ドスパラさんからガレリアZZ(i9-9900K / RTX2080Ti )の実機をお借りしたのでレビューしていきます。
ガレリアZZの特徴はRTX2080Tiが搭載されている事です。GeForce RTXシリーズはレイトレーシングとDLSS (Deep Learning Super Sampling) が大きな目玉となっています。
せっかく買うならレイトレ時代に突入したRTXシリーズを狙いたいという方や重量級のタイトルでコンスタントに高いフレームレートを出して『4Kで快適にPCゲームを楽しみたい』という方におすすめのゲーミングPCとなっています。
まずはこちらのページでガレリアの製品の詳細や価格を把握すると理解がグッと深まります。今回レビューするのはRTX2080Tiが搭載されているガレリアZZというモデルになります。
まずはこちらのページでガレリアの製品の詳細や価格を把握すると理解がグッと深まります。
スペック
ガレリア ZZ i9-9900K | ||
---|---|---|
OS | Windows10 64bit | |
CPU | Core i9-9900K | |
グラフィック | NVIDIA GeForce RTX2080Ti(11GB) | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | NVMe SSD 500GB / HDD 3TB | |
マザーボード | Z390 |
レビュー機のスペックになります。現在の商品の詳細や価格については上記リンクから詳細ページにてご確認下さい。
外観をチェック
PCケースはガレリア専用のKTケースです。Xシリーズ・Zシリーズと同じになります。冷却性能と拡張性が高いATXのミドルタワー型になります。
フロントを開ける事は可能ですが、結構面倒なのでフロントファンを換装したい場合はBTOオプションで頼むのも手です。フロントファンは12cmです。カスタマイズする場合は、『フロントケースファン』という箇所で変更可能です。
左側面にはサイドにメッシュ加工がされており、高温になりがちなCPUとGPUを冷却する機構になっています。サイドには12cmファンor14cmファンが取り付け可能です。
右側面には右上にマザーボード部分を冷却する為に吸気があります。
最近のゲームはダウンロードが主体なので使う機会はゲーム用途では少ないかもしれませんが他の用途で使う機会もあると思います。初期装備されているのは嬉しいポイント。
前面インターフェース部はUSB3.0×2、SDカードリーダー、マイク入力×1、ヘッドフォン出力×1、リセットボタン、電源ボタンが並んでいます。その下にはアクセスランプがあります。
天板上部は12cmファンor14cmファンが取り付け可能です。後方にファンがあるので贅沢に置く事はできませんが手前にはスマホなどの小物を置く程度のスペースはあります
背面は上部にケースファンがあります。背面のファンは12cmです。
ケースファンはフロント(前面)、リア(背面)、トップ後部(天板後部)の3つが初期装備されています。静音性を上げる場合にはここを山洋のファンにカスタマイズすると効果が見込めます。
内部パーツをチェック
内部はこのようになっています。右側の上段が5インチベイ、下段が3.5インチベイの格納になっています。
静音パックまんぞくコースなのでCPUファンにサイドフロー型が採用されています。サイズの『虎徹 Mark II』が搭載されていました。
GPUはPalit製のNVIDIA GEFORCE RTX 2080Tiが搭載されています。
HDMI端子x1、DisplayPort端子x3、USB TYPE-C x1が装備されています。
SSDはサムスンの970 EVOが搭載されていました。
マザーボードはASRockのZ390 Phantom Gaming 4が採用されていました。
パーツのメーカーに関しては状況により変更される可能性があります。レビュー機ではこのメーカーのパーツが搭載されていましたという情報になります。
付属品もチェック
キーボードとマウスも標準付属。高級キーボードや高級マウスには操作性では勝てませんがゲーミングPCをはじめて購入される方には嬉しい点。
ゲーム性能をチェック
3DMARK
3DMarkは3Dゲームのパフォーマンスを計測する世界標準のベンチマークソフトです。
Fire StrikeはフルHD、Fire Strike ExtremeはWQHD、Fire Strike ULTRAは4Kのベンチとなっています。Time SpyはDirect12に対応したベンチマークテストになります。
3D MARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Fire Strike | スコア | 26499 |
Graphics Score | 32976 | |
Physics Score | 24554 | |
Combined Score | 11256 | |
Fire Strike EXtreme | スコア | 15115 |
Graphics Score | 15728 | |
Physics Score | 24567 | |
Combined Score | 8087 | |
Fire Strike Ultra | スコア | 8010 |
