
CPUはパソコンの頭脳とも言える最重要パーツです。ゲームでもCPUの性能が高いと快適性に直結し、より快適にゲームがプレイ出来るパーツです。
その他にも様々な処理に関してCPUの処理能力が高いと作業が快適に行えます。
IntelとAMD
CPUはIntel社と、AMD社がそれぞれ出しています。どちらかのメーカーのCPUではないとゲームがプレイ出来ないという事は無いので価格や性能で選びましょう。
Intel

インテルは世界最大のCPUのメーカーです。CMでも『インテル、入ってる』と放送しているので知っている方は多いと思います。
2022年10月20日に第13世代Coreプロセッサーが発売されました。第12世代から導入された高性能のPコアと高効率のEコアという2種類のCPUコアを引き続き備えています。
第13世代ではPコアの性能強化とEコア数の増加がなされ、更に強化されています。
Intel CPUにはPコア(Performanceコア/性能重視)とEコア(efficientコア/効率重視)が第12世代から搭載されています。負荷の高い処理をPコアが行い、優先度の低い処理をEコアが担当します。負荷に応じて2種類のコアに処理が振り分けられるため、ユーザーが最優先に行いたい作業をバックグラウンド処理に邪魔される事なく、優先的に処理可能な点が画期的です。
AMD

インテルに負けない充実したラインアップで魅力的なAMD社のCPU。
AMDではZen4アーキテクチャーのRyzen 7000シリーズとZen3アーキテクチャーのRyzen 5000シリーズが主力モデルです。
Ryzen 7000シリーズは製造プロセスが5nmに微細化、動作周波数向上、L2キャッシュの倍増などが進化。Ryzen 5000シリーズと比較すると大幅な性能向上を果たしています。
CPUのスペックや性能の読み取り方の解説
Core i7 5820Kを例として見てみます。
Core i7 5820K(Haswell E):先頭のCore i7はブランド名です。5820Kが型番で、厳密にいうと5820とKに分かれるのですがこの数字が大きいほど基本的に性能が高いです。
- クロック周波数 3.3GHz(最大3.6GHZ):一秒間に発信する回数です。この数字が高い程基本的に性能がいい。
- 6コア12スレッド:コアとスレッドは多い程性能があがる。コアは物理的だけどスレッドは仮想な技術なのでコアの方が処理は速い。
- キャッシュ8MB:キャッシュはCPUの記憶領域になります。
- TDP140W:消費電力の目安だと思ってもらってOKです。正確に言うとフル稼働した時の最大放熱量。
そのCPUの性能が高いのか低いのかが名称と仕様が分かれば簡単に分かるようになります。
ブランド
ブランド名 | 内容 |
---|---|
Core i9 | 一般的に売られているインテルの最上位CPU |
Core-i7 | 一般的に売られているインテルの高性能CPU |
Core-i5 | i7より性能が低いCPU |
Core-i3 | i5より性能が低いCPU |
Celeron | 一般的に売られているインテルの低性能CPU |
Atom | 低価格&低性能 |
- HT:ハイパースレッディングの略で1 個 のプロセッサー・コアを 2 個あるかのように見立てることで、より多くの処理を同時に実行できるようにした技術
- TB:ターボブーストの略で必要なときに動作周波数を引き上げて文字通りターボ状態にする事が可能な技術
IntelのCPUの解説になります。
基本的にゲーム用パソコンとなると最低でもCore i5以上が望ましいです。
予算を削りたいなどの要望がある方はミドルクラスでCPUがCore i5やRyzen5といった製品を選ぶとコストを抑える事が可能ですが、ゲームとなるとCPUも重要になる場合も多いのでCore i7 / Ryzen 7を選ぶのが一番無難ではあります。
Coreiシリーズの世代
発売年 | 世代 | コードネーム |
---|---|---|
2009年 | 第1世代 | Nehalem |
2011年 | 第2世代 | Sandy Bridge |
2012年 | 第3世代 | Ivy Bridge |
2013年 | 第4世代 | Hasewell |
2015年 | 第5世代 | Broadwell |
2015年 | 第6世代 | Skylake |
2017年 | 第7世代 | Kaby Lake |
2017年 | 第8世代 | Coffee Lake |
2018年 | 第9世代 | Coffee Lake Refresh |
2020年 | 第10世代 | Comet Lake |
2021年 | 第11世代 | Rocket Lake |
2021年 | 第12世代 | Alder Lake |
2022年 | 第13世代 | Raptor Lake |
2007年から10年続いた4コア時代が終焉を迎え、メニーコア時代の幕開けが昨今のCPUトレンドです。
第12世代の特徴としては、Core i9-12900Kは16コアを採用、Core i7-12700Kは12コアを採用。高性能のPコアと高効率のEコアという2種類を組み合わせたCPUという特徴があります。
第13世代の特徴としては、第12世代から導入されたIntel Thread Director(Windows 11のスケジューラと連動して効率よくPコアとEコアに割り当てる仕組み)が強化されており、機械学習の仕組みを利用して精度を向上。
また、コア/スレッド数も増加し、クロックも引き上げられています。Core i9-13900Kは24コアを採用、最大クロックは5.8GHzに達した。
Core i7とCore i5のゲームにおける違いは?
ざっくり言うと、Core i7とCore i5では搭載しているGPUによってはゲームにおける違いはあまり感じません。
ゲーム用途だけ絞ればCore i5やRyzen 5+ミドルレンジ(例:RTX 3060)などの組み合わせはコスパに優れています。
ただ、最近のゲームはマルチコアに対応している場合も多いですし、動作クロックが高いのでCore i7等の方がおすすめです。
ミドルレンジの場合にはGPUボトルネックが出る
先にGPU(グラフィックボード)の性能の限界が来てしまう場合には、Core i7を搭載していてもCore i5と同じ程度のフレームレートしか出ないという場合もあります。
ただ、GPUボトルネックが発生しないような場合にCPUの性能が出てくる傾向はあります。
例として画質設定を最大まで高めた状態でのゲームプレイではCPU性能の差を感じにくい傾向にあり、画質設定を下げた状態でのゲームプレイではCPU性能の差を感じやすいです。
普通に遊ぶ分には気にしなくても、FPS値を稼ぐ為に低画質でとにかくフレームレートを稼ぎたいという場面ではCPU性能が高い方がかなり有利に働く傾向があります。
プロゲーマーの方のセッティングを見ると、出来るだけ設定を下げてフレームレートを確保しています。
こういうようなセッティングの場合にはCPU性能の高さが重要になります。Core i5とCore i7とでは伸びが違くなるゲームが多いです。
また、性能が高いグラフィックボードを使っている場合には性能を引き出す為にCPU性能もそれに合わせて上げていくのがバランスの取れた構成になります。
例えばRTX 4090にCore i3を組み合わせた場合には性能が発揮出来ない可能性が高いです。
GTX 1650とCore i9-13900Kを組み合わせた場合には、性能は引き出せますがCore i5等でも十分引き出せるのでCore i5でも良いという具合になります。
その中間層の決め方に関しては基本的にはCore i7を選ぶと性能は引き出せるので、性能の高いCPUとグラフィックスボードの組み合わせはおすすめになります。
グラボ交換するならCPU性能が高い方がおすすめ

