
ゲーミングPCで快適に遊べるかどうかは、グラフィックボード(GPU)の性能に大きく左右されます。
しかし、製品スペックの数字だけでは実際の性能をイメージしづらいもの。
そんなときに役立つのが「ベンチマークソフト」です。ベンチマークを使えば、FPS(フレームレート)や描画処理能力を数値化し、他の環境と比較しながら客観的に性能を把握できます。
この記事では、初心者の方でも簡単に実践できる「グラボ性能の調べ方」を分かりやすく解説します。
グラフィックスボードの性能を調べる方法は2つ

ゲーミングPCの性能を知る方法は、大きく分けて 「ベンチマークソフトを使う方法」 と 「実際のゲームを動かして確認する方法」 の2つがあります。
どちらにもメリットがあるので、目的に合わせて使い分けて下さい。
ベンチマークソフトを使う方法
専用のベンチマークソフトを使うと、PCの処理性能を数値化して客観的に比較できます。
代表的なものには「3DMark」や「PCMark10」、ゲームに特化した「FF14ベンチマーク」などがあります。
これらを実行するとスコアが表示され、他のPCや公開されている結果と比較できるのが大きな魅力です。購入直後の性能確認や、パーツ交換後のチェックにも便利です。
実際のゲームを動かして確認する方法
実際にプレイ予定のゲームを動かし、FPSカウンターなどでフレームレートを確認する方法です。
ベンチマークソフトよりも体感に近いデータが得られるのが特徴です。
たとえば「フルHDで平均60fpsを維持できるか」といった具体的な基準で判断できるため、実際のプレイ環境を重視したい人におすすめです。

おすすめのベンチマークソフト
ゲーミングPCの性能を客観的に測るには、信頼できるベンチマークソフトを活用するのが一番です。ここでは代表的なソフトを紹介します。
3DMARK

世界的にもっとも有名なベンチマークソフトといえば「3DMark」です。
ゲーミングPCやグラフィックボードの性能を測る定番ツールであり、レビュー記事や製品紹介でも必ずといっていいほど登場します。
3DMarkの特徴は、複数のテストモードを備えている点です。たとえば「Time Spy」ではDirectX 12環境での最新ゲームを想定した負荷をかけられ、「Fire Strike」ではDirectX 11環境のパフォーマンスを詳しく確認できます。
さらに「Port Royal」を使えばリアルタイムレイトレーシング性能を測定できるため、最新技術に対応したGPUの実力をチェックするのにも最適です。
また、テスト結果はスコアとして表示され、世界中のユーザーが投稿した結果と比較できます。
これにより「自分のPCは平均より高いのか低いのか」が一目で分かるのも大きなメリットです。
購入直後の動作確認やパーツ交換後のチェック、さらにはオーバークロックの効果を確かめる用途でも幅広く活用されています。
| テスト名 | API | 解像度 | 主な特徴と用途 |
|---|---|---|---|
| Fire Strike | DirectX 11 | フルHD | 基本的なゲーミング性能を測定。DX11ベースで中負荷。旧世代やミドル向け。 |
| Time Spy | DirectX 12 | WQHD | DX12ベースの高負荷テスト。最新GPUの性能比較に便利。 |
| Port Royal | レイトレーシング | WQHD | レイトレーシング専用テスト。 |
| Speed Way | DirectX 12 Ultimate | WQHD | DX12 Ultimate対応。 |
| Steel Nomad | DX12 / Vulkan | 4K | 非RTの高負荷テスト。クロスプラットフォーム。軽量版あり。 |
ファイナルファンタジー XV

「ファイナルファンタジーXIV ベンチマーク」は、FF15公式のベンチマークソフトです。
実際のゲーム映像を用いた負荷テストを行うため、実際のプレイに近い環境でPC性能を確認できるのが最大の特徴です。
単なる数値だけでなく、キャラクターが戦闘する映像を流しながら計測するので、初心者でも「どのくらい快適に動くか」を直感的にイメージしやすい点が魅力です。
テスト終了後には、スコアや平均フレームレートに加えて「非常に快適」「快適」「やや快適」といったわかりやすい評価が表示されます。
これにより、PCに詳しくない人でも自分のゲーミングPCが十分な性能を持っているかを判断できます。

ファイナルファンタジーXIV

「ファイナルファンタジーXIV ベンチマーク」は、人気MMORPG『FF14』をベースにした公式のベンチマークソフトです。
テスト終了後には、スコアや平均フレームレートに加えて「非常に快適」「快適」「やや快適」といったわかりやすい評価が表示されます。
FF14はオンラインゲームという特性上、拡張パッケージにあわせて新しいベンチマークソフトが公開されていきます。
そのため公式サイトからダウンロードできるのは常に最新バージョンのみです。
もし過去のベンチマークを入手して比較したい場合は、公式ではなく海外サイトなどで配布されている旧バージョンを利用することになります。
これを使えば、昔の環境と今の環境を比較するといった楽しみ方も可能です。

最新のゲーミングPCで昔のベンチマークを動かしてみると、ちょっとした面白さがあります。
かつては重く感じられた映像が、今ではスムーズに再生される様子を見ると、技術の進歩を実感できるからです。
実用的な性能チェックというよりも、小さな懐かしさや満足感を味わえるのが魅力です。PCに長く触れてきた人なら、過去と現在を比べることでちょっとした感慨を得られるでしょう。

ベンチマークは同じ条件で測定することが大事

ベンチマークの結果は、解像度や画質設定によって大きく変わります。
そのため、比較をする際には必ず同じ条件で測定することが大切です。例えば「フルHD高画質」でテストしたなら、他のPCでも同じ設定に合わせなければ正しい比較はできません。
さらに、3DMarkのように複数のスコアが表示されるソフトでは、どの数値を基準にするかも意識しましょう。
Graphicsスコアを比較するのか、総合スコアやCPUスコアを基準にするのかを明確にしておくと、結果をより正しく活用できます。
まとめ
ベンチマークソフトを使えば、グラフィックボードの性能を数値として確認でき、他のPCやモデルとの比較もしやすくなります。
特に3DMarkのような総合テストや、FFシリーズのようなゲームに近いテストを活用すれば、自分の環境がどの程度の実力を持っているかを客観的に把握できます。
これからゲーミングPCを購入する人も、今使っているPCの実力を知りたい人も、ぜひベンチマークを上手に活用してみてください。

ゲーミングPC全体の総合性能を調べたい時はこちらの記事をチェックしてみて下さい。