Graphics Score | 7839 | |
Physics Score | 24634 | |
Combined Score | 4334 | |
Time Spy | スコア | 12864 |
Graphics Score | 13380 | |
CPU Score | 10599 | |
Time Spy EXtreme | スコア | 6103 |
Graphics Score | 6361 | |
CPU Score | 4965 |
3DMARKで比較
Fire Strike | Core i9-9900K&RTX2080Ti | Core i7-8700&RTX2080 | Core i7-8700K&GTX1080Ti |
---|---|---|---|
スコア | 26499 | 21362 | 21972 |
Graphics Score | 32976 | 25761 | 27002 |
Physics Score | 24554 | 18913 | 19184 |
Combined Score | 11256 | 10239 | 10083 |
TimeSpy | Core i9-9900K&RTX2080Ti | Core i7-8700&RTX2080 | Core i7-8700K&GTX1080Ti |
---|---|---|---|
スコア | 12864 | 9488 | 8938 |
Graphics Score | 13380 | 10237 | 9200 |
CPU Score | 10559 | 6709 | 7700 |
ガレリアZZ i9-9900K / ガレリアXG(RTX2080) / ガレリアZZ(GTX1080Ti)をそれぞれレビューした際に取得したベンチマークスコアになります。
全ての項目で圧倒的な性能を示すCore i9-9900KとRTX2080Tiはスペック重視の方はほぼ一択です。
ファイナルファンタジー XV《重量級》
(バージョン1.2)
FF15のベンチマークではスコアが12,000を超えると最高評価の非常に快適になります。現状国産ベンチマークで配布されている中ではかなり重いベンチマークになります。重量級のゲームをプレイされる方はこのベンチマークを指標にゲーミングPCを選択するのがおすすめになります。
フルHD高品質設定(最高設定)で非常に快適評価に達しています。4Kでは『やや快適』評価ですが6,000で快適評価になるのでほぼ快適評価に近い値が出ています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 高品質 | 5938 / 59 fps | やや快適 |
2560×1440 | 高品質 | 10040 / 101 fps | とても快適 |
1920×1080 | 高品質 | 12930 / 130 fps | 非常に快適 |
ファイナルファンタジー XIV 紅蓮の解放者《中量級》
FF14の紅蓮の解放者のベンチマークはスコアが7000を超えると非常に快適の評価が出ます。7000を超えているので、FF14が快適にプレイ可能です。中量級のゲームのプレイを想定してゲーミングPCを選択される方はFF14のベンチマークを指標にして選択するのがおすすめです。
4K解像度で最高設定にしても最高評価の非常に快適を叩き出しています!
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 11030 / 80 fps | 非常に快適 |
2560×1440 | 最高品質 | 18143 / 136 fps | 非常に快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 20964 / 165 fps | 非常に快適 |
ドラゴンクエストX《軽量級》
すべての設定において最高評価の『すごく快適』評価が出ています。軽量級のタイトルなら性能を完全に持て余しています。
解像度 | 設定 | スコア | 評価 |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高品質 | 23469 | すごく快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 24531 | すごく快適 |
モンスターハンター第三弾[大討伐]《軽量級》
モンスターハンターオンラインでのベンチマークソフトでも非常に高いスコアが出ています。
画面サイズ | スコア |
---|---|
3840×2160 | 26466 / 227 fps |
2560×1440 | 53264 / 457 fps |
1920×1080 | 83249 / 711 fps |
PSO2ベンチマーク ver.4《軽量級》
公式では5001以上の性能があれば快適という見解が出ていますが、最高設定で12万超えのスコアが出ています。
解像度 | 設定 | スコア |
---|---|---|
1920×1080 | 簡易設定6 | 121927 / 324 fps |
ゲーム内ベンチマークを計測
アサシンクリードオデッセイ
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高 | 52 | |
高 | 66 | ||
