RTX2060とGTX1660Tiの両方を持っているので実際のゲームにおける性能比較や特徴についてまとめています。RTX2060とGTX1660Tiのどちらにしようか迷っているという方やゲーミングPCの購入について性能面で迷っている方は参考にしてみて下さい。
RTX2060とGTX1660Tiの大きな違い
RTX2060とGTX1660Tiの大きな違いを初心者の方でも分かるようにざっくりと簡潔に書きます。
- RTX2060の特徴:パフォーマンスが上でレイトレとDLSSが使える。
- GTX1660Tiの特徴:パフォーマンスが下でレイトレとDLSSが使えない。
続報!GeForce GTX 1060 6GB以上でもリアルタイムレイトレが可能に
GTX1660TiでもPascalおよびTuringアーキテクチャのGeForce GTXでリアルタイムレイトレーシングを可能にするドライバを配布開始するとNVIDIAが発表しました。
ただ、GTX1660TiにはRTコアが搭載していないのでRT Coreを備えたGeForce RTX20シリーズとは性能の乖離が出る模様です。3DMark Port Royalの性能比較やレイトレーシングを使用しての実際のゲーム体験については後日対応があったら書きたいと思います。
追記:2019/4/14:GTX1660Tiでレイトレが使えるのか実際にプレイしてみた
GTX1660TiでもDirectX Raytracingが使えるGeForce 425.31 Driverがリリースされました。GeForce Experienceなどからダウンロード出来ます。
NVIDIAさんによると3DMARKのPort RoyalですとRTX2060だと26fpsの所、GTX1660Tiだと7fpsという感じのようです。
BFVのWQHD解像度の場合にはRTX2060が43fpsに対して23fps。
顕著だなと感じたのはメトロエクソダスのフルHDでRTX2060が48fpsに対してGTX1660Tiが19fps。という感じで乖離はあるようです。
英語ですが、Ray Tracing, Your Questions Answered: Types of Ray Tracing, Performance On GeForce GPUs, and More(NVIDIA公式)というページに詳細な内容と各種ゲームタイトルのグラボ別fpsが掲載されているのでチェックしてみて下さい。
レイトレとDLSSって?
レイトレーシングに対応のタイトルだと上記のように現実のような光源、反射、影になります。簡単に言うとよりリアルになる感じです。
DLSSはアンチエイリアスで有効にするとフレームレートが上がります。上記のゲームはメトロエクソダスというゲームなのでRTXとDLSSを有効にしてゲームをプレイするとリアルなグラフィックでゲームが楽しめるというのがメリットです。
デメリットは?
どちらも4Kは厳しいです。VRAMの容量も6GBですし、パフォーマンス的にもかなり厳しいです。古めのゲームの4Kならプレイする事も可能なタイトルもありますが、現状だと最新ゲームはRTX2080が下限、推奨としてはRTX2080Tiが必要になります。
RTX2060とGTX1660Tiの性能比較
DirectX 11の定番ベンチマークテストが3DMARKのFireStrikeになります。重量級のフルHDゲームを想定したベンチマークテストとなっており、実ゲームでのフレームレートが大体こんな感じのパフォーマンス差ですよ、というのを見るのに適しています。
実機で取得したデータになります。RTX2060とGTX1660Tiの間にはGTX1070、近いのですが上にGTX1070Tiが入ります。GTX1070とGTX1060の間がかなり性能に開きがあったのでその間にGTX1660Tiが入ったという印象ですね。その下にもう一つあると綺麗なグラフが出来ますね。
フルHDゲームをプレイするのであればRTX2060は前世代のGTX1070Ti相当のフレームレートが期待できます。ただ、高解像度やVRAM(ビデオメモリ:グラフィックボードのメモリ)が重要なタイトルではGTX1070Tiは8GB搭載しているので負ける場面もありますが、性能や価格含めてRTX2060は現在のメインストリームなGPUになります。
GTX1660Tiに関してはミドルの新定番という位置付けでしょうか。GTX1060では重量級のゲームで画質設定を上げる事が厳しいというタイトルが増え始めているので現在だと重量級を視野に、今後は中程度の重さのゲームを快適にプレイできる事を見据えた性能が魅力なグラフィックカードになるのでしょう。