グラフィックスボードの交換を視野に入れているのであればCPUの性能が高い製品がおすすめです。CPUを交換するとなるとほとんどの方はゲーミングPCを買い替えます。
色々規格も変わっていますし、総取っ替えになってしまうのでゲーミングPCを買う→2~3年後にグラフィックボードの交換をする→スペックに不満が出たらゲーミングPCを買うというサイクルがお得にゲーミングPCを運用するコツです。
なので、グラフィックスボードの交換を視野に入れているのであれば、CPU性能が高い製品がおすすめになります。
CPUの性能が低いとグラフィックボードの交換をした際にボトルネックになってパフォーマンスが出ないという可能性が高いです。
グラボ交換に関してはミドル辺りを想定しています。ハイエンドカードだと数年後にグラボ交換してもCPU性能的に100%引き出せない場合が多いと思うので、理解していればOKですが、買い替えというのも現実的になります。
また、シューターゲームでフレームレートをとにかく稼ぎたいという用途の場合には、最新CPUの方が比較するとフレームレートは出るので、シューターゲームがメインという方で常に最高のパフォーマンスを求める方は買い替えというのも現実的になります。
まとめ
最新ゲームの推奨スペックを見てもオンラインゲームに関しては最新高性能CPUを指定している場合もありますが、一般的な最新ゲームでは2~4世代前のCPUを指定していたりします。CPUは問題無くてもグラボの方はネックになるケースが多いというのが実情です。

最新ゲームの推奨スペックについてはまとめています。気になる方はCPUの項目をチェックしてみて下さい。
また、CPUは性能が高いとその分冷却対策も場合によっては必要になります。CPUクーラーやグリスのカスタマイズも検討してみて下さい。
実況や配信でもCPU性能は高い方がおすすめです。Core i5でコスパを重視するのもOKですがフレームレートで伸び悩んだり、カクついたりする場合もあるのでそこは注意が必要です。