低 | 92 | ||
2560×1440 | 最高 | 73 | |
高 | 95 | ||
低 | 123 | ||
1920×1080 | 最高 | 83 | |
中 | 111 | ||
最低 | 133 |
最重量級のタイトルのアサシンクリードオデッセイが快適に動くのであれば大抵のゲームはもっと快適に動きます。2018年に発売されたゲームの中で屈指の重さを誇るゲームでも4Kの高設定で60FPSを超えています。
最高設定の一つ下の超高設定で計測すると4Kだと56fps。高画質で4Kゲーミングをプレイする事ができるのがRTX2080Tiの大きな特徴ですね。
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー
解像度 | 設定 | FPS | |
---|---|---|---|
3840×2160 | 最高 | 55 | |
中 | 69 | ||
最低 | 105 | ||
2560×1440 | 最高 | 97 | |
中 | 116 | ||
最低 | 159 | ||
1920×1080 | 最高 | 131 | |
中 | 142 | ||
最低 | 164 |
DirectX12 / TAA環境で取得しました。フルHD環境ではそこまで重いという感じではありませんが4Kにすると超重量級タイトルのアサシンクリードオデッセイ並みの重さになりました。
リアルタイムレイトレーシングとDLSSの対応が予定されているタイトルなのでパフォーマンスのアップやグラフィックのアップに期待が持てます。
VR性能をチェック
VRMARK《VR性能》
Orange、Blue共にスコアが5000を越えると「VR Ready」評価になります。Orange Roomは標準的なVR性能を評価するベンチマークで、Cyan RoomはDirect12、BlueRoomは将来用です。
VRMARK | 項目 | スコア |
---|---|---|
Orange Room | スコア | 11841 |
Avg FPS | 258 fps | |
Cyan Room | スコア | 13636 |
Avg FPS | 297 fps | |
Blue Room | スコア | 4491 |
Avg FPS | 97 fps |
これだけのスペックなので重量級のVRゲームも快適に動作します。
CPU性能をチェック
CINEBENCH R15
CINEBENCH R15 | スコア |
---|---|
CPU | 2063 cb |
CPU(Single Core) | 216 cb |
CPU性能の比較をする時に参考になるのがCINEBENCHになります。
実機レビューでの数値を掲載
CPU | マルチ | シングル |
---|---|---|
Core i9-9900K | 2063 | 216 |
Core i7-9700K | 1523 | 210 |
Core i7-8700K | 1427 | 201 |
Core i7-8700 | 1421 | 195 |
Core i5-8500 | 937 | 176 |
V-Ray Benchmark v1.0.8
CINEBENCH R15と同じ3DCGレンダリング系のベンチマークのV-Rayで計測すると1:02秒(62秒)という結果になりました。
実機レビューでの数値を掲載
CPU | スコア(秒) |
---|---|
Core i9-9900K | 1分02秒(62) |
Core i7-9700K | 1分26秒(86) |
Core i7-8700K | 1分31秒(91) |
Core i7-8700 | 1分43秒(103) |
Core i7-8500 | 2分16秒(136) |
ストレージの速度をチェック
SSD | HDD |
---|---|
ゲームタイトルによってはHDDが原因でスタッタリング(カクつき)が発生する場合もあります。そういう意味でSSDは必須ですが500GBあるのである程度のゲームソフトをインストールする事が出来ます。
静音性のチェック
アイドル時 | 3DMARK FireStrike実行時 |
---|---|
42.1db | 44.1db |
アイドル時とFF14と3DMARKのFire Strikeを実行した時の騒音デジベルを計測しました。無響室で計測した訳で無く、一般的な住宅で計測した数値になっているので参考程度に考えて下さい。
消費電力のチェック
アイドル時 | 3DMARK |
---|---|
96.2w | 341w |
消費電力を計測しました。消費電力はワットチェッカー(REX-BTWATTCH1)で計測しています。
温度のチェック
アイドル時とベンチマーク実行時の温度 |
---|
CPUやGPU等の構成内容によって温度は変化します。室温23℃環境での計測になります。FF14、3DMARKのFire Strikeのベンチマークを実行した温度になります。
レイトレーシングに対応
DXR有効 | DXR無効 |
---|---|
(クリックで拡大します)
画像の明るさ等を調整し、より分かりやすくしています。レイトレを有効にすると人の影がガラスに反射していますが、レイトレをオンにしていない状態では影が反射して映らないです。
レイトレに対応したソフトが拡充すればRTX20シリーズは非常に魅力的になります。
