最高品質 | 15390 / 126 fps | |
高 | 15779 / 134 fps | ||
標準 | 18681 / 180 fps |
ドラゴンクエストX
すべての設定において最高評価の『すごく快適』評価が出ています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 19932 | すごく快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 22296 |
PSO2ベンチマーク ver.4
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定で9万超えのスコアが出ています。
解像度 | 設定 | スコア |
---|---|---|
1920×1080 | 簡易設定6 | 93785 / 280 fps |
アサシンクリードオデッセイ
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 33 | |
高 | 44 | ||
低 | 62 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 50 | |
高 | 65 | ||
低 | 86 | ||
フルHD 1920×1080 |
最高 | 56 | |
高 | 75 | ||
低 | 91 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
バトルフィールド5
解像度 | 設定 | RTX オン | RTX オフ | |
---|---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 38 | 41 | |
高 | 39 | 42 | ||
中 | 50 | 59 | ||
低 | 52 | 67 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 57 | 75 | |
高 | 60 | 80 | ||
中 | 74 | 107 | ||
低 | 77 | 120 | ||
フルHD 1920×1080 |
最高 | 76 | 104 | |
高 | 82 | 111 | ||
中 | 96 | 140 | ||
低 | 100 | 166 |
DirectX12、『祖国の為に』の開始地点になります。DXRとDLSSをオンとオフにした際のフレームレートになります。
World War Z
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
ウルトラ | 50 | |
ミディアム | 57 | ||
ロー | 125 | ||
WQHD 2560×1440 |
ウルトラ | 89 | |
ミディアム | 100 | ||
ロー | 161 | ||
フルHD 1920×1080 |
ウルトラ | 125 | |
ミディアム | 135 | ||
ロー | 167 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
モンハンワールド
解像度 | 設定 | DLSS | 通常 | |
---|---|---|---|---|
4K 3840×2160 |
最高 | 39 | 25 | |
高 | 53 | 36 | ||
低 | 75 | 63 | ||
WQHD 2560×1440 |
最高 | 73 | 49 | |
高 | 95 | 71 | ||
低 | 106 | 107 |
フレームレートはベンチマーク実行時の数値になります。
RTX2060 SUPERの性能的には重量級のフルHD最高設定が現実的に目指せてWQHDでも高いフレームレートが出ているのでWQHD重量級が視野に入るパフォーマンスを持っているでしょう。
それに加えてRTコアとTensorコアを搭載しているのでレイトレ対応でDLSSも使えます。
そしてビデオメモリの容量が8GBという点。例としてMHWの高解像度テクスチャ(High Resolution Texture Pack)だと8GB以上のグラフィックメモリが要件となっていますが、RTX2060 SUPERは8GB搭載しているので快適にお使い頂けます。
実際にMHWをプレイしましたが、DLSS適用した場合にはWQHDなら最高設定でも余裕で4Kの高設定でも実用的なフレームレートが出ています。
VR性能をチェック
VRMARK《VR性能》
VR性能をスコア化するソフトがVRMARKです。スコアが5000を越えると「VR Ready」評価になります。
Orange Roomは標準的なVR性能を評価するベンチマークで、Cyan RoomはDirectX 12、BlueRoomは将来用です。
VRMARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Orange Room | スコア | 9102 |
Avg FPS | 198 fps | |
Cyan Room | スコア | 8331 |
Avg FPS | 181 fps | |
Blue Room | スコア | 2618 |
Avg FPS | 57 fps |
スコアが5000を越えているのでVRゲームも楽しめるスペックでしょう。
CPU性能をチェック
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20はCinebenchの最新バージョンになります。レンダリングに必要な演算能力が約8倍、メモリ消費量も4倍に引き上げられたそうです。また、CINEBENCH R15とは比較出来ません。CPU 3084cb、CPU(single-Core) 463cbを記録しました。
ストレージの速度をチェック
容量が500GBのSSDと2TBのHDDが搭載されているので普段使っていないゲームはHDDに、アクティブなゲームはSSDに入れておけばアクティブなゲームがある程度多くても対応可能な容量です。
静音性のチェック
アイドル時 | 3DMARK FireStrike実行時 |
---|---|
43.7 db | 45.4 db |
アイドル時と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デシベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に考えて下さい。
消費電力のチェック
消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。アイドル時71W、3DMARKのFire Strike実行時には232Wでした。
温度のチェック
室温25℃環境での計測になります。計測ソフトはHWMONITOR-PROを用いてアイドル時と3DMARKのFire Strikeのベンチマークを実行した温度になります。CPU、GPUともに低めな数値となっております。
まとめ
ガレリアXV RTX2060 SUPERはフルHD重量級やWQHDの重量級も視野に入る高スペックなゲーミングPCになります。
一点おすすめのカスタマイズとしてはメモリです。16GB指定のゲームがあるので16GBにカスタマイズする事をおすすめします。
また、執筆時ですとCore i7-9700KFにカスタマイズ可能ですが、ガレリア XF 2070SUPER搭載など最初から第9世代が搭載されたモデルを選択する方が結果的にお得に購入できる場合もあるでしょう。
CPUの性能が高いと設定下げ運用でのフレームレートの伸びが変わってくる場合があるのとCPU性能が重要なゲームでフレームレートが変わってくる場合もありますが、Core i7-8700でも足を引っ張っているとまでは言えないでしょう。
ですのでガレリアXV RTX2060 SUPER自体がコスパ重視のXシリーズのモデルとなるのでコスパ重視でCPUの変更をせず、デフォルト構成が個人的にはおすすめです。
他の機種と悩んだ場合の実機レビューから算出した目安を記載しておきます。
ガレリアXF(RTX2070) ≧ ガレリアXV 2060 SUPER > ガレリアXV(RTX2060)
特に大きな要素はVRAMです。RTX2070は8GB、RTX2060 SUPERは8GB、RTX2060は6GBになります。VRAMの8GBというのは6GBと比較した場合に高解像度でゲームを動かすと確実に分かるくらいの違いがあります。(VRAMが不足した場合には、フリーズしたりカクついたりする場合があるので、それらを避ける意味合いでも4Kをやる場合にはビデオメモリの容量が極めて重要な要素となります。)
ガレリアXV RTX2060 SUPERはコスパ重視で価格をミドル帯に落としつつ、パフォーマンスもガレリアXF(RTX2070)に迫る勢いになるのでコスパ際立つゲーミングPCと言えるでしょう。15万円前後でゲーミングPCを探しているという場合には極めておすすめな一台です。
ただ、上位グレードに新製品のRTX2070 SUPER搭載のガレリアXF 2070 SUPERが存在しているので、総合的にカスタマイズ含めて上位クラスが価格面で拮抗するようなら予算次第で検討するのも良いでしょう。
- 拡張性の高いPCケースが欲しい方
- レイトレーシング対応のゲーミングPCが欲しい方
- WQHD重量級も視野に入るパフォーマンスが欲しい方
- FPSやTPSなどの人気ゲームで144FPSをコスパ重視で狙いにいきたい方