
G TUNE DGシリーズに採用されている新型ミニタワー筐体を実機で検証しました。旧筐体と比較して電源配置が変わり、本体高さが抑えられた一方、開閉機構には少しクセがあります。
この記事では外観・使い勝手・内部に加え、サーモグラフィーによる温度実測も実施。購入検討中の方が事前に知っておきたいポイントをまとめました。
G TUNE新型ミニタワーの基本情報
マウスコンピューターのゲーミングPCブランドG TUNEの新型ミニタワー筐体は、G TUNE DGシリーズに採用されている筐体です。
カラーはブラックとホワイトの2色展開。今回はブラックモデルをお借りしています。
旧筐体からの主な変更点は以下の5つです。
- 前面のLEDが間接照明のように光り高級感アップ
- 天板インターフェースのスライドカバー採用
- ヘッドホンホルダーの標準装備
- 強化ガラスがレバータイプからボタンタイプに変更
- 電源ユニットの配置変更による本体高さの低減
外観デザイン
サイズ感とカラー

ミニタワー型のためフルタワーよりコンパクトで、デスク横や机上にも設置しやすいサイズです。質感は全体的に高級感があり、黒と赤の配色もかっこよく仕上がっています。
ただし、内部のRGBライティングモデルは選べません。多色や赤色以外で光らせたい方には気になるポイントになるでしょう。
前面の赤色LEDは間接照明のように光る仕様で、設置時の存在感は十分です。光らせたくない場合は天板のボタンでオフにできます。
強化ガラスのサイドパネル

左側面は標準で強化ガラス仕様です。今回お借りした構成では内部ファンは光らない仕様ですが、カスタマイズで赤色LEDのライティングを追加することも可能です。
ライティングを楽しみたい場合は内部ファンの光るカスタマイズを、シンプルに使いたい場合は標準仕様のままで、という選び方ができます。
強化ガラス側のサイドパネルはドライバー不要で開閉可能、反対面はネジ1本で固定されている構造です。一見すると扱いやすそうですが、強化ガラス側の開閉に少しクセがあります。
ボタンのような機構になっていて、サイドパネル側の突起が押し込まれて固定されるスタイルです。レバーで外すタイプではないため、力を加えて引く必要があります。最初はかなり固く、個人的には手袋をはめてグリップを効かせて外しました。
2回目以降は力加減がわかってくるのでスムーズに開閉できるようになりますが、旧筐体のレバー式や、G TUNEのフルタワー筐体と比較すると、明確に固いという印象でした。
頻繁に内部にアクセスする方は事前に把握しておくと良いポイントです。
天板インターフェース

天板には電源ボタン、LEDオン・オフボタン、USB×2、ヘッドセット端子、Type-Cが配置されています。
新筐体ではスライド式カバーが採用されており、未使用時に端子部を隠せます。ホコリの侵入を防げるほか、見た目もすっきりします。
背面端子構成

背面の映像出力端子はHDMI×1とDisplayPort×3の構成です。トリプルディスプレイ環境を組む場合でも端子不足になりにくい構成になっています。
USBの数も多く、Type-C端子も装備。周辺機器が多い方でもハブを使わずに済む可能性が高いです。
使い勝手とメンテナンス性
ヘッドホンホルダーが標準装備

新筐体では赤色のヘッドホンホルダーが標準装備されています。質感も高く、ゲーミングヘッドセットの定位置として使えます。
地味な装備ですが、デスク上のスペースを取らずに済むため、長時間使ううちに恩恵を感じる部分です。
底面ダストフィルター

底面にはダストフィルターが装着されています。ワンタッチで取り外せる構造で、汚れたらそのまま水洗いが可能です。
ゲーミングPCはエアフローのために多くの空気を吸い込むため、ホコリが内部に溜まりやすい傾向があります。フィルターのメンテナンス性が高い点は、長期使用を考えると重要なポイントです。
内部設計とサーモグラフィー実測
電源ユニット配置の変更

新筐体で大きく変わったのが電源ユニットの配置です。
旧筐体では電源は上部に配置されていましたが、新筐体ではマザーボード右横に配置されるレイアウトに変更されています。これにより本体高さが抑えられ、旧筐体より設置時の圧迫感が軽減されました。
電源は底面配置だとグラフィックボードと干渉しがちですが、底面に置かない設計のため、グラボのスペースを確保しやすい構造です。電源はホコリを吸い込みやすいパーツのため、底面を避ける配置はホコリ対策としても有効に働きます。
グラフィックスサポートバー標準搭載

新筐体では、グラフィックスサポートバーが標準で搭載されています。
近年のハイエンドGPUは大型化・重量増が進んでおり、サポートなしではPCI Expressスロットへの負担が大きくなりがちです。サポートバー標準装備は、RTX 5070以上のクラスを搭載する場合に特に意味を持ちます。
CPUクーラーは240mm水冷標準

CPUクーラーは240mm水冷タイプを標準搭載しています。カスタマイズで、上面の2つのファンと背面ファンを赤色LED仕様にすることも可能です。
水冷標準のため、Core Ultra 7やRyzen 7クラスのCPUでも余裕を持って冷却できる構成です。
サーモグラフィーで見る温度分布
アイドル

高負荷時

実際に高負荷をかけた状態でサーモグラフィーを撮影しました。
アイドル時の中心温度は38.5°で、熱はGPU周辺に限定されています。一方、高負荷時は中心温度が上昇し、GPUを起点にマザーボード左側全体が高温化する様子が確認できました。

この熱は底面から吸気された冷気が筐体内を通り、天板と背面のファンから排気される設計でコントロールされています。公式が公開しているエアフロー図とも一致する挙動です。
LED付きファンへの換装や将来的なCPUクーラー交換時は、天板ラジエーターのファンと背面ファンを排気方向(ケース外へ風を送る向き)にセットすることで、設計通りのエアフローが維持できます。換装時は風向きを必ず確認しましょう。
反対面のアクセス性

右側面を開けると、HDDや光学ドライブにアクセスできます。ネジ1本で開閉できるため、ストレージ増設時の作業性も悪くありません。
新筐体のメリットと気になる点
- ミニタワー型でコンパクト、設置場所を選びにくい
- 高級感のある質感で所有感が高い
- 電源配置の見直しで本体高さが低減
- グラフィックスサポートバー標準搭載
- 底面ダストフィルターが水洗い可能
- 天板スライドカバーで端子部のホコリを軽減
- ヘッドホンホルダー標準装備
- 強化ガラスサイドパネルの開閉が最初は固い
- 高負荷時は天板上部に熱が集中するため、上方向のスペース確保が必要
開閉の固さは慣れの問題、天板スペースは設置時の配慮で対応可能な範囲です。致命的な弱点はなく、全体としては完成度の高い筐体に仕上がっています。
まとめ
G TUNE新型ミニタワー筐体は、旧筐体から高級感のアップと、本体の高さの改善、機能が追加されました。
コンパクトに設置したい方、ホコリ対策やメンテナンス性を重視する方、グラフィックスサポートバー標準装備に魅力を感じる方には適した選択肢になります。一方、頻繁に内部へアクセスする予定がある方は、開閉機構の固さを事前に把握しておくと安心です。
各搭載モデルのスペックと価格を確認し、ご自身の用途に合う一台を選んでみてください。