バトルフィールド5のビデオ設定では、DX12を有効にするとDXR(DirectX Raytracing)の表示が出ます。『Windows 10 October 2018 Update』の適用は必要。
フルHD | DXR有効 | DXR無効 |
---|---|---|
最高 | 97 fps | 151 fps |
高 | 101 fps | 159 fps |
中 | 117 fps | 193 fps |
低 | 123 fps | 200 fps |
WQHD | DXR有効 | DXR無効 |
---|---|---|
最高 | 76 fps | 113 fps |
高 | 79 fps | 119 fps |
中 | 92 fps | 152 fps |
低 | 98 fps | 169 fps |
4K | DXR有効 | DXR無効 |
---|---|---|
最高 | 43 fps | 68 fps |
高 | 45 fps | 70 fps |
中 | 57 fps | 92 fps |
低 | 63 fps | 101 fps |
キャンペーンの大戦の書『祖国の為に』を開始した地点でのフレームレートを比較しました。DXRを有効にするとフレームレートが大幅に下がったのでDXRを有効にする場合には高解像度は厳しいですね。
NVIDIAはレイトレーシングをフルHDで楽しむものと位置づけています。
DXR向け推奨環境としてはRTX2080が指定されているのでフルHDを想定しているのが結果として現れていますね。
DLSSの効果は凄い
RTX2080Tiを購入検討するという事は4Kゲーミングが快適に出来るかどうかが知りたいですよね。早速DLSSを適用したFF15をプレイしてみました。
DLSS | テンポラルAA |
---|---|
66 fps | 49 fps |
解像度:4K / 最高設定+NVIDIAの設定を全てオンにした状態でレスタルムという町で特定のコースで計測。(DLSSは4K解像度以外では表示が出てこなかった。)
通常のFF15で計測するとRTX2080Tiの性能を持ってしても49fpsでした。しかし、DLSSを適用すると66fpsまでフレームレートが大幅にアップしています。
DLSS | テンポラルAA |
---|---|
64 fps | 49 fps |
ハンマーヘッドで同様の位置で計測しました。こちらもフレームレートが向上しています。画像はクリックで拡大します。
ちなみにNVIDIAの設定を全てオフにして4K最高設定でDLSSを有効にして計測するとどうなるのかというと、84 fpsでした。なのでNVIDIAの設定を切ると更に快適にプレイが出来ます。
4Kゲーミングは快適なのか最高設定で調査してみた
(アサシンクリードオデッセイ)
タイトル | 最高設定 |
---|---|
モンハンワールド | 46 |
ウォッチドッグス2 | 46 |
ゴーストリコンワイルドランズ | 47 |
アサシンクリードオデッセイ | 52 |
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー | 55 |
GTA5 | 54 |
マイクラ(SEUS v11.0)描画距離16 | 55 |
コナンエグザイル | 57 |
STEEP | 64 |
FF15(DLSS) | 66 |
Far Cry 5 | 66 |
ウィッチャー3 | 68 |
フォートナイト | 76 |
シャドウ・オブ・ウォー | 76 |
フォーオナー | 80 |
Forza Horizon 4 | 89 |
4Kだと最高設定で牙を向くタイトルもあります。フルHDだと最重量級のアサシンクリードオデッセイより重くなるタイトルもありますが、画質設定をワンランク落とすと4Kでも60fpsに近くなるタイトルは多いです。
Core i7-8700K / RTX2080搭載機と比較するとモンハンワールドが34fps、ゴーストリコンワイルドランズが36fps、シャドウ オブ ザ トゥームレイダーが41fps、ウィッチャー3が49fps、Forza Horizon 4が71fpsだったのでRTX2080とRTX2080Tiを比較すると10~20fpsの増加が見込めるという結果になりました。
RTX2080Tiなら常用可能な範囲での高画質プレイが4Kで期待できるという事を考えるとパフォーマンスという観点からは『重量級含めて4Kゲーミングをプレイしたい方はRTX2080Ti一択』になります。
まとめ
ガレリアZZ i9-9900Kは4K用途で考えている方はほぼ一択で、RTX2080TiのパフォーマンスをCPUが足を引っ張る事も無いCore i9-9900Kを搭載し、16GBのメモリを搭載しているのでPCゲーム用途ではストレスフリー。
ハイエンドゲーミングPCだけあってその性能の高さは凄まじいです。
RTX2080でも4Kをプレイしましたが、RTX2080Tiを触ってしまうと『これは4Kをプレイする為に存在するGPUだ!』と思わせるパフォーマンスの高さを感じます。
- 拡張性の高いPCケースが欲しい方
- SSDとHDDのデュアルストレージかつSSDの容量が多いのでストレスフリーな環境が欲しい方
- レイトレーシング対応のゲーミングPCが欲しい方
- 4Kゲーミングをしたい方