執筆時でメトロエクソダスの推奨スペックがRTX2060、BFVのDXR向け推奨スペックがRTX2080など高スペックが必要なゲームタイトルが登場しています。いずれもストアページに記載されている推奨動作要件のスペックになります。
DirectX 12の定番ベンチマークソフトが3DMARKのTimeSpyになります。DirectXがよく分からないという方に軽く説明します。DirectXはMicrosoftが開発したWindows環境向けのマルチメディアコンポーネントAPIです。
分かりやすく家庭用ゲーム機で世代を書くとこんな感じです。
- DirectX 8/9世代:Xbox、PS3、Xbox360
- DirectX 10世代:Wii U
- DirectX 11/12世代:PS4、XboxOne、Nintendo Switch
家庭用ゲーム機のGPUは発売された瞬間の市場にあるGPUの性能になるので常に一定ですが、ゲーミングPCの場合には最新GPUが発売されたら進化していくので性能差が開いていくという違いがあります。
こちらはシャドウオブザトゥームレイダーのストアページのスペック表ですが、DirectX:バージョン12と記載されています。他にもDirectX 12 APIなどの文言もこの事を指します。
RTX20シリーズからレイトレーシングという上記解説の通りのグラフィックに関する変革がありましたが、DirectX 12でないと有効に出来ないです。なのでTimeSpyをメインにと行きたいところですが、まだ最新ゲームでもDirectX 11リリースのゲームも多いので執筆時だとこれからを見る場合にはTimeSpy、現状を見る場合にはFireStrikeという感覚ですね。
話を戻して、肝心のGTX1660TiとRTX2060のTimeSpyでの性能比較ですが、いずれもNVIDIAの最新のアーキテクチャーのTuring世代になります。
前世代のGTX10シリーズはPascalです。Turing世代の方がTimeSpyでのスコアの伸びが良い傾向にあり、Pascal世代よりDirectX 12においてのパフォーマンスの高さに期待する事が出来ます。GTX1660TiとGTX1070を比較するとGTX1660Tiの方がスコアで勝っています。
実ゲームでのパフォーマンス比較
実際のゲームの比較です。解像度はフルHD、画質設定は最高。重量級の場合には差が縮まりますが、中量級だと差が開いていきますね。RTX2060に対して8割くらいの性能がGTX1660Tiでしょう。後はRTX2060の方はレイトレやDLSSが使えるメリットがあるので付加価値があります。
2世代前、3世代前のGPUをお使いの方におすすめ
GTX970、GTX960、GTX770、GTX760などをお使いの方はGTX1660TiもRTX2060もかなりのパフォーマンスのアップが期待できます。
パフォーマンス自体はかなりアップするので、ゲーミングPCの買い替えとしては価格含めてどちらもおすすめです。グラフィックボードの換装を視野に入れてみるのも良いですが、CPUが古いとCPUが重要なゲームと画質設定を落とした時にネックになる場合もある点は注意して下さい。なのでゲーミングPCをサクッと買い換える方が多いのですね。
一部G-Tuneのベンチマーク結果を引用
GTX960やGTX760を使っているという方も結構多いと思いますが、GTX1660TiやRTX2060だと場合によっては2倍以上性能アップが見込めるので、体感として非常にパフォーマンスがアップしたと感じる事が出来ます。
FHD×144HzのゲーミングモニターでApexLegendやフォートナイトなどの人気ゲームでもっとヌルヌルした描画でゲームがプレイしたいという方にもおすすめですし、グラフィックが重要なゲームで画質を上げたいという場合だとRTX2060の方がおすすめになります。
まとめ
執筆時の3月9日でGTX1660TiのPalit製のグラフィックボード(ドスパラ)で35,980円、RTX2060がPalit製グラフィックボード(ドスパラ)で40,980円となっています。モニター出力端子等が少なかったりあくまで最安の製品です。
実際の市場価格としてはもっと高いですがそこまで極端に価格差が無いのでどっちが買い?と聞かれたらRTX2060の方がおすすめかなと思います。
GTX1660Tiはドスパラの最安のPalit製を購入しました。メインで使うにはモニター出力が少ないので厳しいです(DisplayPort端子が3つあると安心)が、全く問題無く快適に動作しております。
ーDisplayPort×3の例ー
ゲーミングPCの購入の際には仕様に記載されている(G-Tuneなら仕様詳細を見る→インターフェース→ディスプレイに記載)のでチェックしてして下さいね。